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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「映画(窒息)」

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「映画(窒息)」2021年 トラヴィス 監督:長尾元

言葉のない世界で原始的な廃墟のような建物で自給自足の生活を送る一人の女。狩猟で蓄えた食料は行商人と物々交換し、女の体と食料を目当てに来た山賊に襲われることもあるが、女はたくましく日々を生きている。ある日、女の仕掛けた罠に1人の若い男がかかる。女は男を家に連れて行くと、男はなぜか女になついていく。女も情が移ったのか、2人は共同で生活を開始する。そんな日常が続く中で、徐々に人間のさまざまな欲望が顔を見せていく。



これは言葉の失われた世界?
タイトルにわざわざ映画と入れる意気込み。
モノクロ、セリフ無し。これで長編持つのか心配したが、事あるごとに登場人物の関係性が変化して乗りきってしまった感じ。



大仰な怪獣映画を思わせるようなOvertureに期待膨らむ。
廃墟に一人暮らす女(和田光沙)文明は原始の時代に戻ってしまったのか?和田美沙のはじめ人間(ただしパイパイは無しよ)、ため息演技。女の日課を描くルーティンが好き。山中に入っていく和田美沙の後ろ姿のリフ。水浴びシーンはあるが洗髪は無い。モノクロだけど髪が手入れされてて綺麗。
繰り返される黒影の夜這いは何を暗示するか。
行商人の寺田農が流石に良い味を出している。



慎ましい生活も山賊(仁科貴ら)に襲われ強奪と暴行。
罠で仕留めた若い男(飛葉大樹・この子も髪が綺麗)を拘束から解放すると男が懐いて付きまとう。若い男がなかなか使える(サバイバル)奴なのでやがてラブラブ。若い男とのセックスを感じさせる描写は振られてはいるけど最初のセックスシーンが唐突で良かった。



山賊一味が再来して大アクションが繰り広げられてからの和田・仁科・飛葉のパワーバランスがとても興味深くラストで窒息の感覚。世界は崩壊を迎える。





















新宿K’sシネマ
2023年11月

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