「キューバ映画特集」
「最後の晩餐」1978年 玖 監督:トマス・グティエレス・アレア
LA ULTIMA CENA
18世紀末、サトウキビ畑を経営する伯爵は、キリストの「最後の晩餐」を模して12人の奴隷を豪華な夕食に招待する。伯爵が語る”神学”にもかかわらず、最後には反逆と弾圧の血なまぐさい戦争に突入する。複雑な論理の衝突をさばいたアレア監督の重厚な演出が光る。
こちらはラテンアメリカの解りやすい痴れ者描写やギャグなどは廃しているように思え、その分重厚感がある。
しかし、最後の晩餐を18世紀の伯爵と奴隷で表現しようという試み事態が皮肉であるわけで、「天国の晩餐」とは違った面白さがある。
好みは「天国の晩餐」だがこちらも悪くない。
伯爵の神学の白人に都合の良い解釈に黒人奴隷も苦笑するしかないけれど。パンとワインを振舞われ「良い旦那さまだぁ」となるのだが・・・
長い晩餐シーンの神学は重要なポイントだが、眠気との闘いでもある。
暴動が起きかねない状況発生。憂慮した神父が伯爵に忠臣する、面倒くさそうな伯爵の対応にまずニヤニヤ。
一転復讐に燃える伯爵の心情と晩餐に招待された穏健派の奴隷の心情のギャップが悲哀。
ラスト一人だけ密林を逃げ延びた様子だが、あれは一筋の希望?
ちょっと違うようにも思う。
高々と掲げられた奴隷の生首。
今回、ガルシア・マルケス原作のトマス・グティエレス・アレア監督作を見逃した。
今後もキューバ映画特集は要チェックだな。
京橋 フィルムセンター
「最後の晩餐」1978年 玖 監督:トマス・グティエレス・アレア
LA ULTIMA CENA
18世紀末、サトウキビ畑を経営する伯爵は、キリストの「最後の晩餐」を模して12人の奴隷を豪華な夕食に招待する。伯爵が語る”神学”にもかかわらず、最後には反逆と弾圧の血なまぐさい戦争に突入する。複雑な論理の衝突をさばいたアレア監督の重厚な演出が光る。
こちらはラテンアメリカの解りやすい痴れ者描写やギャグなどは廃しているように思え、その分重厚感がある。
しかし、最後の晩餐を18世紀の伯爵と奴隷で表現しようという試み事態が皮肉であるわけで、「天国の晩餐」とは違った面白さがある。
好みは「天国の晩餐」だがこちらも悪くない。
伯爵の神学の白人に都合の良い解釈に黒人奴隷も苦笑するしかないけれど。パンとワインを振舞われ「良い旦那さまだぁ」となるのだが・・・
長い晩餐シーンの神学は重要なポイントだが、眠気との闘いでもある。
暴動が起きかねない状況発生。憂慮した神父が伯爵に忠臣する、面倒くさそうな伯爵の対応にまずニヤニヤ。
一転復讐に燃える伯爵の心情と晩餐に招待された穏健派の奴隷の心情のギャップが悲哀。
ラスト一人だけ密林を逃げ延びた様子だが、あれは一筋の希望?
ちょっと違うようにも思う。
高々と掲げられた奴隷の生首。
今回、ガルシア・マルケス原作のトマス・グティエレス・アレア監督作を見逃した。
今後もキューバ映画特集は要チェックだな。
京橋 フィルムセンター