「山本政志脳天映画祭」
「JUNK FOOD / ジャンクフード」1998年 スタンス・カンパニー 監督:山本政志
ジャンキーOLの昼とアウトロー達の夜……極上のリアリティーでTOKYOの闇を描く。オムニバス同時進行形式。ニューヨークを皮切りに、全米12都市で自主公開された。
ごく普通のOLであるミユキは、実は薬物中毒で売春をしているという裏の顔があった。ある時彼女は、横山という客とホテルに入るが……。 死んだ友人の遺骨を引上げにやってきたヒデは、中国系アメリカ人の娼婦ミャンと意気投合し、二人でドライブをして……。 強盗で大金を手にしたパキスタン人のカウルは、日本人の恋人マミの「お金が溜まったら結婚しよう」という言葉を信じるが……。 チーマーのリョウは先輩のサトの命令でサトの車と女を探しはじめる。しかし、サトの理不尽な言動に徐々に苛立ちを覚え……。掛け値無しに面白い。
都会の夜に蠢くアウトロー
1998年だから街並みやツールは古いけど(そこが良いんだが)今の時代で監督が同様なテーマで撮ったらどんなんが見られるだろう。
理解力低いからエンドロールで主な4話オムニバスにその他エピソード(一部同時進行)にプロローグ、エピローグを加えての四部構成だったと知る、シームレスな群像劇。
二部
ヤクにはまる飯島みゆきのキ「下着が汚いままでいれと言うの!」
部屋に戻るとまともそうな亭主が居る。
三部
基本、不良がイキってるのって嫌いだけどこれは高揚。本物だからか。
撮影裏話。この子たちが皆、いい人というあるある。
演技の津田寛治のキレっぷりもいい。半殺しにボコられ捨てられても若いのが去ったあと精一杯毒付く。
刺す子の一瞬の凶気。
刺激の強いバイオレンスシーンあるが鬼丸の素振りが一番怖ええ。
ラテン系女子レスラーが無事に帰れそうでなにより。
パキスタン男を軽く振るマミちゃんがいい。パキ男のキルシーンは鮮烈。
一部四部(プロローグ、エピローグ)の盲目婆ぁの日常。これが効いてていい味。こちらもホンモノ、監督の盲人母上。孝行の徳かw
森本毅郎スタンバイの長寿ぶりを再認識。