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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「焼け石に水」

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「フランス映画の現在」

「焼け石に水」2000年 仏 監督:フランソワ・オゾン
原題:Gouttes d'eau sur pierres brulantes

青年フランツ(マリック・ジディ)は、中年の男レオポルド(ベルナール・ジロドー)に誘われるがまま彼の家を訪れる。やがて2人は同棲を始めるが、次第にレオポルドは冷たくなっていった。そんなある日、フランツの恋人アナ(リュディヴィーヌ・サニエ)と、レオポルドのかつての恋人で女性に性転換したヴェラ(アンナ・トムソン)が現れる。2人の女を翻弄するレオポルドにフランツの心は引き裂かれていく。

オゾン初鑑賞。
ゲゲゲッ、ゲイの映画じゃないですか。
おかまちゃんとかニューハーフは許せるがこいういうガチなのはちょっと引いてしまう。偏見に満ちているのです。
原作がライナー・ヴェルナー・ファスビンダーの未発表戯曲っていうんだから期待しつつも嫌な予感はあったんだよね。

ベルナール・ジロドーが嫌らしすぎます。若い男を自室に誘って、もう最初っから物欲しそう。青年の方もデートすっぽかして付いてくるんだからその気ありあり。

バイセクシャルを通して愛とは何かを、って、・・・そんなもんじゃなさそう。

中年レオポルドはよほどベッド・テクがあるのか、そっちの方は長けてるようでも、他人と共同生活をする事には、まずもって向いていない様子で諍いが絶えない。
かなり自己中なんじゃないのか。

「私は必要な無いんじゃない」に対して
「君が私を必要だ」なんて抜け抜けと言ったり、嫌な奴なんですが・・・
重い雰囲気になったら踊るのさ!と4人で踊るシーン(これが珍妙)では一番ノリノリで踊っていました。

頭の悪そうなリュディヴィーヌ・サニエの水色の下着と柔らかそうなおっぱい、それにあの4人のダンスによって、私の中でこの映画は救われた。

実際、ゲゲゲッと言いながら面白かったんですよ。
室内だけのショットや家具調度なんかも興味深い。

ラストの性転換ヴェラの行動がせつない余韻を残す。
なんとも不思議な映画でした。

シネマヴェーラ渋谷

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