「追想から未来へ~水井真希さんの残したもの」
「歯まん」2019年 アルゴピクチャーズ 監督:岡部哲也
女子高生の遥香は愛する恋人と初めてのセックスに臨むが、その最中に突如として自らの身体に異変が起こり、恋人の局部を食いちぎって彼を殺してしまう。恐怖のあまりその場を逃げ出した遥香は、誰かに相談することもできず不安と孤独に蝕まれていく。そんなある日、彼女はひとりの男性と出会い、言葉を交わすうちに彼に惹かれていくが……。
タイトル、あらすじから勝手におバカコメディを想像してたが、かなり深刻ね。かと言ってユーモアはしっかりあって登場人物キャラがオフビートに可笑しい。
元彼の「○んぽ返せ!」、鬼畜の人情八百屋、疑いなく死体遺棄手伝う男。
前段、初体験で恋人を殺してしまった罪悪感で主人公が悪夢、妄想に捕らわれるの面白いけど、テンボ悪く今一乗れずだったが、ボーイ・ミーツ・ガール展開になって引き込まれた。
自ら食いちぎったアレをあそこから取り出して始末せねばならない。千差万別アレの特殊造形にも工夫が見られる。便所に捨てた八百屋のアレの哀愁w兎のフン?
水井真希は今回も、らしさ全開キャラで主演以上。見てる側は彼女の存在に二転三転と騙されるのを楽しめるが、最後どのように悩める女子高生の心に作用するのか楽しみにしてたら、あっさり退場。
ありえない荒唐無稽SF悲劇は誰にも相談できないが、ありそうな相当の悲劇(嘘だけど)の水井真希はやたら自分語り。
終盤、命がけ至上の愛。一度きりの人生蝋燭短くなる前に吹き消す?期待する奇跡は起こらずあまりにも救いの無いラストに茫然。
馬場野々香、林で八百屋に襲われる際のパンチラ高レベル。
弟との喧嘩リアル。
神保町 ネオ書房@ワンダー店
2024年5月