「黒い下着の女 雷魚」1997年 国映 新東宝 監督:瀬々敬久 脚本:井土紀州、 瀬々敬久
それぞれに暗い過去を背負い、生きながら死んでいるかのような人生を送っている男女がたどる苛酷な運命を描いた愛憎ドラマ。
人妻の紀子(佐倉萌)は、椎間板ヘルニアと慢性膵炎で入院中の病院から抜け出し、不倫相手の田辺が住む利根川沿いのある地方都市へ出かけた。ところが、田辺と会うことができなかった紀子は、テレクラに電話をかけ、そこで知り合った裕幸(鈴木卓爾)とモーテルで肌を重ねる。紀子はふとした感情から彼を刺し殺してしまった。
過去に傷持つ人の業。佐倉萌(当時新人)と伊藤猛が静かに迫りくる熱演。
背景は90年代の神栖町、小見川駅付近。利根水郷。
舗装されていない道路、舗装道路の穴に咲く雑草。公衆電話ボックス、テレクラ、赤いタイルのラブホ、バスルーム。
さらに子供服や不愛想な店員。
エロとバイオレンス以外の描写の回りくどさは嫌いじゃない。
容疑者として事情聴取を受ける紀子。裕幸と寄ったガソリンスタンドの店員、和昭(伊藤猛)が面通しで嘘の証言をしてくれたおかげで解放。
炎上する小舟が右手に流れ、川中の伊藤猛が左手にはける映画的ショットを見てると嫌いじゃないよってなるもの。
堕胎させられる女の心情から、ラストには醜女の恋まで。え?どゆこと?ってぐらいなかなかに盛り沢山。
佐倉萌は歳を重ねるごとにカッコ良くなる女優というイメージがあるけど、新人の頃から片鱗はみえるのだな。
役の中ではあるけど、終盤の看護婦・吉行由実とのやりとりなんて素晴らしくてシビレル。
amazonprime
2024年9月
それぞれに暗い過去を背負い、生きながら死んでいるかのような人生を送っている男女がたどる苛酷な運命を描いた愛憎ドラマ。
人妻の紀子(佐倉萌)は、椎間板ヘルニアと慢性膵炎で入院中の病院から抜け出し、不倫相手の田辺が住む利根川沿いのある地方都市へ出かけた。ところが、田辺と会うことができなかった紀子は、テレクラに電話をかけ、そこで知り合った裕幸(鈴木卓爾)とモーテルで肌を重ねる。紀子はふとした感情から彼を刺し殺してしまった。
過去に傷持つ人の業。佐倉萌(当時新人)と伊藤猛が静かに迫りくる熱演。
背景は90年代の神栖町、小見川駅付近。利根水郷。
舗装されていない道路、舗装道路の穴に咲く雑草。公衆電話ボックス、テレクラ、赤いタイルのラブホ、バスルーム。
さらに子供服や不愛想な店員。
エロとバイオレンス以外の描写の回りくどさは嫌いじゃない。
容疑者として事情聴取を受ける紀子。裕幸と寄ったガソリンスタンドの店員、和昭(伊藤猛)が面通しで嘘の証言をしてくれたおかげで解放。
炎上する小舟が右手に流れ、川中の伊藤猛が左手にはける映画的ショットを見てると嫌いじゃないよってなるもの。
堕胎させられる女の心情から、ラストには醜女の恋まで。え?どゆこと?ってぐらいなかなかに盛り沢山。
佐倉萌は歳を重ねるごとにカッコ良くなる女優というイメージがあるけど、新人の頃から片鱗はみえるのだな。
役の中ではあるけど、終盤の看護婦・吉行由実とのやりとりなんて素晴らしくてシビレル。
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