「なぜ君は総理大臣になれないのか」

「なぜ君は総理大臣になれないのか」2020年　ネツゲン　監督：大島新

政治家の小川淳也を17年にわたり追いかけたドキュメンタリー。2003年、当時32歳で民主党から衆議院選挙に初出馬した小川は、その時は落選するも、05年の衆議院選挙において比例復活で初当選。09年に政権交代が起こると「日本の政治は変わる」と目を輝かせる。しかし、いかに気高い政治思想があろうとも、党利党益に貢献しないと出世はできないのが現実で、敗者復活の比例当選を繰り返していたことからも発言権が弱く、権力への欲望が足りない小川は、家族からも「政治家に向いていないのでは」と言われてしまう。

単純にドキュメンタリーとして凄く面白いので上映時間があっと言う間だった。しかし･･･
小川純也議員の事を知ったのは本作でも登場する不正会計疑惑を質した答弁。へぇ～と思った。クレバーだし志が高そう。
コロナ感染が広まると国会で彼は再び注目された。自分の言葉を持つ政治家。
例えば、山本太郎の演説などは、芸として素晴らしく見ているだけでも楽しい。反面、技術が見え隠れしてしまう。小川純也はよりピュアなのかもしれない。
コロナ禍自粛期間に小川純也の生配信も少しだけ聞いてみたりした。
ますます、そのピュアさと高い政治理念、理想。それにしてもこの青年は勝機を見出しているのだろうか、少し不安にもなった。
そんな彼を17年前から追い続け、今、満を持しての公開だ。
理想だけはどんな事があっても諦めない。
志が高いのに今のシステムではこの国を導く位置に付く事ができない。地盤を待った政治家になる事のみが目的となってる贋二世議員には到底勝てない皮肉。



ああ、知識が増えるほどいらいら思っているよ。

若く見えるがもう49歳なんですね。自ら課したリミットが近づいてる。
もう一度17年前からやり直したらどうなるかな。そしたら家族は可哀そうかな。
これを見て高い理想を持った青年が政治を志す事があるのだろうか･･･



慶應の先生の応援演説と幼かった二人の娘さんの成長、それとおあげの食卓が良かった。おあげのおかず安くて美味しそう。今度やってみる。


ポレポレ東中野