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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「悪徳の栄え」

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「戦争と六人の女」

「悪徳の栄え」1988年 にっかつ 監督:実相寺昭雄

2・26事件前夜、夜ごとに美食と犯罪自慢の宴が繰り広げられる不知火公爵の邸宅で、俳優全員を犯罪者で固めた趣向の芝居、マルキ・ド・サド原作「悪徳の栄え」の稽古が行われていた。公爵は出演者の男に命じて妻と情交させようと仕組むが・・・。

本作は「屋根裏の散歩者」公開の頃、実相寺監督特集があって、その時に「アリエッタ」等と共に観ているので19年ぶり再見ですか。

寺田農や石橋蓮司の印象が強かったように憶えていたけどそれは思い違いで、これ、完全に清水絋治の独壇場じゃないですか。
不知火公爵邸で夜毎行われる悪趣味な趣向、その大正インモラルっぷりは、流石に実相寺監督らしさが全開なのだが、この不知火公爵がマルキ・ド・サドを気取っている、まさに気どっているだけでいかにも胡散臭いニセモノお遊びなのがいただけない。
2・26事件前に反乱将校(佐野史郎・・・出てたんだぁ)に支持を求められるが、それにも同意はしない。
妻を劇団員に犯させる件は李星蘭が色っぽいのでかなり期待させられるんだけど、夫が仕組んで影から覗いている事を知った途端おとなしく従う。ダメダメやらせ、出来レースは面白くない。
不知火公爵、理屈をこねくり回すも狂気を感じる事出来ず・・・。
裸のメイドも浮かばれない。

退廃的雰囲気を楽しむ他は特に面白くも無く退屈で、後半は船を漕いでるうちに終わっちゃった。
目を覚まして劇場を出たが、もう何だか眠くて眠くて堪らない。目が空きやしない。
少なくとも19年前は眠らなかったと思うが・・・。また、実相寺の名前に踊らされてしまった感で再見するほどの事でも無かったようです。

裁判長・寺田農の台詞回しと金貸し・石橋蓮司の髪形はもっと見たかったんだけどなぁ。

ラピュタ阿佐ヶ谷

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