「生誕100年 木下忠司の映画音楽」
「牝」1964年 東映 監督:渡辺祐介
つや子は同世代の若者たちと関係を持ちながらも、法律家である父・栄太郎の弟子だった半沢に、父親のような包容力を見出していた。半沢の妻は二人の関係に気付き、復讐のため栄太郎に接近する…。複雑な人物関係の中に愛の実態が探究される。
これは勿論、緑魔子様目当ての鑑賞です。
まずオープニングがとても好ましい。4ビートの音楽に合わせたモノクロ画像、ストップモーションでネガ反転するというウルトラQテイストな演出でサスペンス要素の期待が高まる。
実際のところ、物語は一筋縄では行かず、サスペンスで片づけられるものではないのだが・・・
サングラスの緑魔子よりも和服の久保菜穂子の方が良いような気もするオープニング。
複雑な人間関係不倫ものでファザコン系のつや子が父親に恋心を抱いて、最終的に悲惨な結末を迎えるという後味も悪く暗い作品ではあるのだが、劇中に漂うなんともいえないそこはかとない可笑しみが印象深い。
これは狙ってるとしたら相当秀逸な作品と思う。
半沢役の菅佐原英一はあまり知らない役者さんだったが、下衆野郎っぷりがピタリと来る。
師匠の娘・つや子(緑魔子)と不倫の仲だが、奥さん(久保菜穂子)との情交が見たいというリクエストに対して、つや子を美容系テレビ番組に出演させ、ブラウン管にアップになったつや子の目の前で妻を犯し、見られている気になるってのはいくらなんでもの大爆ものだった。
今年の流行語「不倫」ですが、面倒くさそうですね。
いつも同じラブホから出てくる2人が坂道を歩いてるシーンが多く描かれる。どこに止めているのか最後はいつも自動車で送られて帰る(もちろん、家から離れたところで下車、つや子は目を瞑って家路につく)カモフラージュとか気を使ってるんですね。
半沢の妻も亭主の師匠である栄太郎(中村伸朗)と不倫となる。
この中村伸朗と久保菜穂子の執拗なラブシーンは、まさに本作の見せ場である。
美貌の割に今一冴えない事の多い久保菜穂子さん。何かの作品で彼女の出演作で一番魅力的であるといった事を記した記憶があるのだが、これはその作品(忘れてもた)を上回る。今まで見た久保菜穂子の中で文句無しの一番。
実は痔持ちだったりする。そういう人間的なネタを軽く挟んでくるユーモアもとても好ましい作品なのです。
中村伸朗の接吻シーンがこれだけ見れる作品も貴重なのではないか。いつものあの個性的な台詞回し、演技に接吻が加わる。いやエロいです、エロいです。
久保菜穂子に押され緑魔子様の分が悪くなってしまってるのが残念。
若いころからその脱ぎっぷりの良さに定評のある方だが、1964年ではまだ本領発揮と行かなかったか。
ジェリー藤尾、佐々木功との3P電信柱プレイも着衣のままでは残念でならない。
物語は下衆の半沢がつや子に伝えんでもいい出生の疑惑を漏らして、父親の栄太郎が激怒し説教となり、ついには親子心中・・・。この悲惨な結末にはちと驚いた。
今までぼクスクス笑いが消えてしまう展開。最後まで喜劇であって欲しかったが・・・
しかしながら心中で終わらせず葬式にてまたまた半沢が下衆の一言を添えるので微笑携え鑑賞を終える事ができた。なかなか好ましいセンスではないか。
緑魔子様目当てでしたが久保菜穂子・中村伸朗ご両人の最高傑作の1本。両名の画像を収拾することができずに残念。
京橋フィルムセンター
「牝」1964年 東映 監督:渡辺祐介
つや子は同世代の若者たちと関係を持ちながらも、法律家である父・栄太郎の弟子だった半沢に、父親のような包容力を見出していた。半沢の妻は二人の関係に気付き、復讐のため栄太郎に接近する…。複雑な人物関係の中に愛の実態が探究される。
これは勿論、緑魔子様目当ての鑑賞です。
まずオープニングがとても好ましい。4ビートの音楽に合わせたモノクロ画像、ストップモーションでネガ反転するというウルトラQテイストな演出でサスペンス要素の期待が高まる。
実際のところ、物語は一筋縄では行かず、サスペンスで片づけられるものではないのだが・・・
サングラスの緑魔子よりも和服の久保菜穂子の方が良いような気もするオープニング。
複雑な人間関係不倫ものでファザコン系のつや子が父親に恋心を抱いて、最終的に悲惨な結末を迎えるという後味も悪く暗い作品ではあるのだが、劇中に漂うなんともいえないそこはかとない可笑しみが印象深い。
これは狙ってるとしたら相当秀逸な作品と思う。
半沢役の菅佐原英一はあまり知らない役者さんだったが、下衆野郎っぷりがピタリと来る。
師匠の娘・つや子(緑魔子)と不倫の仲だが、奥さん(久保菜穂子)との情交が見たいというリクエストに対して、つや子を美容系テレビ番組に出演させ、ブラウン管にアップになったつや子の目の前で妻を犯し、見られている気になるってのはいくらなんでもの大爆ものだった。
今年の流行語「不倫」ですが、面倒くさそうですね。
いつも同じラブホから出てくる2人が坂道を歩いてるシーンが多く描かれる。どこに止めているのか最後はいつも自動車で送られて帰る(もちろん、家から離れたところで下車、つや子は目を瞑って家路につく)カモフラージュとか気を使ってるんですね。
半沢の妻も亭主の師匠である栄太郎(中村伸朗)と不倫となる。
この中村伸朗と久保菜穂子の執拗なラブシーンは、まさに本作の見せ場である。
美貌の割に今一冴えない事の多い久保菜穂子さん。何かの作品で彼女の出演作で一番魅力的であるといった事を記した記憶があるのだが、これはその作品(忘れてもた)を上回る。今まで見た久保菜穂子の中で文句無しの一番。
実は痔持ちだったりする。そういう人間的なネタを軽く挟んでくるユーモアもとても好ましい作品なのです。
中村伸朗の接吻シーンがこれだけ見れる作品も貴重なのではないか。いつものあの個性的な台詞回し、演技に接吻が加わる。いやエロいです、エロいです。
久保菜穂子に押され緑魔子様の分が悪くなってしまってるのが残念。
若いころからその脱ぎっぷりの良さに定評のある方だが、1964年ではまだ本領発揮と行かなかったか。
ジェリー藤尾、佐々木功との3P電信柱プレイも着衣のままでは残念でならない。
物語は下衆の半沢がつや子に伝えんでもいい出生の疑惑を漏らして、父親の栄太郎が激怒し説教となり、ついには親子心中・・・。この悲惨な結末にはちと驚いた。
今までぼクスクス笑いが消えてしまう展開。最後まで喜劇であって欲しかったが・・・
しかしながら心中で終わらせず葬式にてまたまた半沢が下衆の一言を添えるので微笑携え鑑賞を終える事ができた。なかなか好ましいセンスではないか。
緑魔子様目当てでしたが久保菜穂子・中村伸朗ご両人の最高傑作の1本。両名の画像を収拾することができずに残念。
京橋フィルムセンター