「グランドフィナーレ」2015年 伊・仏・英・瑞 監督:パオロ・ソレンティーノ
YOUTH
80歳になり現役を退いたイギリス人作曲家フレッドは、親友の映画監督ミックと共にアルプスの高級ホテルで休暇を満喫していた。ある日、エリザベス女王の使者という男が彼を訪ね、フレッドの代表作を女王のために演奏してほしいと依頼する。ある理由からそれを断ったフレッドだったが、ホテルの滞在客との交流を通し心境に変化が起き……。
名画座2本立てのうちの1本でお目当てでない方、ついでに観賞というスタンス。
紹介文から内容を想像して、ちょっとこの長編は面倒くさく、キツそうと思ったし、場合によっては積極的に睡眠を取るかと。
始まってみると、これはやはり眠気と戦うタイプの物で、こっちは最初から戦う気ないので爆睡確定だな、と・・・
ところがどっこい、全編一切眠る事なく楽しんじゃいました。
セレブでゴージャスな雰囲気を嫌味なくみせる群像劇的展開。
これが例えばフェリーニ等のイタリア映画を体験済みでなかったなら相当お気に入りになったんじゃないか?
そういう作品でした。
保養しているホテルのシュールさは今年観た「ロブスター」を思いだしたりもする。悪くない。
老友であるフレド(マイケル・ケイン)とミック(ハーヴェイ・カイテル)が中心。
フレドの娘レナ(レイチェル・ワイズ)はミックの息子と恋人だか夫婦関係だが、夫の裏切りがあり悩んでいる。
レイチェル・ワイズがとても良いです。「ロブスター」にも出てましたね。もう完全にまいってしまいました。他作品も観てみたい。
レナとフレド、娘と父の会話、エピソードがユーモアを伴いとても良い感じで沁みてくる。
意味不明なホテル客たちの中には、正体不明な人気者デブが出てきたりするが、これがマラドーナなんだと解ってきたりするのも楽しい。
終盤にミックの最愛のかつての大女優ブレンダが登場。これが婆さんになったジェーン・フォンダ!
いや、個人的にはジェーン・フォンダといっても反戦女優以降は興味持てなかったので、あくまでバーバレラのジェーン・フォンダ。
感慨深い婆ぁフォンダです。ハーヴェイ・カイテルとの皺ツーショット。
皺の美しさというのがあるんであります。バーバレラの面影を追いつつ「婆ぁレラ!」なんつって。
男子は賢いジェーン・フォンダより阿呆なジェーン・フォンダが好き
そしてそして、ミス・ユニバースちゃん(マダリーナ・ディアナ・ゲネア )です。
ディナーの時に挨拶に来たミス・ユニバースは普通の人でしたが、混浴スパに現れた姿の神々しさ。
見つめるフレドとミックの表情が良いですね。人生、長生きしているといい事がある。この場面のために生きてきた?
映画もこのシーンを見るために長々と観てきたといっても良いくらい、名シーンです。
惜しむらくはラストの演奏会シーン。
フレドの代表曲「シンプルソング」で指揮を取る感動のシーンになるところなんだけど、歌姫がスミ・ジョーという韓国ソプラノ歌手。
曲も歌声も悪くないけど、ルックス、衣装が下品で台無し。
歌も映画も見た目が大事とあらためて思った次第。
この品の無さがセンス悪い邦題を導いたんかな。タイトルは原題の「YOUTH」の方がしっくり来るでしょう。
見た目です。レイチェル・ワイズとマダリーナ・ディアナ・ゲネアのヌード、ちょっと歪んでジェーン・フォンダの皺。
思わぬ掘出物作品でございました。
ポール・ダノのアドルフ風役作りもね。
キネカ大森
YOUTH
80歳になり現役を退いたイギリス人作曲家フレッドは、親友の映画監督ミックと共にアルプスの高級ホテルで休暇を満喫していた。ある日、エリザベス女王の使者という男が彼を訪ね、フレッドの代表作を女王のために演奏してほしいと依頼する。ある理由からそれを断ったフレッドだったが、ホテルの滞在客との交流を通し心境に変化が起き……。
名画座2本立てのうちの1本でお目当てでない方、ついでに観賞というスタンス。
紹介文から内容を想像して、ちょっとこの長編は面倒くさく、キツそうと思ったし、場合によっては積極的に睡眠を取るかと。
始まってみると、これはやはり眠気と戦うタイプの物で、こっちは最初から戦う気ないので爆睡確定だな、と・・・
ところがどっこい、全編一切眠る事なく楽しんじゃいました。
セレブでゴージャスな雰囲気を嫌味なくみせる群像劇的展開。
これが例えばフェリーニ等のイタリア映画を体験済みでなかったなら相当お気に入りになったんじゃないか?
そういう作品でした。
保養しているホテルのシュールさは今年観た「ロブスター」を思いだしたりもする。悪くない。
老友であるフレド(マイケル・ケイン)とミック(ハーヴェイ・カイテル)が中心。
フレドの娘レナ(レイチェル・ワイズ)はミックの息子と恋人だか夫婦関係だが、夫の裏切りがあり悩んでいる。
レイチェル・ワイズがとても良いです。「ロブスター」にも出てましたね。もう完全にまいってしまいました。他作品も観てみたい。
レナとフレド、娘と父の会話、エピソードがユーモアを伴いとても良い感じで沁みてくる。
意味不明なホテル客たちの中には、正体不明な人気者デブが出てきたりするが、これがマラドーナなんだと解ってきたりするのも楽しい。
終盤にミックの最愛のかつての大女優ブレンダが登場。これが婆さんになったジェーン・フォンダ!
いや、個人的にはジェーン・フォンダといっても反戦女優以降は興味持てなかったので、あくまでバーバレラのジェーン・フォンダ。
感慨深い婆ぁフォンダです。ハーヴェイ・カイテルとの皺ツーショット。
皺の美しさというのがあるんであります。バーバレラの面影を追いつつ「婆ぁレラ!」なんつって。
男子は賢いジェーン・フォンダより阿呆なジェーン・フォンダが好き
そしてそして、ミス・ユニバースちゃん(マダリーナ・ディアナ・ゲネア )です。
ディナーの時に挨拶に来たミス・ユニバースは普通の人でしたが、混浴スパに現れた姿の神々しさ。
見つめるフレドとミックの表情が良いですね。人生、長生きしているといい事がある。この場面のために生きてきた?
映画もこのシーンを見るために長々と観てきたといっても良いくらい、名シーンです。
惜しむらくはラストの演奏会シーン。
フレドの代表曲「シンプルソング」で指揮を取る感動のシーンになるところなんだけど、歌姫がスミ・ジョーという韓国ソプラノ歌手。
曲も歌声も悪くないけど、ルックス、衣装が下品で台無し。
歌も映画も見た目が大事とあらためて思った次第。
この品の無さがセンス悪い邦題を導いたんかな。タイトルは原題の「YOUTH」の方がしっくり来るでしょう。
見た目です。レイチェル・ワイズとマダリーナ・ディアナ・ゲネアのヌード、ちょっと歪んでジェーン・フォンダの皺。
思わぬ掘出物作品でございました。
ポール・ダノのアドルフ風役作りもね。
キネカ大森