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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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第三回立川左談次一門会

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3月9日
第3回立川左談次一門会
巣鴨 スタジオフォー

立川談奈  「転宅」
立川左談次 「付き馬」

中入り

立川談吉  「大工調べ」

30年以上前の若手花形落語会の頃から密かに贔屓にさせていただいている大好きな噺家、左談次師匠。
家元から直に「お前はお稽古をしないそうだな」と言われる、ネタも若手花形落語会メンバーでは最も少なかったし、そのキャラを逆手に取って「はたらく左談次」なる名の落語会が忘れた頃に行われたり・・・
その左談次師匠が、どうやら勉強熱心なお弟子に引っ張られるかのように良い高座を見せてくれる、この一門会。だから、こちらも今回の3回目まで皆勤賞。
ウラを返さないのはお客の恥、馴染みをつかせないのは花魁の腕の悪いってなもんですか。

談奈さんは、ここへ来る前のロック・イベントの話に爆笑。
ロックなネタは第一回で顰蹙を買った「勘定板」
なるほど、確かにロックな若者にも受けるでしょうね。
「転宅」も好きな噺です。流暢な口説だけにすらりと流れてしまう感じが惜しい。

それにしても今日の左談次師の「付き馬」は素晴らしかった。びっくりです。
見番落語会の時に一度やったきりの噺を出すという情報は「ほろ酔い日記」で入手していた。
お蔵入りにしていた噺。
「付き馬」
もともと好きな噺ではあるけど、朝の吉原や浅草の光景を熱演して、最初から最後まで、降臨状態。
田楽の串で小判の封を切るなど、男が店に上がるまで妓夫太郎とのやりとりも面白い。
個人的には「付き馬」と言うと昭和54年池袋での家元の高座が鮮烈だったけれど、もちろん細かい所の記憶はほとんど無い。談春師のも流石に良かったが、それらに並ぶというか、ある意味それ以上?
まさか、こんな左談次師の落語に出会うとは・・・、日頃、師の高座で求めている物とは違った路線でそのギャップも驚きなんですよね。

枕で語る龍志師と軽く(笑)朝まで飲んだ時の「会で大ネタやるのは荷だね」という落語論に同調する様子。
この何とも言えないテレというか反省みたいなものがまたいいんですね。

中入り後の談吉くん。まだ人参色の髪ですね。
こちらは「大工調べ」
本人、危なっかしいと言って反省しきりだったけど、とちりは無かったわけだし、若さが良かったです。
特に棟梁の第一声が迫力あって良かった。
この子(子だなんて失礼だけど)の高座はいつも気持ちが良いんだよね。今日は威勢のいい噺だから尚更。
仕事をさせると腕のいい与太郎と、その与太郎の面倒を見る棟梁の温かさも良い噺ですね。

左談次師目当てで通っているが談吉くんの落語がどんどん好きになるなあ。
彼がこめかみを掻く仕草を見てるだけで微笑ましい気持ちになる。談志最後の弟子だ。
若い子の頑張る落語に感心するような年になっちまったか。この日でまた一つ歳をとったんでした。

だんだん侮れない会になってきた感じ。
花粉症が重傷となったこの日、そんなグズグズ感も吹っ飛ばす良い会でしたよ。
次回は左談次師がトリ。思い切り軽く行ってもぜんぜんOKなんだけど・・・

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