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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「私はモスクワを歩く」

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「ソヴィエト映画の世界」

「私はモスクワを歩く」1963年 ソ 監督:ゲルオギー・ダネリヤ

「不思議惑星キン・ザ・ザ」のダネリア監督が、その20年以上前に撮った傑作。田舎から出てきた青年と都会の青年。若者たちの一日を丁寧に綴った珠玉の青春映画で、主人公をニキータ・ミハルコフが演じている。全てのショットが瑞々しく、大ヒットしたという音楽もキュート。

4月鑑賞分

4月4日に逝去された監督。図らずも追悼ということになった。

久々(11年ぶり)に観たが、やっぱりイイ!
ロシアと語で書きたい
Я шагаю по Москве



昨日までまったく面識のない地下鉄の工事現場で働くモスクワ生まれのコーリャと旅行の途中に一日だけモスクワに滞在するワロージャが偶然知り合う。コーリャの親友サーシャは5時から結婚式を挙げることになっている。アリョーナは、デパートのレコード売り場の可愛いい売り子だ。この4人の若者のいつもと違う慌ただしい1日。



冒頭、飛行場でクルリと踊る女性とワロージャのシーンからそのカメラワーク、モノクロ映像の魅力的なこと。そこに可愛らしい音楽が重なっていく。
モスクワという町はまったく知らないけれど、これは都市映画として、モスクワの活気、魅力を描いた秀作でもある。
印象的な雨のシーン。11年の記憶の曖昧さ、裸足になる女性はメインキャストでは無かったんだね、背景としてのモスクワの人々を描いたもの。



また、ユーモアのセンスがどれもこれも好ましい。
レコード店でアリョーナと初対面で何とか気を惹こうとする男の子たちの陰で「自販機なら売り子がおしゃべりしなくて良い」と呟くおばさん。

小説家になりすました使用人で一介の床拭き男に文学論を吹きかけられちゃう。足でダンスのように雑巾かけしちゃったりする床拭き男。



夜の遊園地での馬の絵早書きクイズ。テレパシーで振り向かせた男に泥棒と間違われたり。遊園地での大疾走追っかけ。本物の泥棒と夜の絶叫マシーン。



結婚中止となったサーシャと婚約者の仲をとりもとうとするコーリャ。
坊主頭のサーシャのアパートでのシーン。テープレコーダーの音楽を止めようとすると「下で友達が踊ってるよ」窓から下を覗くと中庭でダンスパーティ(え、部屋の曲に合わせて?)
ワロージャがアリョーナに朝、空港で出会った女性(映画冒頭)の話を囁いてる。
電話に出てくれないサーシャの婚約者に窓から「電話に出てくださーい」とコーリャが叫ぶと、ダンスの人達も同調して叫ぶ。婚約者はお向かいのアパートに住んでるんだ。



地下鉄構内で別れの場面、乗るワロージャとアリョーナの絶妙なタイミング。ちょっと遠慮するコーリャ。別れ別れになり一日が終わる。コーリャが今まで可愛らしく軽快に彩っていた劇伴に歌詞をつけて歌いだすにいたっては、ウ~ム。この監督判ってらっしゃる!

エスカレーター・ガール(駅員?)ともども心中「出来ました!」の賛辞!



何度でも見たくなる作品。хорошо!




コーリャが歌うテーマ曲の邦訳は「僕はモスクワを歩く」の方が合ってる。
前回2008年、下高井戸で観た時の映画邦題は単に「モスクワを歩く」
この方がスッキリしていて好きだけど・・・どうでもいい事でした。

モスクワを歩く



シネマヴェーラ渋谷

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