「第三の影」

「映画史上の名作10」

「第三の影」1939年　米　監督：W・S・ヴァン・ダイク二世
Another Thin Man

幾多の迷宮事件を解決して有名なニックは、愛妻ノラと赤坊ニッキーに愛犬アスタを連れ、週末休暇でニューヨークで現われるとたちまち1つの事件を依頼された。依頼者はノラの父が残した土地を管理しているマクフェイ大佐で、何者かから生命を脅かされているのであった。夫妻は厳重に警戒されたロング・アイランドの大佐邸に着き、養女ロイス、その許嫁のホーン、大佐の秘書フレディ等に紹介された。昔大佐が雇っていたチャーチという男が最近出獄し、老大佐の生命にかかわる夢を見たと脅迫している･･･

大好きなシリーズの3作目。
この調子で行くとシネマヴェーラさんシリーズ6作コンプリするつもりでしょうか。

いつもの通りのニックとノラのコメディであり、推理は二の次。マンネリの安心感がありますな。
愛犬アスターに加えて2人に赤ん坊が誕生。ニッキー坊や。
子供と動物を使うという反則技ではあるけれど、その赤ん坊の可愛さにまんまとやられてしまう。
寝ているニックの胸の上で寝顔にいたずらする赤ん坊。

いつものように唐突に冴えわたる推理で意外な犯人を突き止め事件は解決。なんでニックの推理はそこまでに至るのでしょうか。まぁ面白いからいいけど。

今回、ニックの過去の噂を聞かされたノラがちょっと嫉妬してイヤミに出ますが、これが洒落ていて気持ち良い。アパートに調査に行った時のやりとりが最高。

チャーチの下僕、ダムダム君の忠誠はお見事。

途中、登場するクラブで「シボネー」で踊るダンス・ペア。フィギュアスケートを履いても無いのに滑るようなダンスがなかなかの見所。



次は「影なき男の影」･･･よろしくお願いします。

シネマヴェーラ渋谷