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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「リンダ リンダ リンダ」

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「リンダ リンダ リンダ」2004年 ビターズ・エンド 監督:山下敦弘

とある地方都市にある高校。文化祭を数日後に控えたある日、軽音楽部所属の5人組のガールズバンドがギターの骨折を発端に分裂してしまった。ギター、ボーカルがバンドを離れたが、ステージに立つことを諦めなかった3人。彼女たちはたまたま目の前を通った韓国からの留学生をボーカルに引きいれ、THE BLUE HEARTSのカバーを目指す。文化祭ライブ当日まであと3日。寄り道だらけの4人の練習が始まる………。

新年一発目がこちら。
例によって絶対観たい作品として万年レンタル候補だった奴が名画座上映された幸運。



文化祭の音楽フェス出演までの軽音ガールズバンドの様子を追うだけの青春映画だけれど、山下監督の醸す空気感が堪えられませんね。
人と人との儚いコミュニケーション、空気感。
「桐島、部活やめるってよ」を先に見てしまった不幸。こっちを先に見ていたら、もっともっと評価は高かったろう。



バンド(パーランマウム)の4人(ソン:ペ・ドゥナ、響子:前田亜季、恵:香椎由宇、望:関根史織)喧嘩して参加ならなかった凛子(三村恭代)、顧問の先生(甲本雅裕)、突き指の子(萌:湯川潮音)、留年の中島(山崎優子)、ソンさんに一目惚れする男子(松山ケンイチ)、それを覗いてる友達。
高校生に携帯が普及している中、唯一、響子の家電に男の子から架かってくる・・・
練習スタジオでの恵と元彼のやりとり、ソンさんの「ケイのモトカレ?」は出色。

最終的に映画の魅力は、ブルーハーツの楽曲の良さに依る所大とは思うけど、使えるものは最大限に使っちゃいましょう。
パーランマウムの「終わらない歌」での校舎の風景からエンドロールでホンモノの曲を被せるとか。いかすぜ!
実はJ-POPの中ではブルーハーツ=HIGH-LOWS=クロマニヨンズは気に入ってる貴重な存在。
尤も知ったのはほんとんどカラオケ・バーでの事だけど・・・

ペ・ドゥナの起用が大正解。
「ソンさん、泣いてるよ」の後ろ姿・・・。
教師主導の真面目な日韓友好ブースの寂しさとライブの楽しさ。音楽がいとも簡単に友好の鍵に。こんな所にも音楽の素晴らしさが溢れる。
ただ、ソンさんの皆のパンチラ一人占めはちょっとズルい。



長回しを多用したり、バンドが出来上がって行く練習風景を隣室から覗くようなカットで見せたり、やっぱりこの監督上手いなぁ。撮影監督が優秀なのかな。

終盤にはちゃんと音楽モノのお決まり(私は勝手にブルースブラザースシステムと呼んでます)バンドの大遅刻。
つなぐ友人、萌の歌うは「風来坊」ってのも泣かせるね。

恵の夢のシーンでの母親役は昨年他界されたりりぃさんですか。図らずも追悼観賞ができました。

最初は性格悪そうだったけど本当は優しい恵。でも凛子との仲は修復微妙。香椎由宇はやはり美貌が一番目立つ娘で、ちょっと崩した制服の着こなしがエロい。
個人的には鼻の丸いベースの佇まいが好きだけど。・・・耳掻き。

いい加減な事を言わせてもらえば、この頃から急激にガールズ・バンドって増えてったんじゃない?



また一つ愛すべき音楽映画が加わりました。



キネカ大森

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