双六で東海道 (文春文庫)丸谷才一文藝春秋発売日:2010-12-03ブクログでレビューを見る»
昨年亡くなった丸谷才一の絶品エッセイ。
たまに丸谷才一の旧かなづかいの文章を読みたくなる。
読んでいてとっても気持ちがよいから。
でもよくよく考えたら、氏のエッセイをまとめて単行本で読んだ事が無いかも。いつも小説でした。
「オール読物」に連載されたエッセイ。
なんとも知的好奇心を刺激するエッセイ。その話題についてある程度の基礎知識があれば、尚の事楽しめるんでしょうけど、そんなものの無い無知な人間にむ充分面白い。
そして、とても普段着感覚の文章の巧妙さ。
知らない世界へ誘い、興味を抱かせる事の多さ。
ゲイ・タリーズとか、マイケル・ルイスの「マネー・ボール」なんかは読みたくなるってもの。考古学の森浩一氏の私家版「食った記憶」は無理としても「食の体験文化史」は面白そう。
逸話の中では、北京のイギリス大使館での仔犬のプレゼントの話。
狗料理の話は面白い。
一つ2万円までのワイングラス購入という基準など、流石に貧乏人は真似できませんが、文章の途中で、ターコイズグリーンのインクが切れたなんて件に痺れる。そう旧仮名使いを使うような方ですから原稿もペンとボトルインクなのです。
カランダッシュのボトルインク・・・、カッコ良いじゃないですか。ご本人も余程、気に入っているのでしょう。ちょっと自慢したかった。でも、それがぜんぜん嫌味じゃなく、さりげなくって良いんです。
丸谷才一のエッセイはやたらと話題が色事関係へそれる。これなんかも自分にはちょっと上品すぎるけど楽しい。
昨年亡くなった丸谷才一の絶品エッセイ。
たまに丸谷才一の旧かなづかいの文章を読みたくなる。
読んでいてとっても気持ちがよいから。
でもよくよく考えたら、氏のエッセイをまとめて単行本で読んだ事が無いかも。いつも小説でした。
「オール読物」に連載されたエッセイ。
なんとも知的好奇心を刺激するエッセイ。その話題についてある程度の基礎知識があれば、尚の事楽しめるんでしょうけど、そんなものの無い無知な人間にむ充分面白い。
そして、とても普段着感覚の文章の巧妙さ。
知らない世界へ誘い、興味を抱かせる事の多さ。
ゲイ・タリーズとか、マイケル・ルイスの「マネー・ボール」なんかは読みたくなるってもの。考古学の森浩一氏の私家版「食った記憶」は無理としても「食の体験文化史」は面白そう。
逸話の中では、北京のイギリス大使館での仔犬のプレゼントの話。
狗料理の話は面白い。
一つ2万円までのワイングラス購入という基準など、流石に貧乏人は真似できませんが、文章の途中で、ターコイズグリーンのインクが切れたなんて件に痺れる。そう旧仮名使いを使うような方ですから原稿もペンとボトルインクなのです。
カランダッシュのボトルインク・・・、カッコ良いじゃないですか。ご本人も余程、気に入っているのでしょう。ちょっと自慢したかった。でも、それがぜんぜん嫌味じゃなく、さりげなくって良いんです。
丸谷才一のエッセイはやたらと話題が色事関係へそれる。これなんかも自分にはちょっと上品すぎるけど楽しい。