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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「知られぬ人」

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「映画史上の名作番外編 サイレント小特集?」

「知られぬ人」1927年 米 監督:トッド・ブラウニング
原題:The Unknown

男性の手恐怖症のサーカスの娘ナノンは「腕なし」アロンゾに心を許していたが、彼はある理由で腕がないふりをしているだけだった。ナノンへの思いを募らせるアロンゾは、彼女に拒絶されたくない一心で、途方もない決断に至るが・・・。

カルト映画「フリークス」の姉妹編であり、ソフト化されておらず、なかなか観る機会が無さそうな作品。という事でとっても楽しみにしていたのだが・・・
いかんいかん、上映開始直前から急激に眠気が襲ってきて、打ち勝てない。
こういう時、無声、無音の上映となると尚更不利。
なんとか凌いで前半を乗り越えたが、途中意識不明、後半に、「しまった!」と覚醒。

トッド・ブラウニングという方の異形の物への執着の仕方を確と確かめたかったなぁ。
しかし、この映画はロン・チェイニーの演技の迫力に尽きますね。
腕なしと思ったらしっかり腕をコルセットの中に縛りこんでいる。しかも解放された手の先には指が6本。

殺人を犯すアロンゾと邪悪な小人のコンビが凄い。

しかし、肝心のアロンゾが取った途方もない決断の部分を見逃している。何たる事か!
悔しいから、調べてネタバレしちゃうぞ。
ナンノに拒絶されたくない一心で両腕を悪徳医師に切断させちゃうんだと。

そうか、後半に見たアロンゾは本当の腕無し、だったのか。

そのクライマックス!
サーカス仲間の怪力マラバーの腕を馬に千切らせようといショーのシーン。
ここがロン・チェイニーの表情演技の見せ所。
それはサイレントであるが故なのか。いやいやサイレントである事も忘れてしまうほど手に汗握るスリリングなシーンです。
ほんとに千切れっかと思ったよ。

何故にアロンゾはそのような行為に及んだかというと、男性の手恐怖症だったはずのナノンがふとした事から恐怖症を克服して、怪力マラバーと恋仲になったってんだから、腕を切り落としたアロンゾの身になりゃ、そりゃないだろってなもんだやね。

アロンゾも小人も邪悪だが、女心は、もっと不可解で恐ろしいって?
ふとした事って何だろう・・・眠っていたのでとても気になる。

シネマヴェーラ、この日が本作の最終上映。
是非是非、リベンジしたい作品なんだが、いつかまた観れるだろうか・・・
1925年「三人」もお願いします。ヴェーラ様。

シネマヴェーラ渋谷

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