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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「ジャッキー・ブラウン」

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「タランティーノ・レトロスペクティブ」

「ジャッキー・ブラウン」1997年 米 監督:クエンティン・タランティーノ

メキシコの航空会社に勤める中年スチュワーデスのジャッキーは、生活苦のため裏では武器商人オデールの運び屋をやっていた。 ある時、ジャッキーはオデールを追っていたFBI捜査官のレイに逮捕されてしまう。レイからオデール逮捕に協力するよう持ち掛けられるジャッキーだったが取引には応じないまま保釈される。
人生半ばを過ぎ、現在の生活に限界を感じていたジャッキーは、親しくなった保釈屋のマックスと共にすべてを清算する一攫千金の計画を実行する。

「レザボア・ドッグス」を今更になって借りて、次は「ジャッキー・ブラウン」かなと思っていたら六本木のレイト特集上映してるじゃないですか。空かさず六本木へ。
事前調査の暇もなく行ってしまったが、こんな長尺の作品とは露知らず・・・
電車がもう、池袋までしか無いわい!
しまった、上野に出てオークラで夜明しの手もあったか。
タクシー代よりかは安かろうとネットカフェで始発待ち、初体験。「ジャッキー・ブラウン」の余韻に浸りながら、けっこう仮眠できました。

この映画、タランティーノにしては地味ですけど、気に入りました。
「キル・ビル」みたいな乗りも悪くないけど、「レザボア・ドッグス」「パルプ・フィクション」と来てこれを撮る所を見るとご本人も相当、気に入ってるんじゃないでしょうか。
公開当時は肩透かしくらった感もあったようですがね。

唐突な射殺はあるもののおとなしめ。
主演のパム・グリアーの魅力がファッションを含めて全開。
ブラック・ビューティーに魅せられる事は多々あれど、こんなこんなおばちゃんに魅せられるとは驚き。巨乳デカ尻でのCAユニフォーム、ボディコンからベレー帽、黒スーツ、オーバーオールまで着こなす。
黒人おばちゃんの下品さと美貌のバランスが絶妙。

オープニング(タラちゃんのOPはいつだってカッコ良いな)の横顔、動く歩道から颯爽と歩き、小走りで搭乗の仕事につく瞬間までのカメラワーク!
空港の背景、モザイクタイルの壁。タイトル・インのタイミングと「110番街交差点」のシンクロ。

選曲のセンスの良さも相変わらずです。今回は個人的に馴染みの薄い曲が多かったけど・・・
40代おばちゃんと50代保釈屋マックスの淡い恋心がとてもチャーミングなポイントになっているのだけれど、初めて彼女の家を訪れた時にかけてくれたレコードの曲が気に入って、ミュージックショップでその曲のテープを購入。いくつになっても恋ってそんなものかもしれない・・・。
私も買いたい。

La La Means I Love You: The Definitive Collection/The Delfonics

このロバート・フォスターのマックス役がとても良いです。
胡散臭い保釈屋なる職業も仕事は出来る。独身シニアの生活も悪くないと思わせるゆとり。かっこ良いですな。

ロバート・デ・ニーロの間抜けダメさ加減も最高におかしい。オーデル(サミュエル・L・ジャクソン)の彼女かと思いながらもメラニー(ブリジット・フォンダ)とやっちゃった後の酒場でのオーデルとのやりとりが好き。

そのブリジット・フォンダも良いです。
いつもハイでラリッて1人用ソファに納まってる元サーファー・ギャル。眺めてるTVはお父様のヘンリー・フォンダの作品。

マックスの恋の行方は・・・キス・シーンから一連のラストも大変気に入りました。
再び「110番街交差点」歌詞字幕付き、ジャッキーも微かに口ずさむ・・・。
このゲットーから抜け出すための40女の人生最大最後の大博打。

こうなりゃ、若かりし頃のパム・グリアー作品を見なきゃしょうがないでしょう。

レイト1000円で得した気分。終電乗れずにネットカフェでさらなる出費も気にならない。
この映画、都合2,300円だ。



Street Life 「Jackie Brown」 Randy Crowford

TOHOシネマズ六本木ヒルズ

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