「夜明けまでバス停で」

「夜明けまでバス停で」2022年　渋谷プロダクション　監督：高橋伴明

昼間はアトリエで自作アクセサリーを販売し、夜は焼き鳥屋で住み込みのパートとして働く北林三知子。しかし突然訪れたコロナ禍により、仕事も住む家も失ってしまう。新しい仕事は見つからず、ファミレスや漫画喫茶も閉まっている。行き場をなくした彼女がたどり着いたのは、街灯の下にポツリとたたずむバス停だった。誰にも弱みを見せられないままホームレスとなった三知子は、公園で古参ホームレスのバクダンと出会う。一方、三知子が働いていた焼き鳥屋の店長・寺島千晴は、コロナ禍の厳しい現実と従業員との板挟みになり、恋人であるマネージャー・大河原智のパワハラやセクハラにも悩まされていた。

2020年11月、渋谷区・幡ヶ谷のバス停で寝泊まりするホームレスの女性が、近くに住む男に頭を殴られて死亡した。亡くなった女性はコロナ禍で仕事と住まいを失い深夜のバス停で、ひっそりと夜を明かしていた大林三佐子さん（当時64歳）
渋谷ホームレス殺人事件をモチーフとする社会派。



現代社会への言いようのない怒りの矛先に共感覚えられそうなので映画の中くらい溜飲下げさせてもらうか、と見てみたらほっこり終わった。悪くはない。

当時の為政者たちの映像もそのまま使われている。当時、コロナで大きな被害を受けていない立場でも憤る映像だが、本作で弱い立場の心情で眺める事により言いようのない感情も沸くという物。

前半のどんどん悪くなっていく段階はリアリティに欠ける気もしたけど十分重く嫌な気持ちになったので成功してるのかとも。
実際の被害者よりうんと若い板谷由夏。実際小綺麗なホームレスってのは居るけど、それにしても、スタイルも良いね。



セクハラに耐える店長・大西礼芳の存在が良い。反撃するのもまた良し。
する側のパワハラ・セクハラ・ボンボン店長は三浦貴大が憎々しく好演。

柄本明と根岸季衣の政治小ネタが面白いけど台詞やり取りでしかないからそこじゃ無い。



ルビー・モレノおばちゃん♥「月はどっちに出ている」再見したいと常々思ってる。





新宿K’ｓシネマ
2022年10月