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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「拳銃は俺のパスポート」

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「日活映画 100年の青春」

「拳銃(コルト)は俺のパスポート」1967年 日活 監督:野村孝

組織の罠にはまった殺し屋を、冷徹に描き切った和製ハードボイルドの最高峰。寡黙な宍戸錠、無駄のないアクション、硬質な白黒映像と、全てがクール。

最近、自宅の火事騒ぎで話題になっていた錠さん。申し訳けないけど面白すぎです。
宍戸錠、火事の原因と近況

クール!エースの錠、面目躍如の1本ですね。

殺し屋の上村は大物フィクサー・島津の暗殺を依頼され、マンションの一室からライフルで島津を射殺するんだけど、窓を開けて風向きを確認する名シーンがほんまにクール。
無口な佇まいは殺し屋一匹狼的なところがあると思っていたら、弟分が居て、ちょっと驚き。
弟分の塩崎は歌手でもあるジェリー藤尾先輩。ギター片手に良い喉を聴かせてくれます。「会いたいよ〜」
ただ、この作品マカロニ・ウエスタンを気取っている所があって、時に音楽がモリコーネっぽくなる。
無国籍ギャング映画、う〜む、ここはJazzで通して欲しかった。

クールな上村は、組織に囚われの身となっていた弟分の塩崎の身代わりになる。
何か罠ではないかと疑心の塩崎を安心させて逃亡の船に乗り込んできたところを鳩尾一発、気絶させ、自分が単独身代りで組織に立ち向かう。
気づいた塩崎が海に向かって叫びます「あにきぃ〜」
いやぁ、ここ見せ場ですけど何故か笑っちゃう。

2人が逃げ込んだ渚館という宿、この酒場風景がまた無国籍感一杯でよろしいですね。そこで働く影のある女が本作のマドンナ、小林千登勢。確かに若い頃だが、さほど魅力を感じないのが残念。ごめんね。

ラストの銃撃戦、穴を掘って逆襲を成功させるくだりはちいとばかしあり得ん展開だけれども、銃撃戦自体の描写はかなりイカしています。
拳銃に詳しい方はこのタイトルに異論が出るようですが、こちとらは詳しくないので気にしない。(拳銃はコルトじゃなくてベレッタらしいです)

コルト・ファイヤーアームズ
ファブリカ・ダルミ・ピエトロ・ベレッタ

この映画、主演の宍戸錠がクールでカッコ良いのですが、もう一人、脇役で最高に良い味を出している方がいました。
それは、津川の内田朝雄。
マッサージ嬢に身体を揉ませながら舎弟に関西弁で指示。
ベットの脇にマッサージ嬢を促してのエロ爺いぶり。
確かにこの手の役の多い内田朝雄ですが、今回その威力をまざまざと感じさせてくれました。ナイスです。

島津組二代目として若かりし杉良太郎が出ていました。

神保町シアター

「シシド 小説・日活撮影所」

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