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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「パンドラの箱」

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「映画史上の名作番外編 サイレント小特集?」

「パンドラの箱」1929年 独・米 監督:G・W・ハプスト
DIE BUCHSE DER PANDORA

場末の踊り子ルルは、その魅力で新聞社社主のショーン博士を誘惑し妻となった。しかしその後も数々の男たちと関係を持つルル。ついに息子までもが虜になったことを知った博士は・・・

レトロなメイク・ファッションのおかっぱルイーズ・ブルックス。無声映画時代の性的アイコンを一度見ておこうと言う事で・・・。無邪気で奔放、悪意のかけらもない魔性の女・ルルの流転の物語。

ファムファタールというか、無邪気で明るいルルの魅力に振り回される男たち。
ルルに悪意も罪も無い、存在自体が不幸を齎す「パンドラの箱」とした裁判所の弁護人も惚れてたよね。

古き撮影もライティングによってルルの明眸皓歯が少女マンガのようにキラキラ。

後ろで暗躍するアル中養父のキャラが際立っていて、とてもナイス。
他にもデブの芸人とか・・・。

中盤以降目まぐるしい展開で、字幕を頼りに心もとない感じであったが、まぁ、ルイーズ・ブルックスを見れたと言う事で満足しようと思っていたところ・・・

最終パートの霧のロンドン・クリスマスの描写に打たれた。
貧苦のためついに自ら身を売ろうとするルル。その相手は殺人鬼(切り裂きジャックですね
福祉団の少女と切り裂きジャック。
ジャックまでもが一度はルルの魅力でナイフを捨てるのだが・・・。

ドイツ文豪フランク・ヴェデキンド氏の世界的名作「ルル」
魔性の女VS切り裂きジャックという発想が凄い。

地霊・パンドラの箱――ルル二部作 (岩波文庫 赤 429-1)F.ヴェデキント岩波書店発売日:1984-12-17ブクログでレビューを見る»

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