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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「情無用の罠」

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「漢 佐藤允! BANG!BANG!BANG!」

「情無用の罠」1961年 東宝 監督:福田純

前科者であるばかりに殺人の濡れ衣を着せられた男、愛する女にも裏切られ、すべてを失くした彼の、たった一人の戦いが始まる。クライマックスの殺し屋田中邦衛との重油まみれの死闘は、佐藤允をして「二度とゴメンです」と言わしめたほどの凄まじさ!

まず、オープニングが良い。ダンプのミニカー、自分でイニシャルまで入れて。
ここでの佐藤允は前科者ではあるが真面目に更生しようとする明るく元気キャラ、三郎。
「若さだよ、ヤマちゃん!」の側面か。こういうのも好ましい。魅力的な漢!
肩にはさんだ軍手のスタイルがイカす。

水野久美の色気炸裂。
カリエスで寝たきりの夫のために働く女房。暮らしぶりの割にド派手。それもそのはず娼婦ですから。
三郎のアリバイを証明せずにけんもほろろに「知りません!」と言い切る顔が素敵。

三郎の更生に助力する土建屋社長、森島の平田昭彦。人生の先輩として大人の助言。一筋縄では行かない平田昭彦。当然そんなにいい人のわけがありません。

容疑で追われる身の三郎を追跡するうち人柄に触れ(砂利山で生命を助けられる)徐々に容疑に疑問を抱き始める刑事の中谷一郎。伏線としてその砂利山で弁当箱が粉砕砂利ともどもペシャンコになる。そんな所で弁当食ってんなよ、危ねえぞ。
事件は汚職事件も絡んでの大手商社社長、中丸忠雄の妾殺しの罪を三郎に着せようとする森島社長の情無用の罠だった。裏切られた三郎の怒り哀しみ幾ばかりか・・・。

悪役に徹する田中邦衛が森島の元での殺し屋白水。でもちょいと間抜けな殺し屋。
喰い足りない感じの峠での三郎との格闘アクション。それを払拭するのが紹介文にもあるクライマックスの重油格闘シーン。

しかし、三郎の怨み感情から行けば、あそこは森島社長とのタイマンになるのが自然じゃないのか。殺し屋白水に行ってどうする。森島社長の方は刑事任せとは・・・。

ラピュタ阿佐ヶ谷

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