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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「拳銃貸します」

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「映画史上の名作 10」

「拳銃貸します」1942年 米 監督:フランク・タトル
The Gun For Hire

殺し屋のレイヴンをハメた男は、マジシャンのエレンがいるナイトクラブのオーナーで・・・。裏切り、報復、トレンチ・コートの背に滲む男の孤独と、三拍子そろった隠れた傑作ノワール。ニヒルなのに猫を愛する殺し屋を演じたアラン・ラッドは本作で大ブレイクした。

これまた、メッケもんの映画でした。
隠れたハードボイルド、ノワール傑作。
アラン・ラッドって「シェーン」だけの人のような印象があったけれど、これは良い。



沢山の要素をこれでもかといった具合に盛り込んでいるのに、話の展開が実に良く出来ている・・・、と、思ったら原作はグレアム・グリーンと言う事で納得。

裏切りの報復に燃える孤独な殺し屋レイヴンとマジシャンのエレンとの出会い。そしてその彼女の恋人である刑事。複雑な流れを追っていくと、双方の狙っている相手が共通であることが解る。
殻に閉じこもった孤独な男が次弟にエレンに心を許し幼い頃に虐待にあった過去を告白したり(このへんはちょっと陳腐に思えなくも無いけれど)最後に世の中の役に立つ事を選んだレイヴンのアラン・ラッド。
些細な事でアパートのメイドに暴行して服を破ってしまう。こっそりお詫びに服を買ってプレゼントしようとするのだけれど、それが元でハメられた事が解り・・・(報酬が盗んだ金、所謂、熱い札で支払われていた)

ヒロイン、ヴェロニカ・レイクの方はショーガールとしてマジックを披露する登場シーンは何か冴えない感じだったけれども、物語が進むにつれてその小柄な体形からとても可愛く見えてくる。縄による拘束あり。男装あり。
アラン・ラッドもおチビなのでお似合いか。


猫を可愛がる殺し屋は、小猫の鳴き声で居場所を悟られそうにになり猫を殺してしまったため後悔したりする。などなど、ところどころでレイヴンの優しさをチラチラ見せてくるのが効果的に思えました。



操車場でのアクションシーンもありサービス満点の低予算B級ノワール。

シネマヴェーラ恒例のこの特集。多くは通えないけど、こういった作品に出会えるから見逃せない。



シネマヴェーラ渋谷

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