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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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西葛西 はし本

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西葛西に「はし本」という鰻屋があるという。
「はし本」といえば文京区は江戸川橋の店を思い浮かべるが、あちらは食べてみたいと思いつつ、江戸川橋に行くと「石ばし」に行ってしまうので未だ敵っていない。先に江戸川区の「はし本」で食べる事になったわけです。

都バス、第七葛西小学校前下車。東西線の葛西からなら徒歩7分くらい?
閑静な住宅街にぽつねんと行燈看板が光っており、立地から期待が膨らむ。

鰻ツアー、今回は総勢7名。皆初はし本。
1名、仕事の関係で行けないの事だったので、「店に聞いて待ち時間があるゆなら電話するから遅れてもおいで」と伝える。
聞くと「大丈夫ですよ、そんなに待たせません」
注文を聞いてから裂くわけではない。と言う事で1名は残念ながら欠場。

島崎藤村「千曲川旅情の歌」を読みながら馬鹿話で冷酒菊水に、うざく・・・
そして、うな重。
迷っていたが、全員がここぞと奮発して特上を誂えるので、それに倣う。
3,500円
重を開けての鰻のボリュムに満足。これぞ特上。



ふんわり食感は思ったほどではないけれど、そこは鰻屋のうな重。タレも甘すぎず美味しくいただく。
職場の近くに鰻屋を一軒知っておく事ができたのは収獲。
職場からチャリでランチも考えられるが、そうは贅沢してらんないけど。

今年は鰻を勢力的に食べていきたい・・・懐とよ~く相談してね。

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「0.5ミリ」

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「0.5ミリ」2014年 彩プロ 監督:安藤桃子

介護ヘルパーの山岸サワは、派遣先の家族から「冥土の土産におじいちゃんと寝てほしい」との依頼を受ける。しかしその当日、サワはある事件に巻き込まれ、家も金も仕事も全てを失ってしまう。人生の崖っぷちに立たされたサワは、訳ありの老人を見つけては介護を買って出る、押しかけヘルパーとして生きていくことになる。

現在、「日本の個性派女優と言えば安藤サクラである」という事に異論は無い。「愛のむきだし」「罪とか罰とか」くらいしか観てないんだけど、それでも充分、個性を感じる事はできる。その安藤サクラがこれまた、ここん所凄い事になってるってんで、2014年出演作を観てみる。

安藤サクラをもっとも良く知るであろう安藤ファミリーによる作品(監督が姉ちゃんで、エグゼクティブ・プロデューサーが父ちゃん、母ちゃんがフードスタイリスト)だけに、彼女の魅力が溢れております。

とても尺の長い作品になってると思ったら、連作物だったのね。
介護がテーマというものの、重苦しい事は無く、一宿一飯で介護する流離のヘルパーという存在のノリが西部劇のようで面白い。
介護スキルも高いし、料理は上手いし、老人たちにとってはまさに天使。
これはテレパスというスキルを介護スキルに変えた火田七瀬みたいなもんですね。「家族八景」ならぬ「介護八景」「老後八景」なんてね。

パートとしてはプロローグ的な片岡の爺ぃ(織本順吉)パートから流離ヘルパー・デビュー戦の康夫(井上竜夫)パート、茂(坂田利夫)パート、真壁義男(津川雅彦)パートで最終の佐々木健(柄本明)パートの5つだけれど、もっともっと山岸サワ(安藤サクラ)伝説は作れそうなので一話完結TVドラマにしても面白いかも。

あと、かなりいろんな面で意表を突かれるのも楽しい。
まず片岡の爺ぃパートの結末で意表を突かれる。ぶら下がっちゃってるとは驚いた。木内みどりという女優も久しぶりに見たが、いい感じで本物のおばちゃんになってるね。若い頃から老けっぽかったけれど、私、案外好きだったもので・・・

そしてアホの坂田。自転車にいたずらしていたりちょっとボケたキャラかと思っていると昔は自動車整備工だったとかで、ガレージにピカピカに磨き上げた117クーペを隠し持っていたり、なかなかカッコ良いので驚かされる。コツコツ小金も貯めていて、しっかりものだ。
ヤクザ(ベンガル)の詐欺から身体張って守る山岸サワもいい女だ。

しんどいのは真壁義男先生パート。これなんかは、奥さんの草笛光子が認知症になっており、山岸サワの介護の力によって夫婦愛の再生方面の感動話に行っても充分通じそうなんだが、そうはしない所も意表を突いてとても良い。ただ、津川雅彦まで認知症を発症して、延々と戦争の事を語られるのにはまいった。しかし、山岸サワは出版者のふりをして真摯にインタビューしている。天使だにゃあ。
露出は少ないながら、風呂場のドアがわずかに開いてて見える肢体の色っぽい事。
安藤サクラで「瘋癲老人日記」リメイクしてちょ。
爺ぃは津川雅彦では無理と思いますけど。

真壁義男に成り替わって1個だけクレーム・・・
サワちゃん、セーラー服着てくれるって言ってたじゃないの。着てちょうだいな。

佐々木健だけは完全なろくでなしなようで、最後には老人ではなく、息子(違うんだけど、これもちょっと驚いた。言われてみればそうだったな。)マコトを助ける事になる。



安藤サクラの嵌り役としてシリーズ化して欲しいくらい、実に良かったです。
まあ、今作で少なくとも4話シリーズ完結しちゃったけれど・・・



渋谷 ユーロスペース

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訃報 シーナさん シーナ&ザ・ロケッツ

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シーナさん「もう一度歌いたい」 シナロケ聴きながら息引き取る…夫・鮎川が語る

4人組ロックバンド「シーナ&ザ・ロケッツ」のボーカル、シーナ(本名・鮎川悦子)さんが14日朝、子宮頸がんのため、入院先の都内の病院で亡くなった。61歳だった。夫で同バンドのギタリストの鮎川誠(66)がデイリースポーツの取材に応じ、「35年一緒に(シナロケを)やれて、幸せでした。本当にファンの皆さんから愛されて、とても幸せやったと思います」と話した。

シーナさんは昨年7月、急病でライブ出演をとりやめ、「風邪気味による体調不良」と発表されていたが、鮎川によると、この時、末期の子宮頸がんと診断されていたという。8月15日にステージ復帰。9月13日に日比谷野音で行われたシナロケの35周年記念ライブにも出演したが、「本当は体調、悪かったんです」。

最後のライブは10月23日。90年代にシナロケでベースを担当し、昨年4月に亡くなった橋本潤さんの「生誕55年祭」だった。その後、体調が悪化し、11月下旬に入院。正月は自宅に戻り、家族で過ごすことができたが、通院しながら治療していた1月中旬に容態が悪化し、再び入院。バレンタインデーだった14日の朝、鮎川、3人の娘ら家族に看取られ、静かに息をひきとった。

「みんな、家族で手握って。35年分のシーナ&ロケッツのレコードをパソコンで聞きながら。一番新しいアルバム『ROKKETS RIDE』と(代表曲でもある)「ユー・メイ・ドリーム」…二人の永遠の愛の歌をね…、『いいな…』って聞きながら、息が途絶えました」。

シーナさんは1978年、夫で同じ福岡出身のギタリスト・鮎川誠とSHEENA&THE ROKKETSを結成。シングル「涙のハイウェイ」でデビューした。ミニスカートと網タイツをトレードマークにパワフルな歌声とカリスマ性で女性ロックボーカリストの先駆けとなり、鮎川の強烈な個性、九州弁とともにシナロケは日本を代表するロックバンドとなった。

「35年、一緒にやりましたけど、シーナは、どこにもいない歌手なんですよ。素晴らしい歌手です」。末期がんで昨年11月に入院後も「もう1度バンドに合流して、もう1度歌いたい、と。お医者さんから『病気直ったら何したい?』って言われて、『歌いたい』って。それが叶わんかったから…」。

「バレンタインが命日になって…。ハートが大好きやったから」。鮎川の声は少しだけ微笑んでいるようにも聞こえた。

最愛の妻でパートナーが息を引き取った14日夜、鮎川はバンドのメンバーと亡きがらに付き添っていた。「本当にファンの皆さんから愛されて、とても幸せやった、と伝えたいです。ファンの皆さん、シーナを愛してくれて、本当に幸せでした。ありがとうございました」。

シーナさんは北九州市出身。鮎川との間に双子を含む3姉妹をもうけた。

デイリースポーツ



驚きの訃報でした。まだまだ現役バリバリで頑張り続けるんだと思っていたのに・・・
女性のロッカーが還暦すぎてバリバリに続けるというのは並大抵の事では無いでしょう。
いかに劣化を防ぐか、劣化するにしてもカッコ良く劣化しなければならない。スリムである事は重要だし。
良い意味で化け物になるしかないと言えるでしょう。
見るも無残な姿を晒していれば、それはもう現役バリバリでは無い。懐メロ、「あの人は今」でしかない。
そういう意味で日本でも稀有なロッカーだったと思います。

残念ながら私は若い頃のシーナ&ロケッツの曲しか知りませんので
追悼は「ピンナップ・ベイビー・ブルース」で・・・




シーナ&ロケッツ - 『ROKKET RIDE』ティザー映像

シーナ&ロケッツ35周年!100年ロック!ANNIVERSARY TOUR オフィシャル告知ムービー (2013)


ご健在なうちに記事UPができて良かった。
シーナ&ザ・ロケッツ 「プロポーズ」

この記事UPの直後に入院されていたんですね。
いや、本当に驚き、残念です。



ご冥福をお祈りいたします。

岡崎京子展 「戦場のガールズ・ライフ」

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根性無しは1月寒さに震え、とうとうチャリ乗らず仕舞い。暖かくなってからね。なんて言ってると春は花粉が飛ぶし、ズルズル乗らなくなるので2月からは都内移動は極力チャリにしている。
本日のポタは荒玉水道道路を使って世田谷方面。
世田谷文学館で岡崎京子展をやっている情報をキャッチして、行ってみた。





岡崎京子展「戦場のガールズ・ライフ」
世田谷文学館
2015年3月31日まで

一人の少女=マンガ家が見つめた、あの時代、その行方



女子の描くマンガといえば、バカの一つ憶えで岡崎京子と唱え続けております。新たに開拓する気も無いしね。
岡崎さん以外では内田春菊と杉浦日向子。これで三大お気に入り女流マンガ家。もっとも杉浦さんはマンガより「江戸へようこそ」のファンなんですが・・・
岡崎京子さんは20年くらい前に渋谷で偶然個展を発見して拝見した事でもあり、それ以来。初の本格展示で、その原画の数は圧倒的です。

まずは岡崎京子年表。これが面白い。岡崎京子の歴史とともに、当時起こった事、流行った物が添えられているんだけれど、その後者がいかにも岡崎京子ワールドで80年代90年代のカルチャーを象徴している。

原画を観てると・・・、やっぱり彼女の描く絵、好きだなぁと思う。柄にもないけど、好きなものは好きでしょうがないやんけ。
スクリーントーンの使い方、絶妙の按配も上手いですよね。


映画「ひなぎく」「バーバレラ」にも文章を寄せていたり・・・。もう言っちゃいます。岡崎京子様が関心持たれているものは全部好き。いや、もし知らないものがあれば片っ端しから調べて勉強させていただきます。あ、興奮しすぎました。

そう、岡崎京子様。存在そのものが80年代90年代。

でもね、1996年に不幸にも交通事故に会い、第一線から退いているわけで、もしその不運が無ければ2000年代だって2010年代だって彼女の物で、今のように80年代90年代の象徴みたいな事は無く、もっと普遍性が備わっていたかもしんないわけですよね。残念です。

事故に会って退いてるとは聞いていても、どの程度の状態なのかの私は情報を掴んでいませんでした。まぁ、事故後20年も経っていて未だに復帰されないわけですから想像は付きますでしょう・・・。

今回の展示で最後に、唯一撮影OKのイラスト・・・
2年前から練習を始めた視覚追跡という方法で描いた物とありました。やはり全身不随に近い状態なんですね・・・。



今月は金欠なので図版もポストカード、お菓子グッズ、関連書籍、一切買わずに帰る。
3月31日まで開催だから場合によってはリピートも辞さない。








岡崎京子 「うたかたの日々」

岡崎京子(1963-)

岡崎京子 戦場のガールズ・ライフ 大型本


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「人造人間13号」

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「未体験ゾーンの映画たち」

「人造人間13号」2013年 米 監督:ローウェル・ディーン
原題:13EERIE

犯罪科学捜査班を目指す大学生たちが、ゼミの教授と卒業試験として人里離れた”死体農場”に訪れる。順調に課題をクリアしていく学生たち。しかし、その死体が動き出し・・・。

邦題の付け方が巧み、というかちょっと反則でしょコレ。
軍による死刑囚に対する人体実験の失敗作が人造人間さんたちです。まぁ、王道ゾンビ映画なんですけどね。
犯罪科学捜査班の実地研修という設定が面白い。検死の実習って言うんですから・・・
学生たちは、なかなかのスキルの持ち主、脱臼した膝を整復することだって朝飯前です。カッコいいね。



森での異変があっても、「これは教授の罠ではないか?」と思ったりする、お約束を経て・・・
流石にゾンビ映画も浸透したもので、異変がゾンビ的なものである事への学生たちの理解が速い。どうですか、ロメロさん。
瞬時にソンビシステムを把握し、留めの刺し方もよ~く解ってらっしゃる。だから友人も躊躇なくやっつける。


ど~んとぶっ刺す、必殺逆フェラ固め?



人造人間と孤軍奮闘の女子(キャサリン・イザベル)も、エロサービスは無いものの水準をクリアしていてよろしい。
援護すると言いながら恋人に誤射するドジッ娘だけれど、そういう事はいかにもありますよね。



そして本作の一番の優れ処はラスト。果たして脱出はできるのか。どのような結末が待っているのかと期待していると・・・
落ちは落語でいうところのトタン落ち、もしくは
「冗談言っちゃいけねぇ!」の冗談落ち。もう、ホントに大好きだわ。



PS.床下注意



ヒューマントラストシネマ渋谷

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「マヤ・デレン全映画」 You Tube

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今回は恥ずかしながらの失敗談です・・・。

「午後の網目」をYOU TUBE観賞して、そういえば「鏡の中のマヤ・デレン」シアター・イメージフォーラムでまたやらないかなぁ。なんて書いてたら、偶然にもさっそく再上映されてるって事で観に行きました。映画の日。
スケジュール都合で時間が余りますので、まずは劇場に行きチケット確保。渋谷で時間を潰します。映画の日は混む場合が多いですからね。
渋谷TSUTAYAで物色するも結局迷った末に何も借りず・・・。
上映前にイメージフォーラムに戻って入場を待つ。なぁ~んだ観客はつ離れしないガラ空き状態。整理番号越えてもゆっくりとさて入場しようと思ったら、財布に入れていたチケットが見つからない。ポケットすべて確認しても見つからない・・・紛失。
おねいさんに「チケットないと入れませんよね・・・」真っ赤になって聞いても「探してください。ポケットとかに無いですか?」そりゃそうですよね。でも、無いんですよねぇ~。
TSUTAYAでTカードを探そうとした時、落としたのかもしれない。自分の性格からしてこういう事は多々あるので、普段から充分に充分に充分に念を押して気を付けているのに、それでも抜かる事がある。
会場はガラガラだし、映画の日で1,100円なのでチケット再購入も考えたんだけれど、ちょっと自分に頭にきた事もあって、縁が無かった事として諦めようと決断。
すごすごと帰りました。上映時間からして休日しか観賞はできませんので、今回も見送りでござんす。

「マヤ・デレン全映画」はYOU TUBEでも見れますので、腹いせに観てやりました。





「午後の網目」 Meshes of the Afternoon
1943年

道に落ちている花一輪。少女の影がそれを拾い、やがて少女は玄関の扉を鍵で開けて家に入る。部屋のなかにはパン切りナイフや受話器の外れた電話。少女は階段を上る。風にたなびくカーテンと空転するレコード。少女は椅子に座り、瞳を閉じる。その傍らに同じ少女が立ち、窓の外を眺める。夢のような景色…… デレンは夢を媒介にしながら、内面の探求に向かうが、同時に映画そのもの構造をも探求した傑作。






「陸地にて」 At Land
1944年

海岸に打ち寄せられ横たわるデレンの身体。流木の間を這い上がってゆくと、そこには正装をした紳士淑女たちがチェスに興じている。官能的、触覚的作品。

女流アートの匍匐前進。チリチリパーマ。





「カメラのための振付けの研究」 A Study in Choreography for Camera
1945年

ダンサーが森、アパート、美術館の中と、様々な空間の中を踊る。緻密に計算れたカメラの動き、ダンサーとカメラのコラボレーションとしての映画。

森でくねくね。





「変形された時間での儀礼」 Ritual in Transfigured Time
1946年

アパートの部屋を行き来する女。部屋にあらわれる別の女。日常的な所作とダンサーの動きによる儀式。カメラによって創造される儀式的空間と時間。

毛糸くるくる巻き取りダンス。





「暴力についての瞑想」 Meditation on Violence
1948年

室内の白い壁の前で踊る上半身裸の中国武術の演者。野外で衣装を着け、剣を持って踊る。そして再び室内へ。陰と陽の構成が重視されている。

舞踏映像を延々と見せられても・・・退屈な10数分。





「夜の深み」 The Very Eye of Night
1952年~59年

星空に男女のダンサーの群舞がネガで重ねられる。ダンスする男女の白い影が夜空に銀河のごとく浮かびながら戯れる。

マヤ・デレンのプラネタリウム 環境的な音楽が良い。








結局、最初の2本が圧倒的に良いという事でした。ダンス映画はちょっと合いませんでした。

「鏡の中のマヤ・デレン」今後、観る機会あるでしょうか。





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Miles Davis & John Lee Hooker

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マイルス・デイビスとジョン・リー・フッカー
大御所ですからこういうコラボもあるわけですね。

John Lee Hooker & Miles Davis - Coming To Town

John Lee Hooker & Miles Davis - Bank Robbery

Miles Davis & John Lee Hooker - Harry & Dolly

映画のサントラですか。

調べてみますと、フィルムノワールというよりも女優のエロさで観る作品らしく、それは大変よろしい。
なかなかレンタル屋には置いてないようだけれど、レンタル候補として憶えておきましょう・・・

ジョン・リー・フッカーは唸ってばかりで、マイルスは例によってミュートですが、サントラなのでこれで良いのでしょう。

マイルスの映画音楽といえば「死刑台のエレベーター」
あれはサントラCDよりもルイ・マルの映画DVDで映像とともに楽しむものと思ってます。
そんな事を言っていると久しぶりに「死刑台のエレベーター」が見たくなってきました・・・
こちらはどうでしょう。やっぱり所有するならDVDでしょうね。例によって買わんけど。

(Hot Spot Soundtrack version) John Lee Hooker - Moanin'

Hot Spot (OST) - M Davis / J L Hooker / R Rogers / T Mahal / T Drummond / E Palmer - Blackmail


JOHN LEE HOOKER
MILES DAVIS
TAJ MAHAL
ROY ROGERS
TIM DRUMMOND
EARL PALMER
BRADFORD ELLIS
ORIGINAL MUSIC COMPOSED BY JACK NITZSCHE


The Hot Spot: Original Motion Picture Soundtrack


MGM HOLLYWOOD CLASSICS ホットスポット [DVD]

眠くなってきました・・・
一押しはエンドクレジット

Miles Davis & John Lee Hooker - End Credits (Hot Spot ost)

映画の出来如何に関わらず、これなら気持ち良く席を立てそうですね。
サウンド・トラックを聴いてまったく知らない映画を想像するのも一興です。

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「百円の恋」

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「百円の恋」2014年 SPOTTED PRODUCTIONS 監督:武正晴

32歳の一子は実家でだらしない毎日を過ごしていたが、離婚して実家に戻ってきた妹の二三子といざこざを起こし、一人暮らしをすることに。100円ショップで深夜労働にありつき、相変わらずな日々を送っていたものの、ボクサーの狩野と恋に落ちる。狩野との幸せな日々はすぐに終わってしまうが、ある日、たまたま始めたボクシングが一子の人生を変える。

やられました!
安藤サクラに・・・ 武正晴に・・・
「0.5秒」も凄く良かったけれど、あちらが100点だとしたら、もう、こちらは360点、いや、もっと上げてもいいかも。
デ・ニーロなんとかって言って騒がれております。身体の出来上がっていく様を見せるのも当然凄いけれど、それだけじゃない。



女を捨てている一子のダルそうな自転車乗り(あんな乗り方なかなかできない)からキレッキレッのシャドウ・ボクシングまで。
あのシャドウは只者ではないですね。
一子はダメ女だけれど運動神経は十人並みだったのでしょう。個人的には、ここらが感情移入しにくい所だけれど問題ありません。
新井浩文にしてもボクシングスタイルはなかなか様になっていて良い。この役者さんも何時も良いですね。

登場人物は次から次へと皆、ダメな人ばかりってのも凄い。
その辺が細部にわたって良い按配で出来上がってる。
ある程度まともなジムの社長が終始言ってる女子のボクシングへ向き合い方のスタンスが良い。
セコンドの若い子が登場人物では一番まともか。カッコ良い子だと思ったらホンモノらしいです。松浦慎一郎。

「マジっすか」しか言わないバイトが良い。
「男なら豆腐、女ならなお豆腐」の売り声が良い。ホットパンツも・・・
根岸季衣は、まぁ、どうでも良いが・・・
あまりにも酷過ぎて憎々しささえ覚えるコンビニ店員のバツイチ先輩。

感動的なファイトに立ち合った妹の二三子(早織)、試合後のリアクションとか無いのがまた良い。
早織も吉沢明歩っぽくて良い。違うか、茶髪なだけか。
試合の対戦相手も強そう。左ラッキー・パンチ一発で逆転にならない所も良い。
あ、それからいじめられっ子の甥っ子にボクシングを教えるシーンが凄く好きでした。

一番感情移入しちゃうのは一子のダメ親父です。楽天キャップ。
子供が自分のようにならない事を望むなんて、ダメじゃん。だったら子供作るなって事ですからね。



一子の恋物語っぽく無いのがまた良い。
結局、失恋をして本腰を入れた形にはなっているが、そうばかりではない。
女も人生も捨てていた一子が初めて見たボクシング。面白い事を言う。
「相手は知り合いなんですか?・・・肩抱き合ってたから・・・」
「相手を殴ったり、肩抱き合ったり、なんかイイナと思った」これが動機になるわけだけれども、なんかダメな奴がそういうのに憧憬するのが凄くリアルに感じれた。



一生懸命やってる奴を見るのは好きじゃないという狩野。負けて泣きじゃくる一子に何と声をかけるのか・・・、長い間合いの末。ラストもピタっと決まりましたな。

女を捨ててた一子、恋して女子の一面を見せはじめる一子、闘う女に目覚めて、また女を捨てるという切り口があっても面白いかも。でもそういうわけではありません。

今年度、暫定一位。ボクシング映画として秀逸。



シネマート六本木

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「芸者小夏 ひとり寝る夜の小夏」

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「日本映画紀行 花街のともしび」

「芸者小夏 ひとり寝る夜の小夏」1955年 東宝 監督:青柳信雄

自分の名儀になっていない家に唯一人、虚ろな心を抱いて寝起きする夏子は再び芸者になるのがいやだった。楠見社長に信任の厚かった川島が何かと夏子の相談にのってやっていたが、ある時実業家で楠見の親友だった佐久間に彼女のことを依頼した。佐久間は満更でもないのだった。内心夏子に惚れていた川島は誰にも彼女を取られたくなかったが、さりとて自分の金で世話もできなかった。所詮、誰かの力を頼らなくては生きて行かれない芸者の運命、夏子は再び旦那をとる心を決め、佐久間に抱かれるのであった。

毎度1958年の岡田茉莉子の美しさを讃えているけど、これはさらに若く55年の作品、しかも芸者って事で茉莉子さん目当ての大期待・・・
でも、綺麗だけれど何か不発。メイクの関係でしょうか・・・富士額と細眉が・・・。
とにかくこの人の美しさは儚いって事で微妙なのです。本作では茉莉子さんの作るシナを楽しみます。

ところが古い映画っていいね。それ以上に満足できるのがあの踏切のロケーション。何処でしょうか。
妾宅のある郊外、踏切から坂になっていて、レトロな車両が走り抜けるだけで嬉しくなる。しかもその光景の後に銭湯の場面になり茉莉子さんの入浴シーン。堪りませんな。
日本映画旧作探訪は美女と鉄道の良いのんが見れれば、それだけで幸福。

志村喬。財界の大物・佐久間(日本で20人に入るって言ってました)根はすけべなはずなのに微塵も見せない。それでも嫌味が出ない。カッコ良い。
夏子に対して打つ妾論。至極正論であるし・・・、妾を持つ資格のある男って感じが良い。

森繁久弥のコメディアンぶりはいつもながら楽しい。今回は偉くない人、平社員の川島。
この人は晩年、あんなにならなく生涯コメディアンであればもっと支持して追っかけた事でしょうに。
デパートに夏子の風呂釜の買い物に付き合っているところ、奥さんに見つかってる。

脇役で冴えているのが中北千枝子。先輩芸者。この人も偉大なる端役でいつも画面が締まるようです。
あと、びびんのびんちゃん事、楠敏江が女中役で、妊娠かと思えば盲腸だったり、良い味出してます。
志村喬が汚職で連行される朝のグッジョブを志村さんから褒められます。う~ん、やっぱり本作の志村喬がカッコ良い。

シリーズ第2作だったんですね。1作目も観てみたい。

ラピュタ阿佐ヶ谷

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NO MATERIAL

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正月に注文しておいた「NO MATERIAL」がやっと届きました。
海外からの発送で覚悟はしていたものの、アカウントサービスで確認しても一向に「商品を発送しました」の報がなく、これではお届け予定日内(2月20日)は無理かと諦めてました。どうやら海外からバッチで取り寄せ国内アマゾンさんを経由しての発送というシステムだったみたい。この経路は初めてだったのでヤキモキしちゃったでないの。

毎度お世話になっておりますよしはらさんの情報で知ったSONNY SHARROCK(g.)
フリー・ジャズ・ギターとかノイズ系というのはほとんど経験がありませんでしたので興味深く調べさせていただき、それなりに面白いなと思っていたところYOU TUBEで「NO MATERIAL」ちゅうのにブチ当たりました。大当たりって奴です。
まず、ドラムがジンジャー・ベイカーという有名人で、名前から興奮。
クリーム解散後、ベイカーさんやブルースさんがJAZZ系に走っていましたが、聴く側のこちらが完全にJAZZに寝返っていたもんで、まったくスルーしておりました。こういうサウンドに挑戦されていたのですね。無視していてゴメンなさい。

とにかく年末年始、身体が耳が脳みそが刺激を求めているのか、この手にドップリ嵌って聴きまくり。
よしはらさん所にも「NO MATERIAL」発見のコメントを残したら、すかさずアルバム「NO MATERIAL」をポチっとされて・・・、それが安価で入る最後の1枚だったみたいで、その後高値の表示が続いて手が届かんようになった。(現在、新品11,795円、中古5,735円)
ぐやじい、先を越された。経済力の差はいかんともし難いのであります。よしはらさんは買うのも早いが手放すのも潔いですからね。

そんなこんなでYOU TUBEで我慢の日々も、とうとう辛抱堪らんくなりこちらの2枚組の方をご注文。本来はオリジナルであろう「NO MATERIAL」の方が良いのですが、中身は同様+αのようだし。2CDです。

ジャケットも赤十字のデザインがナイス。
傷みやすい紙ケース付き。大事に扱いましょう・・・

CD1
1.DISHY BILLY/BAKER
2.SKIN THE PIZZLE/SHARROCK
3.OIL OF TOUNGUE/SKOPELITIS
4.ONE IN THE BUSH IS WORTH TWO IN THE HAND/BROTZMANN

CD2
1.PIECE 1
2.INTERVIEW-SONNY SHARROCK
3.PIECE 2
4.INTERVIEW-NICKY SKOPELITIS
5.PIECE 3
6.PIECE 4
7.PIECE 5

GINGER BAKER / DRUMS
SONNY SHARROCK / EL.GUITAR
NICKY SKOPELITIS / EL.GUITAR
PETER BROTZMANN / SAXOPHONES
JAN KAZDA / EL.BASS

フリー・ノイジーなサウンドの中、妙に安心感のあるベイカーのドラム。ツインのギター!
そしてCDで聴くとJAN KAZDAのベースがビンビンと心地良い。
問題はPETER BROTZMANN
この手の狂気じみたSAXプレイは、昔は良く面白がって聴いていたもんですが、年をとるとしんどいと思うようになり遠ざけていたんだけど。
昔とったナントヤラで、これが沁みるのですね。何か昔良く飲んでいた強いお酒を久しぶりに飲んで胃の底から懐かしい味が湧き上がってくるような、っや中毒性の感覚。



とにかく、ずいぶんと待たされましたが、刺激を欲しがる体質に変化が訪れる前に到着したのは何よりです。半年も経つと嗜好がずいぶん変わってる場合ってあるから。

次はSHARROCKとBROTZMANNのアルバムに行ってみましょうかね。


No Material Import


No Material CD, Import

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MARK RIBOT TRIO 「LIVE AT VILLAGE VANGUARD」

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「NO MATERIAL」の3週間後に注文しておいたMARC RIBOT TRIOのライブが奇しくも同時に到着してウハウハ喜んでます。

SONNY SHARROCKも良いですがギターとしてはもうMARC RIBOTの方にぞっこんの今日この頃。当ブログでも2回取り上げ、YOU TUBE探訪しまくり。
多様な音楽性をお持ちですから探訪すればするほど発見があり、これがまたどれこれも良い(あまりに実験的な奏法のものはともかく・・・)
中でもお気に入りは、以前申しました通りCERAMIC DOGのライブ映像。
CERAMIC DOGのライブCDというの少なくともオフィシャルでは無いようなので、同じトリオ編成のライブ盤から行ってみました。

YOU TUBEで数曲聴いて満足を得られる確信はあったわけですけれど。
CDを手に取って初めて気付きました。選曲はコルトレーンが2曲、アルバート・アイラーが2曲という涙ちょちょぎれもん。
コルトレーンの重たい奴やらアルバート・アイラーなんてのは最早レコード棚から引っ張り出される事も無いじゃろうというジャンルだったわけですけれども、これは復活してしまいそうな勢い。
サックスとギターの聴き比べ。

MARC RIBOT TRIO LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD

1.DEARLY BELOVED(COLTRANE)
2.THE WIZARD(AYLER)
3.OLD MAN RIVER(KERN,HAMMERSTEIN)
4.BELLS(AYLER)
5.I'M CONFESSIN'(THAT I LOVE YOU)(NEIBURG,DAUGHERTY,REYNOLDS)
6.SUN SHIP(COLTRANE)

HENRY GRIMES (BASS,VIOLIN)
MARC RIBOT (GUITAR)
CHAD TAYLOR (DRUMS)

個人的には鬼門であったフリー・ジャズ・ギターにこの歳で魅せられようとは、しかもこの禿おっさんに・・・。
ドラムとベースのカオスな応酬がフリー愛好時代の血を滾らせる・・・

そして3,5のような美しいメロディを訥々と爪弾くのも素晴らしい。この訥々はMARC RIBOTの真骨頂?
椅子に座って延々とかきならし続けるのも凄いが、ふいに訥々が飛び出す。

コルトレーンのオリジナルに当たってみると
John Coltrane - Dearly Beloved

John Coltrane - Sun Ship

久し振りに少しお近づきになっても良さそうな気がしてきました。

Bells- Albert Ayler- Town Hall

次も行きます。MARC RIBOT・・・



MARC RIBOT

Marc Ribout's Ceramic Dog

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「FEAR X ~フェイアー・エックス」

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「未体験ゾーンの映画たち」

「FEAR X ~フェイアー・エックス」2003年 丁・加・英・伯  監督:ニコラス・ウィディング・レフン

妻を殺された男ハリーは、防犯カメラに記録された膨大な映像で犯人の手掛かりを追う。だが、その行動で常軌を逸し、いつしかハリーは現実と悪夢の世界を彷徨ってしまう。

「ドライブ」の良かったニコラス・ウィディング・レフンの初期作品で主演がジョン・タトーゥーロってんで、期待が大きくなりすぎないように自制しながら。



ミステリアスな展開に不安を募るライティングと音楽。
汚職警察官がからんでの真相が気になってついつい前のめりになろうってモノ。
しかし・・・
現実と悪夢って・・・
悪夢の表現はリンチっぽさもありとても素晴らしいんだが。
このラストは肩透かしもいいところ。そこが良いところであるという理解は可能なんだけど、いくらなんでも。



評価は高かったけれど興業的には大失敗だったらしい。まさにそういう作品。

「ドライブ」しか見てないのだけれど、他の作品も見てみたくなります。
たった2つで論じるのもなんだが、エレベーターの使い方と可愛いウエイトレスの使い方が実によろしい。

加えて本作はアンビエントな音楽ぐずっと流れていて不安感を募るのがとても上手い。
「ドライブ」は確か音楽がセコだったはず。
イーノみたいで良いなぁと思っていたらエンディング・ロールで本当にブライアン・イーノだったからちょっと嬉しい。



タイトルは「未知の恐怖」とかって感じなんでしょうか。言い間違い安いフェイアーだけれどイカしたタイトルだと思う。よくぞ変な邦題を付けなかったって所。



ヒューマン・トラスト・シネマ渋谷

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ネット不調

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日曜から自宅PCのネットが不調で使えません。
メールは大丈夫。インターネットエクスプローラーの設定をあれこれ弄ってるけどダメ。
スマフォで検索して復旧方法を模索してるけど、スマフォの方も今月使用量オーバーで日曜から速度制限くらっていてじれったい。
少し時間がかかりそう。っていうか自力復旧は厳しかのぅ。
今度の土日も何かと忙しいからそうそう時間をかけてもいらんねぇ。
こういう時に頼りになるあいつも2年前に鬼籍入り・・・
スマフォでの記事投稿は、相変わらずタブレットをうまく使いこなせず、爺さんにはPCの10倍くらい時間がかかりそう。

てなわけで、現在、こんな時間にネットカフェから投稿。
ネットカフェ・・・
こいつがまた自分の性分に合っているで困る。暮らすか・・・


Shelly Manne

「英霊たちの応援歌 最後の早慶戦」

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「KIHACHI OKAMOTO RETROSPECTIVE 岡本喜八監督特集」

「英霊たちの応援歌 最後の早慶戦」1979年 東宝 監督:岡本喜八

昭和18年に行われた最後の早慶戦と、学徒出陣して特攻隊員となった選手たちのその後を描く、当時の写真やフィルム映像を折り込みながら淡々と描かれる彼らの姿が、心から野球を愛した若者たちの命を奪っていく戦争の惨さを浮かび上がらせる。

年末年始の野球映画観賞。結局、重松清のやつはロードショー公開時に行くことが無く、パス。代わりにこちら、岡本喜八作品に切替です。
28年前よりも72年前の方が興味の対象としては勝っていますからね。

これは野球映画というよりも最後の早慶戦後に特攻隊として戦死して行った学生運動部諸君の戦争映画。となると岡本喜八ですから、戦争映画ったて一介のお涙ちょうだい悲話になんていたしません。
「独立愚連隊」にてそれまで、メッセージ性の高かった戦後の戦争映画を純粋な娯楽作品に仕上げた(当時は相当賛否別れた事でしょう)喜八ちゃんですから。
実話を元にしているので、それなりのメッセージは感じることはできますが、あくまで娯楽性が勝っているのが良いです。

突撃命令の出た晩に特攻から直掩隊任務へ変更させられた早稲田・秋山捕手(早実のおぼっちゃん)を中心とした群像劇として良く出来た作品。
永島敏行のいかにもスポーツ馬鹿ぶりの明るさは適役。このキャラでもって逆に悲劇さが伝わってきたりもしますが。



六大学の登場人物に必ず出身中学のスーパーが出るところも大学野球として正しい在り方。
市岡中学の主将や米子中学、早稲田実。岐阜商の三羽烏とか。
特攻で消えていったのは野球部だけではありません、相撲、柔道、スキー・・・。専修からはラグビー部員が1名、散っておりましたし、なんと落研部員まで居る。山田隆夫が良い仕事してます。
プロの噺家さんは多く戦争に行き、誰一人戦死せずに帰ってきたという快挙がネタになっていますが、やはり学生落語研究会の料簡はチト違うようで、落研で予科練とは・・・(実際には居たんでしょうが)

戦局不利な軍隊の中にあって、きれいごとすぎるのかもしれないけれど、海軍でのちょっといい粋なはからいが随所に見えるのも素敵です。
重症を負った母親に一目あってこいと上陸を許可された三上投手の走れメロスな展開(時間に戻らなければ直掩隊であり親友の秋山が代わりに突っ込む事になってます)とか、まんじゅうこわいの落ちを待ってる秋山中尉とか。

岡本作品でお馴染みの名優が少しづつ出てきて良い仕事もしております。特に田中邦衛の笠間上飛曹の教官ぶりは見事。

女優陣も良いです。お嫁さんにしたい女優といえば当時の竹下景子。野球から芝居の世界へ移った法政の名一塁手本田(本田博太郎)との恋と彼の肺病病みで除隊になった本田の弟とのエピソード。
本田にそっと渡したスカーフが何気に法政カラーなところも良い。



そして秋山家の照ちゃん。女中から、最後は女郎になった大谷直子のせつなさ。
やはり、この時代の大谷直子は素晴らしく良いです。いや、大谷直子で一番良いかも、というぐらいです。
エンドロールに役所広司の名を見つけましたが、さすがに解りませんでした。

若者がそれぞれ、彼女や母親に魂を託して特攻に出る中、慶応コンビが黒板に描かれた銀座の街の店名を埋めることに躍起になって魂を燃やし尽す姿。こういう描き方ができる岡本喜八監督はやっぱり好きだなぁ。

冒頭の現代(当時の)六大学野球シーンが出ます、昭和54年、早稲田には岡田彰布(北陽)三谷志郎(今治西)慶応にはサイクル男の玉川寿(土佐)などが居た頃です。さすがに選手の姿は特定できないように映していますが、ひょっとして、なんて考えるのも楽しい。当時の神宮スタンドの学生風景が懐かしい。

実際に最後の早慶戦開催に尽力した人たちの物語として「ラストゲーム 最後の早慶戦」2008年という作品もあります。より野球に重点を置いたものであるはず。機会があればそちらも鑑賞したいですね。





シネマヴェーラ渋谷

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「ヴァージン日記 指の戯れ」

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「ヴァージン日記 指の戯れ」1993年 OP映画 監督:川井健二

外資系企業に解雇され、途方に暮れていた皆川は、美咲という少女と知り合う。彼女は昨夜、永遠に避けていたはずの義父にレイプされ、彼を自分の忌まわしい過去とともに葬り去っていた。皆川は美咲とともに逃避行する決意をし、あてのない旅を続けることになり……


シネロマンの紹介文に誤りがあったのでちょっと直してます。
林由美香の若かりし頃の作品で大層古い。1993年作。
皆川の浪費家女房のファッションが如実に時代を現してる。異常な時代でしたね。当ブログでは1950年代1960年代の古い邦画をよく取り上げますが、それらの物よりも一層古臭い。

そもそも、美咲の目的がよく解らない。昨夜の事件の事も嘘か本当か。謎を秘めているのはファムファタールとして必要だが多すぎる。郷里の六ヶ所村に帰りたいとは言っているが・・・
若い娘に入れあげて女房へ「もう帰らない」と留守電に悪態の限りをぶちまけた皆川に対し、「あなたにとっては冒険のように思えるかもしれないけど、私は13の時からこういうその日暮らしが日常・・・、帰れる場所は持っておくべきなんじゃないかな」と諭す。小悪魔ですね。

結局、皆川は浮浪者のようになり、美咲は同様の手口で新たな獲物(この意味がさっぱり解らない)を狙う。次に狙われてるのが、皆川を解雇通達した上司・・・

なんとも不思議な本だが、駄作かというと、そうも思えない。
林由美香のおちょぼ口・・・

今年は成人映画の観賞がうんと減るはず。それは新橋ロマンを失ったため。それでも好き者だからたまに上野とか池袋に・・・
相変わらず気の散る劇場です。

シネロマン池袋

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「夜の義母 中出しを誘う尻」

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「夜の義母 中出しを誘う尻」2006年 オーピー映画 監督:松原一郎
旧題「ブログ告白 熟女のエロい尻」

絵美はフリーの風俗ライター。現在、熟女の性について赤裸々なルポを連載している。私生活では外科医・拓郎と結婚したばかりだが、彼の息子・伸也と禁断の関係を持っていた。そして、ナマでしたいという息子の要求に頭を抱えていた絵美は……


主演のクレジットは「ちさと」
画像でお解りのように熟女AV女優として人気の高い翔田千里さん(緩んだボディがエロすぎる)当時の芸名なのかピンク用の芸名なのか定かでありません。

熟女告白ブログでエピソードを漁るライターの作品でオムニバス形式。ティント・ブラスの「郵便屋」みたいなシステム。
エピソード1.こちらもピンク熟女優として名高い佐々木麻由子。なんとセーラー服が拝めます。彼女は綺麗なんだけれど瞬間的に垣間見せるおばちゃん度が魅力。声質もあって、渡辺えり子が思い浮かんだりする。

エピソード2.持田さつきと佐々木基子(サマンサとタバサ)による女教師レズ。ソフトフォーカス、紗がかかり、ほとんど真っ白け。退屈極まりない。

エピローグの展開。ピンクには珍しくタイトルそのまま。

ちさとはポイントである腹をあまり見せない。その後もピンクの出演はあまり聞かない。AVでこその方って事のようですね。素材がエロすぎるだけに残念です。

シネロマン池袋

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SUN RA 「THE NIGHT OF THE PURPLE MOON」

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あまりにも高すぎるのでYOU TUBEで我慢するより他無いSAN RAの「THE NIGHT OF THE PURPLE MOON」

サン・ラは当然、時代によって様々なサウンドを聴かせてくれるけど、この辺の妙チクリンな奴を1枚欲しいと思ってんだけど・・・
これ、良いんだよなぁ。でも高いんですもの。

”THE NIGHT OF THE PURPLE MOON”

SUN RA AND HIS INTERGALACTIC INFINITY ARKESTRA

1. Sun-Earth Rock

2. The All Of Everything

3. Impromptu Festival

4. Blue Soul

5. Narrative

6. Outside The Time Zone

7. The Night Of The Purple Moon

8. A Bird’s Eye View Of Man’s World

9. 21st Century Romance

10. Dance Of The Living Image

11. Love In Outer Space

12. Love In Outer Space {alternate take}



13. Wurlitzer and Celeste

14. Wurlitzer Solo 1

15. Wurlitzer Solo 2



#1 - Sun Ra - The Night of The Purple Moon (1970) FULL ALBUM




THE NIGHT OF THE PURPLE MOON


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映画INDEX

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【あ行】


【か行】

 
【さ行】

 
【た行】 


【な行】


【は行】

 
【ま行】


【や行】


【ら行】


【わ行】



待機中
「恋恋風塵」「疑惑の影」「エクソダス 神と王」「幽霊列車」「独立愚連隊」「マシンガン・ツアー」

自宅鑑賞(DVD等)でかなりお気に入りになっていながらお蔵入り状態のものが・・・
「ロスト・ワールド」「マルクス兄弟 オペラは踊る」「ビリー・ザ・キッド 21歳の生涯」「荒野の決闘」以上ソフトを持っているのでいつでも再鑑賞可能。
「カフカの『城』」「ファーゴ」「ブラック・スワン」以上レンタル返却










「十戒」 Blu-ray

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「十戒」1956年 米 監督:セシル・B・デミル 
The Ten Commandments

ヘブライ人がエジプトの奴隷とされていた時代、一人のヘブライ人の男の子が生まれる。ファラオは救世主の誕生を恐れたため、ヘブライ人の男の幼児をすべて殺すように命令する。難を逃れるため、その子は籠に入れられ、ナイル川に流されたが、沐浴していたエジプトの王女ベシアに拾われる。ベシアはその子をモーゼと名付け、自分の子として育てる。
モーゼは武運に優れ知恵のある立派な青年に育ち、王からもその優秀さを認められつつあった。だが王子のラメセスに出生の秘密を知られ砂漠に追放される。放浪の末に彼はシナイ山の麓に辿り付き、そこで羊飼い達に救われた。彼は族長のジェスロから仲間として認められ、7人姉妹の長女・セファラを妻として新たな生活を始める。そんなある日、ヨシュアが訪ねてきてエジプトに戻り民に自由を与えてほしいと語る。そしてモーゼは山の頂に不思議な光を見た。山を登っていくと彼は光の中から神の声を聴く。モーゼは、汝はヘブライ人をエジプトより導き出すよう神からの啓示を受けた。

リドリー・スコットのリメイクが公開されているんで、そういえば「十戒」子供のころにテレビで観たっきりだなぁ、とレンタル・・・
当時の記憶としては当然、あの紅海が割れるシーンぐらいしか憶えていない。まだ旧約聖書も出エジプト記の知識もゼロだった頃(今でもたいして変わんないか)
このあと、リドリー・スコットのも見たけれど、事前予習として有効でした。



とにかく長大作スペクタクル史劇。「ベン・ハー」と並び称される本作。我が世代なら誰もが一度はテレビで見た事あるって奴。
当時、大人で映画館、それも大劇場でこれを見た人たちが羨ましい。
最近でもそのような上映会はあったかもしれないけど、観れていない。
茶の間で見て果たして、その魅力が堪能できるのか?とも思うけど、これがそれなりに面白い。
意外な事に前半部、モーゼが神の啓示を受けるまでの物語が面白くて引き込まれる。

その勢いで休憩(茶の間ですので休憩は2時間弱、食事付きで鑑賞)後の後半も楽しむ。宗教的に馴染みが薄い日本人でもそれなりに楽しめる。
当時の精一杯の特撮。CGではない手作り感、時代を経ているのに・・・カキワリの絵みたいなのに・・・
これがぜんぜんイケてるのに驚いちゃう。
古さ、チープさに寛容な自分だからというわけでは無いように思う。

神に近付いていくにつれお髭が立派になっていくチャールトン・ヘストン以上に、全編ほとんど半裸の王子、ユル・ブリンナーがいいですね。



モーゼは賢く、強く正しい人で聖人だから7人姉妹の羊飼いの所に行ってもハーレムな状態にならないのがちょっと不服。SWITCHみたいには決してなりませんから。

OVERATUREからINTERMISSIONだけに限らず、監督自らの前説までも劇場で上映されたヴァージョンがあるという。
まさに、映画が娯楽の王様だったよき時代の長大作。
長い映画は生まれても、もうこんな高級エンターテイメント感のある映画はできないでしょうな。


馬鹿、もといヴァカ役で登場のビンセント・プライス。



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