「100年のロシア -ロシアからソビエトへ ソビエトからロシアへ-」
「妖婆 死棺の呪い」1967年 ロシア 監督:アレクサンドル・プトゥシコ
原題:ВИЙ
中世ロシア、古都キエフのブラッキー修道院の庭に神学生たちの荘重な讃美歌が流れる。まもなく、クリスマス休暇がはじまろうとしている。神学生で寄宿生の一人、ホマー・ブルート(レオニード・クラヴレフ)は、故郷へと向かった。仲間二人と共に、ステップでやっと見つけた小屋に宿を求めたその夜、老婆(ニコライ・クトゥーゾフ)が彼に寄って来て彼の背に飛び乗った。一度舞い上がり、再び大地に足が着いた時、打ちのめした筈の老婆は、美しい娘(ナターリヤ・ワルレイ)に変わっていた・・・。
「100年のロシア」で上映されるのを知って、かねてより読みたかったゴーゴリの原作を慌てて読んだわけです。
出来ることなら読んでから見る派、もしくは、読んだだけで見ない派。と決めているもので・・・
しかし、これは仮に先に映画を見ちゃっても大きな問題は無かったか。
予習して行ったという意味では、予習の甲斐はあり、楽しめた。
http://blog.goo.ne.jp/imapon1960/e/f744c00146e0cf8b07f47d0c4da8c848
ニコライ・ゴーゴリは民間の伝承をそのまま伝える形で「ヴィイ」を書いた。そしてプトゥシンコもまたゴーゴリの原作に忠実に映画にしたってわけですから・・・
オカルト映画の古典として基本的な所をしっかり抑えているのは当然として、その色彩や特撮によって婆ぁがホマーの肩に乗って空を駆ける場面などのファンタジー感覚はとても好印象。
婆ぁがホマーに迫ってくる場面で、訳本にあった「婆さん、年を考えなよ」という一言が字幕スーパーで発見されないじゃないですか。
原作では笑えるポイントとして良い一言だと思っておったのですが・・・
あと、ついでに言えばホマーの友人の手癖の悪さの描写がさりげなさ過ぎて解りにくい。
実は落ちに向かって重要な要素なんだけど、映画ではそういう扱い方になっておらず、惜しく残念感が残ってしまう。
老婆が若くて美しい娘にすり替わって(本当にナターリヤ・ワルレイの美貌は見惚れちゃいます。)ホマーによる三日三晩の除霊、魔女に呼び出されたフリークスどもとの戦い。
床に必死にチョークで円を描き、結界を形成するのだけど、フリーハンドにしては綺麗な円を描くので、変に感心。
その結界の周りを棺に乗って宙から攻撃してくる美しい魔女ってのは怖いね。
フリークス妖怪がモノトーンで表現されていたり視覚効果も魅力的。
そしていよいよ真打。ヴィイの登場。
原作で思い描いたイメージと少し違う感じだったが文句は言うまい。まぶたはもっと長く垂れ下がっていても良さそう。
ロシアカルト映画として、怖いながらも見ていて幸福感も味わえる不思議な感覚。
邦題によってB級感が増幅されていますね。
でも、やっぱり原作の落ちが秀逸なので、そこも忠実にやってもらいたかったなぁ。
渋谷 UPLINK FACTRY
「妖婆 死棺の呪い」1967年 ロシア 監督:アレクサンドル・プトゥシコ
原題:ВИЙ
中世ロシア、古都キエフのブラッキー修道院の庭に神学生たちの荘重な讃美歌が流れる。まもなく、クリスマス休暇がはじまろうとしている。神学生で寄宿生の一人、ホマー・ブルート(レオニード・クラヴレフ)は、故郷へと向かった。仲間二人と共に、ステップでやっと見つけた小屋に宿を求めたその夜、老婆(ニコライ・クトゥーゾフ)が彼に寄って来て彼の背に飛び乗った。一度舞い上がり、再び大地に足が着いた時、打ちのめした筈の老婆は、美しい娘(ナターリヤ・ワルレイ)に変わっていた・・・。
「100年のロシア」で上映されるのを知って、かねてより読みたかったゴーゴリの原作を慌てて読んだわけです。
出来ることなら読んでから見る派、もしくは、読んだだけで見ない派。と決めているもので・・・
しかし、これは仮に先に映画を見ちゃっても大きな問題は無かったか。
予習して行ったという意味では、予習の甲斐はあり、楽しめた。
http://blog.goo.ne.jp/imapon1960/e/f744c00146e0cf8b07f47d0c4da8c848
ニコライ・ゴーゴリは民間の伝承をそのまま伝える形で「ヴィイ」を書いた。そしてプトゥシンコもまたゴーゴリの原作に忠実に映画にしたってわけですから・・・
オカルト映画の古典として基本的な所をしっかり抑えているのは当然として、その色彩や特撮によって婆ぁがホマーの肩に乗って空を駆ける場面などのファンタジー感覚はとても好印象。
婆ぁがホマーに迫ってくる場面で、訳本にあった「婆さん、年を考えなよ」という一言が字幕スーパーで発見されないじゃないですか。
原作では笑えるポイントとして良い一言だと思っておったのですが・・・
あと、ついでに言えばホマーの友人の手癖の悪さの描写がさりげなさ過ぎて解りにくい。
実は落ちに向かって重要な要素なんだけど、映画ではそういう扱い方になっておらず、惜しく残念感が残ってしまう。
老婆が若くて美しい娘にすり替わって(本当にナターリヤ・ワルレイの美貌は見惚れちゃいます。)ホマーによる三日三晩の除霊、魔女に呼び出されたフリークスどもとの戦い。
床に必死にチョークで円を描き、結界を形成するのだけど、フリーハンドにしては綺麗な円を描くので、変に感心。
その結界の周りを棺に乗って宙から攻撃してくる美しい魔女ってのは怖いね。
フリークス妖怪がモノトーンで表現されていたり視覚効果も魅力的。
そしていよいよ真打。ヴィイの登場。
原作で思い描いたイメージと少し違う感じだったが文句は言うまい。まぶたはもっと長く垂れ下がっていても良さそう。
ロシアカルト映画として、怖いながらも見ていて幸福感も味わえる不思議な感覚。
邦題によってB級感が増幅されていますね。
でも、やっぱり原作の落ちが秀逸なので、そこも忠実にやってもらいたかったなぁ。
渋谷 UPLINK FACTRY