恵比寿アメリカ橋ギャラリーで、インベカヲリ★による写真展「合目的的なクラリス」を見た。
インベさんの写真展は2018年のニコンプラザ新宿GALLERYを見ているので6年ぶりだ。その後もちょくちょく個展をやられていたのに情報収集していなかった。
インベカヲリ★は、女性たちの話を聞き、それをもとに写真を撮るということを20年以上続けてきた。時代が変わり、年齢も変わり、集まってくる女性たちも変わってくるなか、それでもそこに映る女性の姿は、いつもどこか「私」があるのだという。
本展は、2022年以来約1年半ぶりの個展であり、未発表の新作数点と、過去作品を組みあわせて展示。
モデル女性と対話を深めて撮るというインベさんの行為は一種心理学セラピーのような物なのかもしれない。そこで撮られた写真はいつもドキっとする独特なエロティズムが垣間見えて好きだ。
新作は5点。階段下ってピットの中のような場所ではモニターでスライドショーも展示。
話を聞くのが楽しくて(メインで)、写真撮る時はまた違う脳を使うとおっしゃる。
異性の話や写真は撮らないというのも興味深い。挑戦した結果そうしているのか、最初からそうしているのか。
新作の中で1点、モデルからの持ち込み企画のものがあると思われる。
去年、子持ちである事を発表した女優しじみの1カット。確かtwitterでそんな事を言っていた。
インベさん面白い。
財布が寂しかったので入場料代わりに薄い作品集「ふあふあの隙間②」を所望したらサインをしていただけた。
あとで付属綴じの文章の方を読んでいたら、ボリュームのある写真集「理想の猫じゃない」にすれば良かったとちょっと後悔。ポチっとこうかな。
さらに最近は写真の仕事よりライターの仕事が増えている。
取り上げる題材も興味を曳くものが多いので、今度著作も読んでみようかな。いつまで続くか、活字復帰リハビリ期間。
写真展は2024年5月6日まで。