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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「ソウルガールズ」

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「ソウルガールズ」2012年 豪 監督:ウェイン・ブレア
The Sapphires

1968年のオーストラリア。アボリジニの居住区で生活しているゲイル、ジュリー、シンシアは、小さな頃から歌うことが大好きな3姉妹。いとこのケイと一緒にカントリーミュージックを歌いながらシンガーとして成功をつかもうと奮闘していたが、コンテストに出場しても先住民族に対する偏見や差別から落選させられてばかり。意気消沈する四人だが、ミュージシャンを自称する男デイヴと出会い、彼からソウルミュージックのレッスンを受ける。

これまたご機嫌な音楽映画に出会えました。
しかもアポリジニを扱ったもので実話を元にしているのですから。
オーストラリアの音楽ってちょっとピンと来ないのだけれど、こんなソウル・シスターズが実在していたんですね。彼女らの成功物語の舞台はベトナム戦地の慰安ステージ。

まず三姉妹がアカペラで口ずさむ「イエロー・バード」というカリプソナンバーのシーンからして「これは良い映画に間違いない」と確信を持ってしまいます。

yellow bird from The Sapphires

憶えられないアポリジニ部落名(カメラガンジャ)が生んだ4人のカントリーユニットのメンバーは・・・

長女でグループのお母さん的存在(ママベア)、太めのゲイル(デボラ・メイルマン)
次女はおチビでちょいブサイクな(アポリジニ感では美女なのかもしれん、モテる)シンシア(ミランダ・タプセル)故郷の婚約者に振られるが尻軽でいつも男といちゃついてる。
三女は一番歌に力がある実力派、リードを取るジュリー(ジェシカ・マーボイ=豪州人気歌手)
それにいとこのケイ(シャリ・セベンス)彼女には黒人でありながら色が薄いため国家の政策によるアポリジニの悲しい運命があった。

コンテストでのシーン、ギターを持って歌うゲイルを見ていて、何故か一気に気に入ってしまった。いったいどうした事なのか・・・
デブ専ではないのだけれど、この黒人女優さんは実にキュート。よぉく見るととてもチャーミング。今まで見た魅力的な黒人女性の5指に入るんじゃなかろうか。



Today I Started Lovin You Again... THE SAPPHIRES. Taken from the

歌の上手いジュリーが当然主役級で彼女は脇役なのだと思っていた。現に歌の実力を批判されリードを降ろされてるし。
ところが映画を見ているといつの間にか物語の中心にゲイルがいる。これは本当に嬉しくなっちゃう。

彼女らを見出すソウル好きのダメ男、マネージャーのデイヴ(クリス・オダウド)も、また良いんだな。
過去の悲劇を告白して、落ち込んでいるゲイルに「踊ろう・・・」だ、なんて。最高な奴だ。
ここからゲイルとデイヴのロマンスに発展していく流れも、ゲイルを脇役だと思っていたせいかそれほどベタに感じなくて良い。もうウルウルしちゃいます。

そして彼の唱える、カントリーミュージックとソウルミュージックの違い。喪失をテーマとしていてもソウルは失った物を求めて必死に手を伸ばす・・・
なるほどね。どちらもあまり馴染の無いジャンルだけど、やっぱりブラック・パワーのソウル・ミューッジクに、より魅かれる理由は明白だな。
彼がキーボードでソウルを指南する場面、いつのまにか魂ノリノリになっちゃうデイヴは必見。



ゲイルとデイヴのロマンスは悲しい結末を思わせておいて、ちゃっかりハッピー方面へ・・・
そう、この物語にはハッピー・エンドしか似合わないもの。

成功物語ではあるものの、そこへ行くまでの経緯で上手く行かない過程があっさりしすぎていたり、キング牧師暗殺後の黒人の哀しみの表現にそれほど力が入らない事なんかもあるけれど、それがかえって、この作品に妙な軽味を与えていて好ましい。決して薄っぺらには感じなかった。

役者の演技とウイットに富んだ憎いばかりのユーモア。

そして何と言っても彼女らの歌とダンスがもう最高なのだから。
ソウル・ミュージックはそれほど聞くジャンルでは無いけれど、本作を見た後は久しぶりにオーティス・レディングやサム&デイブを聴きたくなる事、受け合い。

ジェシカ・マーボイの歌も良いのでTHE SAPPHIRESのアルバムも欲しくなる。


Sapphires





ヒューマントラストシネマ有楽町

おまけ

Sam and Dave live Hold on I'm coming

The four tops - I can't help myself - Live HQ

soul sisiter brown sugar

Land Of 1000 Dances by Wilson Pickett with Lyrics


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