「ワン・プラス・ワン」

「ワン・プラス・ワン」1968年　英　監督：ジャン・リュック・ゴダール

イギリスの世界的ロックバンド「ザ・ローリング・ストーンズ」の若き日のレコーディング風景を捉えた音楽ドキュメンタリー。1968年、バンド黄金期を迎えつつあったストーンズにカメラを向け、アルバム「ベガーズ・バンケット」に収録された名曲「悪魔を憐れむ歌」が完成するまでの過程を記録。女優アンヌ・ビアゼムスキー演じる革命家がインタビューを受ける様子や、ヒトラーの「我が闘争」を朗読するポルノ書店主、闘争の準備をする活動家など、社会運動に関わる人々をドキュメンタリー風に映し出したフィクション映像を織り交ぜながら描く。

苦手なゴダールを解禁してるんだけど見る機会あまりない。これは苦手であってもストーンズだからずっと観たかったやつ。
チャーリー・ワッツ追悼緊急上映。
Pleased to meet you
Hope you guess my name
But what's puzzling you
Is the nature of my game

「悪魔を憐れむ歌」製作工程、それだけで胸躍る。乱雑ながら殺風景なスタジオ。制作に関して当時のメンバーの力関係は興味深い。
ベースをキースに奪われちゃうビル・ワイマンがお気の毒。寡黙なブライアン・ジョーンズ。
ドラムにパーカッションが加わっていくところ、そして圧巻はコーラス付け。
真剣な中にあるリラックスな緩み。

1960年代社会運動を想起させる寸劇、はっきり言って「悪魔を憐れむ歌」から邪魔なような気もしてたが、まあまあ、面白いアクセントにはなってる。時代とともにあるのがストーンズか？
ベトナム戦争、ケネディ暗殺。ソ連ではフルシチョフの引退、米公民権運動マルコムXへ凶弾、キューバ革命、チェ・ゲバラの処刑、プラハの春、マーティン・ルーサー・キング暗殺。。。ミック・ジャガー、ザ・ローリング・ストーンズ！

特に車スクラップ置場で銃をリレーしていく意味深な行為が良き。