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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「色恋沙汰貞子の冒険 私の愛しい性具たちよ」

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「色恋沙汰貞子の冒険 私の愛しい性具たちよ」2010年 エクセス 監督:山内大輔

「このビデオが発見される時、私はもう、この世にはいません…」 コンクリート壁に囲まれた薄暗い部屋の中。パイプ椅子に腰掛けた一人の女。まるでミイラ男のように顔面は包帯に巻かれており、その表情を窺い知る事は出来ない。女の名は、サダコ(26)。サダコは三脚に据えられたビデオカメラに向かって静かに語り始める。「26年間の人生で、私は幾つもの愚かな罪を重ねて来ました。自ら最期を迎える決心をした今、せめてもの懺悔の印として、ここに至るあらましをすべて語り、ビデオに残す事にしました…」


おおっと、これはかなり本格なホラー展開。
猟奇スプラッターのピンク映画とノリノリのスプラッター描写おふざけ気分というのでなく、これは陰惨なイメージに包まれた作品。

血を滲ませた包帯でミイラのようにグルグル巻きの顔。包帯のせいでくぐもった声になっていて、ビデオの前で語る半生と共に陰湿さがいやが上にも増す。



サダコの半生。近親相姦で自分を犯した義理父を愛するようになり母親への嫉妬から、まず第一の事件を起こす。
そう、サダコの名は阿部定から来ているのですね。

施設を出て初めてのOL勤めではケチな社長、前川(佐々木恭輔)の愛人となり逢瀬を重ねる。
抵抗しながらもいづれは憎き男の性の虜になってしまうサダコの性。演じる北谷静香もエロい。

やはり本妻への嫉妬から同様の事件を犯す。
「私だけを愛して欲しかった」・・・。
切り取った局部を持ったままの逃亡生活は、やがて娼婦となり、麻薬密売人キーチ(柳東史)と出会い幸福で濃密なドラッグ・セックスに溺れる。
しかし、借金のあるキーチからは裏切られ、変態男コバヤシ(サーモン鮭山)に売られる。
果物野菜用のピラーで顔の表皮を向かれながらのセックス。
ついには乞食に身を落とすサダコ・・・。

しかしビデオに向かっているサダコは実は・・・というトリックがあって・・・
夫を廃人にされた前川の妻・ハルカ(里見遙子)の復讐劇であったのです。
このハルカの狂いっぷりによって従来のはじけたスプラッター物展開へと盛り上げる、
いいぞぉ、里見遙子!

夫の一物を取り戻し、廃人となった夫の目の前に一物を放り出す。自分の物ににじり寄る廃人を尻目にコバヤシとカーセックスに突入するハルカ。



水中眼鏡とレインコートで猟奇的復讐をするハルカ。
陰惨なホラーだけで終わらせなかったのは大成功。

上野オークラ劇場

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