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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「ノック・ノック」

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「ノック・ノック」2015年 米 監督:イーライ・ロス

家族を大事にし、幸せな日々を過ごしてきたエヴァン。週末の夜、仕事の都合で妻子のいない家で留守番をしていると、ドアをノックする音が聞こえる。ドアを開けた彼の目に飛び込んだのは、雨に濡れたジェネシス、ベルという二人の美女。道に迷ってしまったという彼女たちを家に入れたエヴァンだが、そのなまめかしい魅力に惑わされていく。ついに誘惑に負けて快楽に浸るものの、突如として二人は凶暴な本性をあらわにする。

イーライ・ロス作品は「グリーン・インフェルノ」に続いて2本目。
同じ饗宴でも楽しげのあった前作と対照的に胸クソ悪くなる饗宴だから好みは圧倒的に前作ではあります。
「女版ファニー・ゲーム」元祖と違い加害者がセクシーな若い娘2人なのが良い。
突然の来訪、ある程度予告編で想定できてるので、彼女らのちょっとズーズーしい(いや、相当)行動が、これから起こる惨劇にハラハラする感じの前半が絶品でとても好き。



これでもかとエヴァン一家の幸福ぶりを描く冒頭。家族写真の多さ、アメリカン・ファミリーにしてもどうかしてる感あるけれど、目一杯幸福者にしておく必要があるからね。
我らが男性代表のエヴァン、予期せぬ訪問者のムンムンの誘惑を交わそうと、席を替わりながら涙ぐましい忍耐。
一番好きなのは、ついに音楽に乗ってるベルに対してして自らお得意のDJターンテーブルプレイをサービスしちゃう所。ホント男ってバカで可愛いでしょ。
浴室で陥落するエロシーンよりよっぽど好きだったな。



車を呼んでいる待ち時間の使い方も上手。時間が短くなるにつけ内面感情が逆転していく感じ・・・

あまり大袈裟にならないエロ度の塩梅が自分にはちょうど良い。控えめなエロの方が欲情する性質なもんで相当欲情しました。AV以上ですね。

なにしろ、いたぶり倒すロレンツァ・イッツォ(監督の嫁)アナ・デ・アルマスの実はラテン系の2嬢がもう絶品です。眼福、眼福。



一夜明けてからが饗宴も本番で、2人の嬲り方をムカムカと楽しむ。この場合の「嬲り」の男女は逆ですね。新漢字として当用すべき。

彼女等の目的が不明なんですが、これは居残りを商売にしている佐平次みたいなもんなんでしょう。



さて、饗宴の結末ですが、想像してたんのと全然違ってて意外でした。
これは観賞時、ちょっと拍子抜け感があったんですが、観賞後いろいろ反芻していると絶妙なコメディ・スリラーだったんだなと妙に納得。
関係のないルイスがとってもお気の毒。これも皮肉ですよね。



後味悪く終わるのかと思ったら、最後に坊やがナイスな落ちを呟くもんだから、観賞後の反芻が全て好意的になってしまったのかも。
そういえばいつの間にか彼女たちの破壊行為が痛快に思えてきたもんね。いや、これは幸福家庭への妬みか。

幸福家庭のエヴァンの奥さんは普通のいい奥さんでしたが、子役の2人が憎らしいほど可愛かったね。

お仕置きされる我ら男性代表、キアヌ・リーブスの絶叫、命乞い演技も見物です。
男の尊厳回復に去りゆくジェネシスとベルに「もう1回やらせて」と言いましょう。・・・一度は死を覚悟したんだから、懲りちゃいけない、頑張れ!



尚、本作は1977年「メイク・アップ」という作品のリメイクだそうで、元ネタも一緒に見るとさらに面白さが増すのかもしれない。観たいもんだ。



Ana de Armas "Knock Knock" dance





ヒューマントラストシネマ渋谷

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