「OIZUMI 東映現代劇の潮流2024」
「続・おんな番外地」1966年 東映東京 監督:小西通雄 脚本:船橋和郎
禁男の獄舎に閉じ込められた女たちの生と性を描いて話題を呼んだ緑魔子主演「おんな番外地 鎖の牝犬」の続編。刑期を終えて仮出所したものの、世間の冷たい風にさらされ、男たちの欲望の餌食となる様が描かれる。
続編ということで1作目の方も11年ぶりに鑑賞して上で。
前作「おんな番外地 鎖の牝犬」の平山妙子(緑魔子)が出所した後日談。前科者の更正がいかに難しい社会か。丁度9年におよぶ服役終えた合沢萌のYou Tube見たばかりだったから色々考えちゃったい。
でも平山妙子御本人も由利徹との見合いで由利が前科者と知った時にあんな暗い表情してましたからね。割れ鍋に綴じ蓋は案外大事かも。
刑務所仲間との同窓会が苦しさを少し紛らせる。
前作での若水ヤエ子との喧嘩小芝居のシーンをもう一度観られたのは嬉しい。
担当さんの久保(中北千枝子名演)まで意表を付く再登場。
緑魔子が跳ねっ返りでも根は純情という役柄が良く出ていて、いざと言う時に切る啖呵、捨て台詞がカッコいい。
塀の中よりシャバに出てからの方が魅力的なのは当然かもしれないが、前作同様に緑魔子の目が良い。出所が決まって何年ぶりかでルージュを引き感慨にふけるシーン。服役中口紅塗らなくてもアイラインはしっかり入れてましたよね、とか突っ込まないように。
今井健二の粘着質なニヤッと笑いが本当に憎らしい。
城野ゆき、人生終わった。
獄中自殺した原知佐子も関西弁でよく喋る別キャラで登場。和装もキュート。
ラピュタ阿佐ヶ谷
2024年3月