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江戸川乱歩全集 第3巻 「陰獣」

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江戸川乱歩全集 第3巻 陰獣 (光文社文庫)江戸川 乱歩光文社発売日:2005-11-10ブクログでレビューを見る»

踊る一寸法師
毒草
覆面の舞踏者
灰神楽
火星の運河
五階の窓
モノグラム
お勢登場
人でなしの恋
鏡地獄
木馬は廻る
空中紳士
陰獣
芋虫

3年ほど前に、映画「江戸川乱歩の陰獣」鑑賞前に「陰獣」のみを再読し一時放置。
その後「乱歩地獄」で映画化された「火星の運河」「鏡地獄」を読み、名作「芋虫」も再読。
また、やや時を置いて、残り全作品読了。
読了したのは昨年だったと思います。
これも記事にし損ねていました。
蔵出し。

「陰獣」は映画と比べて原作の大江春泥「陰獣」が静子の「淫獣」へと変貌していく描写がたまりません。
解説では、この「陰獣」の別バージョンまで楽しめます。

「芋虫」・・・何度読んでも衝撃があります。「乱歩地獄」「キャタピラー」と観ましたが、やはり読むのが一番凄い。

「火星の銀河」これをあのような映像(乱歩地獄)で表現し得たというのは、やっぱり感心。

初期短編に関しては名作と言われるものと、評価の低い作品が並びます。
「五階の窓」などはリレー連作長編の発端でしかありませんが、先を読みたくなります。
このような作品もきっちり収録していくのが、今全集の魅力。
コレクターズ・アイテムってところ。

「お勢登場」なる小品、毒婦お勢の物語の発端という形ですがその後の作品は書かれておらず、今後の毒婦の悪事、生涯は読み手が想像するよりありません。ウーム、残念。読みたい・・・

個人的には全巻コンプリートなど絶対しないと思いますが・・・。

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第93回全国高校野球選手権大会出場校出揃う

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第93回全国高校野球選手権大会(6日開幕、甲子園球場)の地方大会は1日、大阪で決勝が行われ、東大阪大柏原が大阪桐蔭に7―6でサヨナラ勝ちし、春夏通じて初の甲子園大会出場を決めた。これで出場全49校が出そろった。
初出場校は東大阪大柏原をはじめ古川工(宮城)、至学館(愛知)、糸満(沖縄)など9校。今大会の最多出場は北海(南北海道)の35度。智弁和歌山(和歌山)は7年連続、聖光学院(福島)は5年連続の出場。鶴岡東(山形)は鶴商学園時代の1981年以来30年ぶり、唐津商(佐賀)は27年ぶり、伊勢工(三重)は23年ぶりの出場となる。
組み合わせ抽選は3日に行われる。
(画像は22回目出場を決めた古豪・静岡高校) 

当ブログでは、今年もやります、残念甲子園

北北海道  遠軽     初出場を逃す
南北海道  駒大苫小牧  4年ぶり8回目の出場を逃す
青森    野辺地西   初出場を逃す
岩手    盛岡三    22年ぶり3回目の出場を逃す
秋田    秋田中央   37年ぶり5回目の出場を逃す(秋田市立で出場)
宮城    利府     初出場を逃す
山形    山形中央   2年連続2回目の出場を逃す
福島    須賀川    初出場を逃す  
茨城    霞ヶ浦    初出場を逃す
栃木    宇都宮商   88年ぶり2回目の出場を逃す
群馬    高崎商    21年ぶり11回目の出場を逃す
埼玉    春日部共栄  6年ぶり5回目の出場を逃す
千葉    東京学館浦安 初出場を逃す
東東京   関東一    2年連続6回目の出場を逃す
西東京   早稲田実   2年連続29回目の出場を逃す
神奈川   桐光学園   4年ぶり4回目の出場を逃す
山梨    日本航空   3年ぶり6回目の出場を逃す
新潟    新潟明訓   2年連続7回目の出場を逃す
長野    松商学園   3年ぶり36回目の出場を逃す
静岡    磐田東    初出場を逃す
富山    富山国際大付 初出場を逃す
石川    遊学館    2年連続5回目の出場を逃す
福井    福井工大福井 7年ぶり7回目の出場を逃す
岐阜    大垣商    17年ぶり4回目の出場を逃す
愛知    愛工大名電  4年ぶり10回目の出場を逃す
三重    津西     初出場を逃す
滋賀    北大津    2年連続3回目の出場を逃す
京都    立命館宇治  29年ぶり3回目の出場を逃す
奈良    桜井     初出場を逃す
和歌山   市和歌山   7年ぶり4回目の出場を逃す(市和歌山商で出場)
大阪    大阪桐蔭   3年ぶり6回目の出場を逃す
兵庫    加古川北   3年ぶり2回目の出場を逃す
岡山    金光学園   初出場を逃す
広島    広島新庄   初出場を逃す
鳥取    境      4年ぶり8回目の出場を逃す
島根    石見智翠館  6年ぶり8回目の出場を逃す(江の川で出場)
山口    桜ケ丘    22年ぶり2回目の出場を逃す
香川    丸亀     11年ぶり4回目の出場を逃す
愛媛    新田     初出場を逃す 
徳島    生光学園   初出場を逃す
高知    高知     2年ぶり14回目の出場を逃す
福岡    東筑     15年ぶり6回目の出場を逃す
佐賀    佐賀工    24年ぶり3回目の出場を逃す   
長崎    清峰     3年ぶり4回目の出場を逃す 
大分    日本文理大付 初出場を逃す
熊本    熊本工    2年ぶり20回目の出場を逃す
宮崎    延岡学園   2年連続7回目の出場を逃す
鹿児島   薩摩中央   初出場を逃す
沖縄    中部商    7年ぶり3回目の出場を逃す

古豪贔屓の私としてはTV観戦した宇都宮商が惜しかった。初回から3回までに得点できていたら違った展開となったかもしれないが17-5の大敗でした。
丸亀高校や東筑高校といった進学校の久々の出場も期待していたんですがね。

春に爽やかな印象を残した加古川北は再試合の末で敗れ、霞ヶ浦、大阪桐蔭は逆転サヨナラで逃してしまいました。残念でしたが、こういうのは意外と選手よりも関係者OBの方が落胆してるんですよね。
2年連続の苦杯は、その霞ヶ浦と福井工大福井、松商学園。
昨年の雪辱で見事出場したのは、作新学院、糸満など11校。

92回大会残念甲子園

初出場を逃した学校が16校と今年も成し遂げた学校(9校)を大きく上回っています。(宮城だけが初出場を目指した両校の対決)


幻の大会予想
◎大阪桐蔭 ○立命館宇治 ▲関東一 △加古川北 △春日部共栄
意味も根拠も無し。

本大会予想はまた後日・・・

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第93回全国高校野球選手権大会 組合せ

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高校野球の組合せが決まりましたので、ベスト8予想を行います。

今回は昨年の興南のような突出したチームは無く、どうもすんなり決まらないような気がします。当てに行かずに、ちょっと穴目予想にしてみましょう。

Aゾーン
龍谷大平安・新湊・海星・東洋大姫路

新湊が帰ってきました。勿論、応援は新湊なのですが、ここは加古川北を再試合の末、退けた東洋大姫路と古豪、平安(校名変更がなんとも残念)の争いと見るのが妥当。好投手を擁する東洋大姫路で。

Bゾーン
光星学院・専大玉名・藤代・徳島商

どう考えても被災地八戸からの光星学院の力が抜けていそうだけれど、他の3校はどこも今回応援したい学校。その中で、敢えて逆転の藤代。

Cゾーン
関西・九州国際大付・東京都市大塩尻・明豊

実力的に春準Vの九州国際大付だが、初戦は強豪の関西戦、ここを抜ければすんなりだと思います。長い校名は好きじゃないので関西。

Dゾーン
智弁学園・鶴岡東・横浜・高崎健康福祉大高崎・今治西

今年の横浜は例年に比べて小粒のイメージ。それでも春の覇者を破り激戦を制した。こういう戦力の時ほど不気味なのが伝統校。1戦経験したチームとの初戦という不利を跳ね返す事ができますでしょうか。本当は今治西に期待しているんですが、横浜で行きましょう。

Eゾーン
金沢・伊勢工・聖光学院・日南学園・静岡・習志野・明徳義塾・北海

何、この激戦ゾーン。
歳内投手を擁する聖光学院は黄金期のピークで初の東北大旗の期待がかかります。春、初戦負けのまま引きさがるとは思えない明徳義塾。好投手の成長が楽しみな金沢、北海。伝統の進学校、静岡。春の関東覇者、習志野・・・。
迷うところを底力を信じて、習志野。

Fゾーン
花巻東・帝京・八幡商・山梨学院大付・作新学院・福井商・古川工・唐津商

伊藤拓郎の衝撃デビューが記憶に新しい。その後、苦しんでいるようですが、甲子園で勝上がれるピッチングに徹する。そして注目は1年生でマスクを被る石川捕手。唐津商の出場が嬉しいけれど、やっぱりここは帝京。

Gゾーン
如水館・関商工・至学館・東大阪大柏原・糸満・英明・神村学園・能代商

初出場同士とはいえ、その予選の戦いぶりから勢いを感じる、至学館対東大阪大柏原に注目。この勝者は今回、大暴れするんじゃないでしょうか。他では興南に続けるかの糸満。宮国投手が抜けて尚、出場を果たした底力は不気味。長い校名は嫌なんですが東大阪大柏原で。

Hゾーン
鳥取商・白樺学園・花咲徳栄・智弁和歌山・日本文理・日大三・開星・柳井学園

優勝候補日大三はいつも贔屓なのでベスト8には残っていただきたいのだけれど、力でねじ伏せる今年の強さには落とし穴があるかも。何処が日大三を破るのか。ベスト8前で消えるとしたら、やはり智弁和歌山の甲子園での戦いぶりが脅威。智弁和歌山。

ベスト8予想
東洋大姫路・藤代・関西・横浜・習志野・帝京・東大阪大柏原・智弁和歌山

これが全部的中したら、ちょっと荒れ模様の大会になるね。

震災の年、東北に大旗が渡る可能性は充分にあると思います。聖光学院、光星学院に注目したいですね。
でも、その栄誉は名門東北高校のために残しておいて欲しい・・・

そして恒例の「あぁ、青春の甲子園」にもエントリーしておきました。

エントリーNo.76です。

10  習志野
9  聖光学院
8  東大阪大柏原
7  日大三
6  光星学院
5  福井商
4  帝京
3  智弁和歌山
2  金沢
1  藤代
-5  東京都市大塩尻
-10  柳井学園
-15 日南学園
-20  鶴岡東
優勝 東大阪大柏原
準優勝  聖光学院
決勝総得点 11点

ベスト8予想とは、またちょっと違う。
そして、影では静岡VS徳島商の決勝戦を夢想するのでした。

いよいよ週末の6日に開幕です。

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ジョー山中

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歌手、俳優のジョー山中氏死去

ジョー 山中氏(じょー・やまなか、本名山中明=やまなか・あきら=歌手、俳優)7日午前6時56分、肺がんのため神奈川県横須賀市の病院で死去、64歳。横浜市出身。葬儀は12日午前11時から東京都品川区北品川4の7の40のキリスト品川教会グローリア・チャペルで。喪主は妻聡子(さとこ)さんと長男ひかりさん。
 ボクサーを経て芸能界に入り、ロックバンド「フラワー・トラベリン・バンド」などを経てソロ歌手に。俳優としても出演した77年公開の映画「人間の証明」のテーマソングは大ヒットした。他の代表曲に「ララバイ・オブ・ユー」、出演作に映画「座頭市」、ドラマ「探偵物語」など。(2011/08/07-19:01)

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PCに向かう時間が少なくなると、重要な方の訃報を知るのも遅れがちになりますね。
松田直樹選手の訃報に驚き、日本代表時代には知りえなかった彼の人柄を知り、一層悲しみを増すといった状態で、嘆いておりましたら、ジョー山中がっ!・・・・

あのフラワートラベリンバンドが旅から帰ってきた!
FLOWER TRAVELLIN' BAND is Rockin' Treasure.

言葉がありません。

4年前の記事で追悼。

フラワー・トラベリン・バンド 「SATORI」

特に混血である彼の青春時代の武勇伝は興味深く、再現した作品の登場を待ちたい。
「自動車泥棒」についても、上映の度に敬遠してきましたが、見ておけばよかった。
「人間の証明」は今度こそ絶対、見よう。

「MAKE UP」をどうぞ・・・

Flower Travellin' Band - Make Up

World Rock Festival Band 「Make Up」

MAKE UP★Flower Travellin' Band 2008

肺癌や火事と闘いながらも現役バリバリだっただけに残念。

ご冥福を祈ります。

苔玉製作

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先日、苔玉教室に行ってきました。
以前がらちょっと興味があったのです。簡単そうで奥が深そうなところが良いと思うし・・・
引っ越してテラスで植物鉢を並べ、園芸本なんか買ってきて何やら育てているかみさんも、これならと乗ってきました。
一番の目当てはHero-Nの夏休み自由研究ネタ。これならお手軽。



考えてみれば盆栽という趣味も意地が悪い。

自然の物と作り物の狭間の面白さとでも申しましょうか・・・

Hero-Nの今回のテーマは「趣がある・・・」おもむき・・・、初めて知る言葉のようです。

自由研究のための手順メモ

植物選び→土を落とす→土を捏ねる→土を貼り付ける→苔を纏わせる→糸で巻く→ピン止め→底を潰して形を整える→受け皿を選んで飾る

完成・・・、いや、これが完成でなく、ここから苔、植物を育てていく始まり。

思ったよりも楽しくて、たくさんたくさん作ってしまいたくなる。

今回は一家で5個製作。


小葉のランタナ


紫々紫


シマ笹


タンナチダケサシ


ヒメトクサ

南青山 風花さん
ありがとうございました。

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第93回全国高校野球選手権大会 ベスト16

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今日の試合でベスト16が出そろった。

妻子が帰省している間、のんびりTV観戦とも思ったが、なかなかそうも行きません。
予定外であったが15日から2泊でかみさんの実家へ合流する事になったので、ベスト8予想の結果をUPする事が出来ません。(天候的にも順調に消化しそうですし・・・)

出揃ったベスト16は以下

新湊(富山) VS ◎東洋大姫路(兵庫)

光星学院(青森) VS 徳島商(徳島)

◎関西(岡山) VS 明豊(大分)

智弁学園(奈良) VS ◎横浜(神奈川)

金沢(石川) VS ◎習志野(千葉)

八幡商(滋賀) VS 作新学院(栃木)

如水館(広島) VS 能代商(秋田)

◎智弁和歌山(和歌山) VS 日大三(西東京)


◎が当初のベスト8予想
最大で的中5ですが、そうはいかんでしょう。

あらためて好みを入れてのベスト8修正予想と優勝の行方


新湊の勝利に沸くものの、予定通り東洋大姫路。初戦はベンチミス(エースの臨時代走に代走を送ってエースを降板させる事になる)が有りながらも順当に勝ち上がった。ただし、優勝校のイメージは未だ無い。

光星学院の強さは想像以上だった。聖光敗れた今、被災地優勝の望みがこちらに残っている。大勝のあとの落とし穴はあるのか。久しぶりの活躍を見たい徳島商を応援。

1回戦屈指の好カードはやはり好ゲームとなった。この初戦を切り抜けて勢いに乗れば関西は怖い存在。明豊も新興勢力ながら実績は充分で面白い。当初予定通り関西。

お互い思わぬ辛勝で勝ち上がった両校。予定通り横浜。未だ優勝校のイメージは無いが、圧倒的な甲子園実績が効いてくる可能性がある。

好カードの金沢VS習志野に注目。激戦区を試合巧者ぶりで勝ち進む習志野にたくましさを感じます。釜田投手中心の好チーム金沢だが、現時点では何かプラスアルファが必要と見受けられる。プラスアルファを身に付けるにはここの勝利しかないが・・・。当初予定通りの習志野には36年ぶり3度目の栄冠も夢じゃない。

帝京を逆転満塁本塁打で破った試合は、本当にびっくりした。初登板となった2年生リリーフも落ち着いていた。満塁本塁打2本の勢いと集中打の魅力で戦う作新学院との1戦も興味深い。迷うけど、このところの滋賀勢は弾みがつくと止まらない。八幡商で。

如水館と能代商の一戦も興味深い。どちらかのチームがベスト8に進むのは嬉しい。地味だが7度目の甲子園での旋風は充分考えられる迫田・如水館。しかし、能代商の2回戦の戦いぶりが見事だった。昨夏の悔しさをバネに乗ってきた。東北の中でも無印状態だった、能代商。こういうチームが勝ち上がってくると盛り上がる。能代商の活躍に大いに期待したい。

初戦で圧倒的な強さを見せ、優勝候補筆頭と思えた日大三、2戦目は吉永投手が本調子に無く苦しい戦いになった。この苦戦が良い薬になるのか、消耗が命取りになるのか。日大三を止めるのは上手いピッチングをするチームか。智弁和歌山とは吉永投手次第だが激しい打撃戦もある。複数の投手を使い分ける智弁和歌山を予定通り推すが・・・。

あぁ、青春の甲子園
何と9日目を終わった時点で1位でございます。

http://www.koushien.jp/toto/93toto/93N_top01.htm
残っている学校から見て、今後はどんどん抜かれるでしょうけど、ドボンが無ければかなり良い成績で終われそう。

ベスト8組合せも気になります。

優勝予想は
◎習志野
○日大三
▲関西
△横浜
×智弁和歌山

準優勝予想で
×如水館
×能代商
△光星学院
△金沢

無印の決勝進出、優勝も充分ありますので、これからが尚、面白い!

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「怪談 蚊喰鳥」

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「生誕百年 映画監督 森一生」

「怪談蚊喰鳥」1961年 大映 監督:森一生

美しい常盤津の師匠・菊次(中田康子)、菊次に焦がれて死んだ按摩の辰の市(船越英二)の幽霊、その弟・徳の市(船越二役)、菊次のヒモ孝次郎(小林勝彦)が繰り広げる愛と欲にまみれた駆け引きの物語。

げに恐ろしき執念よなぁ。との怪談と認識して鑑賞していたが、これは妄執映画の傑作。怪談というよりも世話物としてお話も面白い。
高座で聴いてもみたいような・・・

なんといっても船越英二の按摩兄弟辰の市、徳の市(2役)特に弟、徳の市の偏執的性格を上手く演じている。
菊次を手に入れるまでの執拗な求愛。入り込んでの亭主面にも粘着質な所を大いに発揮してのずうずうしさ。
菊次と孝次郎によって騙されたと知り、ほうほうの態で一旦、逃げるも、即座に戻って2人にへつらい、兄が貯めた50両という金で菊次を我が物にしたいと申し出る。欲にくらんだ孝次郎と菊次によってナマズ料理に毒を盛られ毒殺される。しかしこれもなかなかコロっとは逝かず、充分恐ろしさを貯めるのですから、たまりません。

船越英二の盲人といえば盲獣を思い出しますよね。
偏執盲人を俳優の第一人者で好色な座頭市(勝新太郎)とは違った怪優ぶりにあらためて賞讃したい。

中田康子の常盤津の師匠も、丸髷に結ったりしてのむんむん色気は露出度が少なくとも充分楽しめる。

幽霊の正体を明かしてしまうラストはどうなんでしょう。怪談と銘打ったからには、世にも恐ろしい執念のままで終わらせる方が得策なんでは。肩透かしのがっかり感が残ってしまう。
でも、それでも面白いのだから、やはりタイトルに怪談としているのが残念・・・と思いつつ・・・。
蚊喰鳥とは蝙蝠の事だそうで、味のあるタイトルだ。
やはり蚊喰鳥の前に怪談を付けた方が純粋にタイトルとして秀逸なのだから、これでいいのだろう。

京橋 フィルムセンター

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「ムカデ人間」

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「ムカデ人間」 2009年 蘭・英 監督:トム・シックス
原題:The Human Centipede (First Sequence)


ドイツ郊外、人里離れた屋敷に住む外科医ヨーゼフ・ハイター博士。シャム双生児分離手術のエキスパートである彼の夢はムカデ人間の創造。
拉致された哀れな被害者が目覚めたとき、想像を絶する悲劇が彼らを待っていた。

A体、B体、C体の3つの人体の、ヒザの皿のじん帯を切除して四つん這いにさせ、A体の肛門とすべての歯を抜いたB体の口唇、同じくB体の肛門とC体の口唇を縫合して一体化させ、養分はAが口から摂取し、Bを通過してCの肛門から排泄させるというおぞましい手術、博士はそれを“ムカデ人間 第一シークエンス”と呼ぶのだった。

このお下劣映画。日本での上映を楽しみにしていて、待ちに待った公開の7月2日だったのですが。この頃から映画を見れない状況に陥り、いつでも行けそうな9時20分スタートの上映でさえも断念の連続。劇場鑑賞は諦めていました。
ところが、このお下劣映画、夏休みになってもまだまだ公開の続く予想外のロングラン。

やっと見てきたよう。

皆さんの評判通り、おバカお下劣でありながら、ちゃんとホラー映画として楽しめる正当なもの。
でも、やっぱり胸悪くなるよ。
素晴らしいヨーゼフ・ハイターの存在、日本人被害者の関西弁。笑いもあるけれど、何かが足りないと思ったら、私の好きなエロティシズムをすっかり排除してくれちゃってんのね。
当方、この作品でエロティシズムを感じるほど修行を積んでないもので・・・

被害者女子2名も美女である必要のない悲惨な状況になるわけだし・・・
もっとも興味深い結合部がおむつのような包帯で隠れて見えないじゃないの。見たくもないけど・・・
狂気の外科医が包帯もはずさずに「美しい・・・」と恍惚とするんだけど・・・
そこは、ちゃんと博士の描く可愛い絵コンテで想像しましょうね。

 

 


ヨーゼフ・ハイター博士(ディーター・ラーザー)の基地の外ぶりが素晴らしいですね。あまりに基地の外なので、おぞましい計画、犯行はかなり杜撰であり、そこが逃げられるんじゃないかとの仄かな期待を持たせてくださり、ホラー映画度が増しております。


もう一人、日本人(北村昭博)の登場イコールこの映画の笑いになっているのもよろしいです。
・・・が、最後に神に向かって独白を始めるなどは、嫌な予感がしたりもします。でもご安心ください。ヒューマン方面との対極の関係は保たれますので。

最後尾の娘の顔色がどんどん悪くなる。クソ喰ったクソ(しかも真ん中の娘が便秘らしい)では栄養摂取が難しいもんね。

真ん中の娘は助かるんでしょうか。
多分、警察の援軍が来て発見されちゃうんだろうな。

これはあくまでファースト・シークエンス。もっと沢山つ・な・げ・て・み・た・い・・・でも、警官2人はつなげたくないけど。

渋谷シネクイント

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日大三10年ぶりV 強打で光星学院に大勝

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夏の高校野球:日大三10年ぶりV 強打で光星学院に大勝
【光星学院・日大三】優勝を決め、マウンドに駆け寄る日大三ナイン=阪神甲子園球場で2011年8月20日、後藤由耶撮影 第93回全国高校野球選手権大会(日本高校野球連盟、朝日新聞社主催、毎日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の決勝が20日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場であり、日大三(西東京)が光星学院(青森)を11−0で破り、10年ぶり2回目の優勝を果たした。光星学院は東北勢として春夏通じて初めての優勝を目指したが、及ばなかった。

結局の所、日大三が圧倒的な強さで優勝しました。
私の世代だだと、どうしても春の日大三のイメージだったのですが、小倉監督の目指す強打のチーム作りで、すっかり夏の王者といった風格が出てきたようです。
実力的に強いのは解っていても、打線は水もの、剛で捩じ伏せる野球は何処かで足元を救われるんじゃないかとの予想でしたが、習志野を零封した時点で、既に日大三を止められるような気配のチームは無いように感じました。
このあたりから打線だけでなく、吉永投手の踏ん張りが際立ってきました。
開星戦での不調、ヒヤヒヤ投球。ゲーム中になかなか修正が効かないエースのピッチングを見て、他の投手が居ないわけでもないのに。と小倉監督の談話に注目したものです。関西戦での気魄の救援登板を見ると監督の信頼も頷けました。そして決勝は2度目の完封で飾りました。


光星学院も5回目の出場とは思えない上位進出率で、すっかり強豪校となり、吉永投手攻略を鍵に東北悲願の優勝もあるかと思ったのですが、思わぬ大敗となってしまいました。被災地東北からの健闘は大いに讃えたいですね。

今回のベスト8予想は東洋大姫路、関西、習志野の3校のみ的中。

さて、あぁ、青春の甲子園
痛かったのは習志野のドボン(170点喪失)、最後には光星学院もドボン(174点喪失)。いづれも皮肉な事に日大三にしてやられました。当てずっぽうの決勝スコア11点が当った(+100)のでやや持ち直して728点にし、227人中112位で終わりました。

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立山 室堂 散策

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8月16日義父母等と立山 室堂に行ってきました。
曇り空で霧がかかっていましたが、山の天気、散策中、ついに雨が降ってきて。
雨具の用意も無い無防備さ、でも霧雨なので大丈夫。
帰りのバスの時間も迫り、室堂ステーションに入るなり、集中豪雨。間一髪でした。

可愛らしい山野草と万年雪。


山野草で、気に入ったのがこいつ。


椰子の木のミニチュアみたいで、サンダーバード2号をあしらいたくなる。
国立公園の立場上、野草の名称札などは無く、名前が解りません。
図鑑やWEBで調べるのも面倒なのでそのままにしておく。







石を敷き詰めた遊歩道。老体の膝には厳しい・・・


立山ケーブルカー
貨車付きのケーブルカーは黒部ダム建設時に資材を運ぶための物だったそうです。

その他の写真スライドショーを貼っておきます。



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「エバンス博士の沈黙」

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「ソビエト映画アーカイヴス スペシャル」

「エバンス博士の沈黙」1973年 ソ連 監督:ブジミール・メタリコフ
Молчание доктора Ивенса

人間の寿命を延ばす研究をしているエバンス博士が、飛行機事故に遭う。博士らは異星人により救出され、博士は自分の研究に異星人の科学を役立てようと考える。しかし、宇宙船が軍から攻撃を受け、異星人は救出した地球人の記憶を消して地球へ戻す。エバンス博士の記憶を除いて……。

冒頭の飛行機墜落に至る機内のシーンが秀逸で嬉しくなっちゃう。
これは、隠れた名作なんじゃないかと。
イヤホンで音楽を楽しむ機内の様子を無音で表現。翼の炎を発見したエバンス博士が音楽に夢中の妻を起こす事なく、彼女の右手をしっかりと握り。墜落の瞬間に彼女を庇っている。

冒頭シーンの割に・・・
1人、記憶を残して地球に戻ったエバンス博士。人類がまだ、ある事を知る(手に入れる?)までには成熟していないという、博士の不安といったテーマや、スパイのように地球に潜伏する異星人の行動など。
面白いはずのテーマがぼやけた感じになって行ったのは残念・・・。
当方が少しウトウト状態だったからなのかもしれない。機会があればもう一度見直してみたい。
もし、中途半端でつまらなかったとしても冒頭シーンは再見の価値があると思うし・・・。

アテネフランセ文化センター

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読響サマーフェスティバル「真夏のコバケンスペシャル」

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読響サマーフェスティバル2011 「真夏のコバケンスペシャル」

読売日本交響楽団

≪リスト生誕200年記念≫
リスト 交響詩「前奏曲」
リスト ピアノ協奏曲第1番

≪マーラー・イヤー・プログラム≫
マーラー 交響曲第1番「巨人」

指揮 小林研一郎
ピアノ 金子三勇士

また、ド素人がクラシックコンサートに行きました。
読売と名の付くものは極力敬遠しようという人間が、しかも読売の巨人だなんて・・・
いやいや、音楽は関係ないのです。

マーラー「巨人」は一度は生で聴いてみたかったし、リストの演目も好ましいので前売で。
サントリーホールは3回目だけど、今回は初めて2階席。RAの席は左側演奏者が良く見えて、これもまた良い。

この8月から読響特別客演指揮者に就任した小林研一郎氏
この人の良さそうなおじちゃんが中腰でタクトをフルフルと振る様が楽しい。



1曲目の「前奏曲」のヴァイオリンの短い音で出だしてくれちゃうだけで、やっぱり来て良かったと思う。
2曲目の「ピアノ協奏曲第1番」ピアノは若干21歳の金子三勇士氏(ミュージと読む、いかにも音楽一家の子ですね。どうせなら三遊士にすれば尚良い
クラシックピアノも良いもんです。RA席だと雛壇が自動昇降してピアノをステージ中央に速やかに運ぶ様子なんかも良く見える。
そんな事で嬉しがっている、まるでお上りさん状態。
しかし、この曲でのトライアングル・・・・かっこ良すぎでしょう。

休憩を挟んでお待ちかね、マーラー「巨人」
この1番と5番を聴けばあとはもういいというくらい好きな交響曲。
第一楽章のかっこうもプログレっぽくて良いですな。
第三楽章でのマルティン兄さんでは、でんでんの顔を思い出しちゃったりもしますが・・・
最もポピュラーなフレーズが第4楽章というのも良いのです。
いや、盛り上がります。
勇気が湧くような、勝利を讃えるような歓喜の震えがきちゃいます。
ブラボー!感動しましたよ。
あれ?あんだけ良いと思ったリストが全部、吹っ飛んじゃったな。

マーラー5番と1番を聴いたらクラシックは当分良いかなとも思いましたが、また来たくなりました。

やっぱ生マラの生巨人はええわ!

赤坂 サントリーホール

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食玩 レイ・ハリーハウゼン

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引っ越して以来、我が家ではフィギュア陳列禁止令が出ている情けない状況なんだけど。
旧宅で飾られていたフィギュア郡は取捨選択されあるものは廃棄、あるものは譲渡され、残ったものは箱に詰め込み収納に仕舞われているのです。

今でもスーパーの食品売り場に行くと、何とはなしに食玩の棚をチェックしてしまう習性。
上記のような状況なので、なまじ食指の動くものを発見しない方が良いとも言えるんだけどね。

画像の食玩フィギュア
フルタから出たレイ・ハリーハウゼン・フィギュアから
骸骨剣士A,B,C

このシリーズをスーパーの食玩棚で発見した時の驚きと喜びは
「ついに食玩もここまでやってくれるようになったか!」てなもんで・・・
思えば個人的に言って、あの時が食玩ブームのピークだったんだなぁ。

http://www7b.biglobe.ne.jp/~shokugan-honpo/page236.html


金星竜イーマ

でも、お目当てのサイクロプスはゲットできなかった。

後日、この食玩の元になったと言われるポリストーン製のフィギュアを中古店で発見。サイクロプスを入手しました。
「4本手の女性像」を落下させてしまい、腕2本、ポッキリ折ってしまったのは哀しかった。

収納から引っ張り出してくるのも難儀なので撮影画像は無しよ。

シンドバッド 7回目の航海 [DVD]ネイザン・ジュランソニー・ピクチャーズエンタテインメント発売日:2009-12-23ブクログでレビューを見る»

シンドバッド 黄金の航海 [DVD]ゴードン・ヘスラーソニー・ピクチャーズエンタテインメント発売日:2009-12-23ブクログでレビューを見る»

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DVDが安価で入手できるんだぁ。

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「スタフ王の野蛮な狩り」

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「ソビエト映画アーカイヴス スペシャル」

「スタフ王の野蛮な狩り」1979年 ソ連 監督:ヴァレーリー・ルビンチク
Дикая охота короля Стаха

19世紀末、若き民俗学者がベラルーシの村を訪れるが、泊まった屋敷の女主人が何かにおびえている。女主人は伝説のスタフ王を暗殺した領主の娘で、一族にはスタフ王の呪いがかけられているという。やがて女主人の周辺の人びとが変死する。ベラルーシの作家コロトケーヴィチの作品をもとに映画化された、ミステリアスなホラー映画。


この手ゴシックな雰囲気が自分の好みに合っているとは思わないのだけれど、映像的音楽的に妙に惹きつけられる怪奇と幻想のサスペンスドラマ。
眠気はますます、ひどくなって、ちょっと内容までは追っかけきれなかったので、ロシア映画社さんのサイトを参考にしてください。

http://www.saturn.dti.ne.jp/~rus-eiga/arc/films/s/sutafu/index.htm

屋敷の中でのカメラワークが常に何かの物影から覗くように狙っていて効果的。

美しいBGMに乗せ小人を中心にしてのソリ遊びのシーン。雪景色の美しさ。
小人によるクリスマスの飾り付け・・・

これも、もう一度、じっくり観ておきたい作品。また眠っちゃいそうだけど・・・

アテネフランセ文化センター

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平野啓一郎 「決壊(上・下)」

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決壊〈上〉 (新潮文庫)平野 啓一郎新潮社発売日:2011-05-28ブクログでレビューを見る»

決壊〈下〉 (新潮文庫)平野 啓一郎新潮社発売日:2011-05-28ブクログでレビューを見る»

犯行声明付きバラバラ殺人、そして殺人の連鎖、テロの嵐、ネットでの匿名日記・・・、といった要素に誘われて読んでみたけど、平野啓一郎なので純文学からのアプローチ。
エンターテイメントとして事にかかろうとするとしっぺ返しをくらってしまう。

まず、上巻において、事件に至るまでの焦らしに焦らした引っ張り方ったら無い。
エンターテイメントの傑作でどんどん先を読みたくなるリーダビリティとは全く違うのだけど、焦らされながら早く先に進みたくて止められない不思議な感覚。

善と悪、神と悪魔、少年犯罪の加害者の親、重たい内容の匿名日記、ネット時代の恐怖など読みながらいろいろな事に思いを巡らす事になるが、読み終わってしまうと何か今一つ、釈然としない。
純文学が猟奇的な題材を選んだ面白さというのは確かにあるのだけれど、どうしてもエンターテイメントとしての展開を想定してしまうためかもしれない。

義妹の勘違いから発した、エリート公務員である兄の崇にかかる容疑が、いくらなんでも強引すぎるような気がするし・・・
篠原勇治の犯す犯行はせっかく天才的であるのに、その生い立ちと最期が、好みじゃない。
もちろん、崇と勇治が直接対決する事もなく・・・
そういう事を描こうとする作品じゃないのは解っていても不服。

一度、悪魔に魅入られてしまった北崎友哉が元々の孤独な殺人者として犯行を犯す点は悪魔から開放された感じで面白い、しかも当初のターゲットに刃を向けずに女子生徒へ向かう点などはストーリーとして好ましいんだが。

さて、この作品読み終わってみると、不思議なのだけれど、読書中、頭の悪い当方には難解すぎて付いて行けない崇とその友人が居酒屋で繰り広げる、あまり知識レベルの高すぎる談義(上下各々ある)の部分。これが一番面白かったんじゃないかと思う。

やっぱりエンタメでなくブンガクなんでしょな。

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「せつなく求めて −OL編ー」

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「せつなく求めて −OL編−」2000年 OP映画 監督:荒木太郎

幼い頃から振り回されて、母を嫌っている香奈。その母も再婚して落ち着くが、夫が事故で急死。再び荒む。また、香奈も義父を信頼していたため、彼女も不安定に。義兄の修司は香奈を心配するが、その想いが兄妹愛を超えていると気付き・・・。


gooブログアドバンスというのに加入していないので普段アクセス解析とかできないのだけれど、先月お試し期間というのがあり覗いてみると、このブログのアクセスはピンク映画目当ての方が多いのね。ま、そうだろうな。

ところでこの映画は6月中旬に観たもので、特にメモとかしてないからほとんどは忘却の彼方よ。思い出そうと躍起ですが・・・

ただ、ピンク映画大賞にランクインしていただけの事はあって滅茶苦茶傑作であったと思う。傑作でも内容は忘れ去られるピンク映画か・・・(悲)

何が素晴らしいって、最近のピンク映画にありがちな美談を気取った臭さが無いのと、濡れ場で興ざめする事なく、濡れ場が物語にマッチしていて、効果的。とても良い按配なんですね。
出演は、川奈恵美・吉行由実・時任歩・岡田智弘・田嶋謙一・荒木太郎と、どの男女組み合わせの濡れ場、どれもこれも皆、気持ち良さそう。
特に画像の本棚の前での岡田智弘対時任歩の濡れ場は絶品だったと記憶。
このように濡れ場あってこそ物語が冴えるピンク映画というものが存在するんですね。しかもこの監督が荒木太郎という事で2度ビックリ。
いつも着眼点は良いのだけれど何か今一つ感が拭えない印象だったけれど、これは私の観た荒木太郎作品(数少ない鑑賞だが)の中で間違いなくNo.1ですね。
また、こんな物を撮ってくれるのなら、上野オークラへ行く回数も増えるってもんだけど、なかなかそうも行かないのね。

とても印象的なシーンがいくつかあったはずだけれど、それは他の作品との記憶違いなのか自信が無い。
荒木太郎と吉行由実の逢引きの不可解さ、って確か本作のはず。

修司(岡田智弘)の義妹・香奈(川奈恵美)が辛うじてOLという設定らしいのだけれど、勤務している場面は無かったように思う。それでもってOL編というタイトルは・・・あ、またピンク映画のタイトルに突っ込み入れそうになった。

上野オークラ劇場

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北村薫・宮部みゆき編 「名短編ほりだしもの」

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名短篇ほりだしもの (ちくま文庫)筑摩書房発売日:2011-01-08ブクログでレビューを見る»

どうやら本読みの達人らしき北村薫編のアンソロジー(編者に宮部みゆきも連名されているけど)の中の1冊。
「ほりだしもの」というだけあってまずは文庫で読める事のありそうにない珠玉短編。


第一部
だめに向かって 宮沢章夫
探さないでください 宮沢章夫
「吹いていく風のバラッド」より「12」「16」 片岡義男

第二部
日曜日のホテルの電話 中村正常
幸福な結婚 中村正常
三人のウルトラ・マダム 中村正常
「剃刀日記」より「序」「蝶」「炭」「薔薇」「指輪」 石川桂郎
少年 石川桂郎

第三部
カルメン 芥川龍之介
イヅク川 志賀直哉
亀鳴くや 内田百間
小坪の漁師 里見弓享
虎に化ける 久野豊彦
中村遊郭 尾崎士郎
穴の底 伊藤人譽
落ちてくる! 伊藤人譽
探し人 織田作之助
人情噺 織田作之助
天衣無縫 織田作之助

解説対談 北村薫・宮部みゆき

門構えに月とか弓偏に享とか表記されないのが情けない。

宮沢章夫以外は全て初読。
「よくわからないねじ」から2編だけ抜き出しても、面白味は伝わりにくい。

文豪の掘り出し物も去ることながら、ここはやっぱり新発見の中村正常、石川桂郎、伊藤人譽が大層、気に入ってしまった。

中村正常はユーモア小説というジャンルになるだろう。日本のユーモア小説と言ってしまうと、なかなか食指が動かない物だけど、この古臭いモダンさは捨てがたい。中村メイコのお父様だそうで、なあるほど。

床屋でありながら俳人で小説も書く石川桂郎の小説の美しさよ。
これも時代がよろしいわけで。
「下駄は、八幡黒の前鼻緒のつまった畳表ののめり、というものを履き、とうざんの着物を着たが、その仕立て方が普通人と違っていたのは七五三五分まわし、つまり後幅七寸五分、衽三寸五分という着物で少し大股に歩くと下帯ののぞく様な恰好であった。それに平絎の帯をしめ、冬は二子の半纏を着た。」
なんて、解らなくても、恍惚としてくるもんね。

伊藤人譽はホラーっぽく「穴の底」など、不条理の常道を行く傑作。
この対談解説に於いて、北村薫が「現代の作家が書くと、説明してしまいそうですね。なぜ、こんな穴があったのか。」って言ってるけど、現代作家って、そこまで野暮に出来上がってんのか?そりゃダメなはずだ。

「夫婦善哉」の織田作之助も初めて読む。
上方人情物なので、機会がないと敬遠したままになりかねない。
これが実に面白いじゃありませんか。
「探し人」の一代記が短編で治まっている胡散臭さ。
「天衣無縫」などは私のもっとも好むダメ男話で愉快。

上記4名の作品は他にも、もっともっと読みたくなります。
あくまで文庫派の自分にはなかなか叶わぬ願いでしょうが・・・

あと、「虎に化ける」のわけの解らないシュールさも好みでしたね。


しかし、この達人・北村薫の説明をガイドにしなければ、その良さを認識しにくい物もあった。
対談解説をガイドにして味わうと、俄然掌編が光を放って見えてくる。

このアンソロジーシリーズ、もうちょっと読んでみようか。

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2011秋季東都大学野球リーグ

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早い物で9月に入り、東都大学野球が開幕しましたね。
今週末は東京6大学野球も開幕です。

今季も神宮球場にはなかなか足を運べそうにありません。

特に勤め人にとって、平日に行われる東都リーグ観戦はとっても難しい。
いつもネットで結果を確認するのみなんですね。

そんな、やきもきの東都ファンにとって、嬉しいブログを発見しました。

http://nekoumeume.exblog.jp/

殊勝な方は居るもんで、1部ならずとも2部までも観戦日記が詳細に記され画像も豊富。
ただ、なかなか熟読する時間は無いと思いますが・・・


東都大学野球1部

9/4
東洋大 3-0 駒大
亜大 3-0 日大

9/5 
日大 0-1 亜大【勝点1】
「たった1打席に亜細亜野球満載♪」

駒大 4-0 東洋大
「何気に守備範囲の広さが投手を助け、勝ちに繋げた駒澤」

9/6
【勝点1】東洋大 11-1 駒大
「脅威の11四死球・・・意識が遠のいた試合」


東都大学野球2部

9/5
國學大 2-3 拓大
「國學院大に2部の洗礼 お得意の2部降格チーム弄びの拓大」

国士大 12-1 専大
「国士舘ホームラン連発で大勝、専大ボロボロ」

9/6
専大 9-4 国士大
「専修大の1年生エース、池田くんが4失点も粘投完投!」

【勝点1】拓大 2-1 國學大
「塁上は大賑わいも本塁は遠し・・・15残塁でトホホな連敗」

9/73
国士大 0‐5 専大【勝点1】
「この日も決め手は“スリーラン”、春山くん復活か?」

一言コメント付きは随時観戦レポートがUPされるらしい。
何故、今まで知らなかったのか。

すかさずブックマーク


今季からはこのサイトを利用させていただこう。

春季リーグ戦2部 5月3日 日大‐専大
http://blog.goo.ne.jp/imapon1960/e/089d6be05e99a7d446ff3931f500d014

http://nekoumeume.exblog.jp/16321281/

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ジョニー・グリフィン 「The Kerry Dancers」

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せっかくオーディオ環境が整ったのだが、我が家では厳しい音量規制が敷かれている。
もちろん集合住宅住まいで、もともと大音響で聴くつもりはないのだが、それにしても・・・
「耳の遠い人に合わせるわけにはいかない」とTVなども音量は12に抑えなければいけない。自分としては16から18くらいが望ましいのだが、加齢によって耳が遠くなっているのだろうか。健康診断では異常なしの判定なのだが・・・
もともと、音楽試聴にさほど音質を求めているわけでもなく、聞こえれば良いというスタンスではあるのだけれど、これではせっかくのスピーカー、ONKYO スピーカーシステムD-112EX LTD が泣くってもんだ。

滅多にない家人外出で1人留守番の折には、ここぞとばかり大音響で聴く。
ジャズ喫茶ばりの音響で、ややご近所に対して腰が引けつつ、はらはら。

先日、聴いたのがこちら

Johnny Griffin Quartet The Kerry Dancers and other suringing folks

THE KERRY DANCERS

BLACK IS THE COLOR OF MY TRUE LOVES HAIR

GREEN GROW THE RUSHERS

THE LONDONDERRY AIR

25 1/2 DAZE

OH, NOW I SEE

HUSH-A-BYE

BALLAD FOR MONSIEUR

Johnny Griffin (ts.)
Barry Harris (p.)
Ron Cater (b.)
Ben Rley (ds.)

奔放なブロウが特徴のジョニー・グリフィンの、これは優しげな英米で古くから親しまれているトラディショナルを中心とした、メロディーを愛でる名曲集。
私の愛聴盤なのだが、いつもの控えめな音量とはまた格別で、あらためて名盤であることを思い知る。

グリフィンと云うと、どうしても「リトル・ジャイアント」のジャケ写のおっかないイメージが付きまとってしまうのだが、こいつは本当に繊細な面が見えるし、アドリブになるとグリフィンらしい奔放さも垣間見せ、その塩梅がとっても楽しい。
バリー・ハリスのピアノもまさしくサポートという言葉が相応しく、ロン・カーターのベースの一音一音が生々しく聞こえる。録音品質もかなり良いものなんだなぁ。

親しみやすいタイトル曲THE KERRY DANCERSはチャーリー・パーカーのアドリブ・フレーズとしても有名。
THE LONDONDERRY AIRは「ダニーボーイ」と呼んだ方がお馴染み。
この選曲が優れてるんですね。

そして民謡では無い、ラスト3曲。美しいバラードに挟まるHUSH-A-BYE
一人で聴いていても、踊りだしたくなるご機嫌なチューンだ。

もともと愛聴盤であったが、自分の中で1ランク上がった。

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「空海と密教美術展」

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日曜日、Hero-Nと上野へお出掛け。
恐竜博と空海展、両方行きたかったけれど時間の関係で1個だけ。
最初は恐竜博を選ぼうとしていたHero-Nですが、入場前の行列を見て、空海展の方がいいと言いだした。
多少恐竜博の方が混んでいたようだけど・・・渋い選択をしやがる。

「空海と密教美術展」

しかし、会場に入ると間もなく、腹痛を訴え、「早く帰ろう」と言い出す。
途中から、混雑して動きの遅い「書」の展示はほとんどすっ飛ばして、(チラ見ですが達筆を拝ませていただきました)目当ての仏像を中心に鑑賞。

なんとなく、気もそぞろで集中できない。

やっぱり、この手のものは平日午前とかに、ゆっくり眺めたい。

奥深い密教の教えは、絵画などを用いなければ理解できないとして、数々の造形作品が残ったという。
もちろん造形作品をぼんやり眺めていても密教の事なんか解りゃしません。
それでも展示品の98.9%が国宝、重要文化財だというのですから有難い。

最後に展示される仏像曼荼羅。

東寺講堂には大日如来を中心に21体の仏像が規則性をもって群像安置されていて、まさに「立体曼荼羅」
今回、21体の中から選抜された8体は

帝釈天騎象像
大威徳明王騎牛像(五大明王のうち)
金剛業菩薩坐像(五菩薩のうち)
梵天坐像
増長天立像(四天王のうち)
降三世明王立像(五大明王のうち)
金剛法菩薩坐像(五菩薩のうち)
持国天立像(四天王のうち)

の8国宝。圧巻です。
うーむ、もっとじっくり観たかった。

やはり、勇猛な五大明王像が惹きつけられます。

図録は懐具合から、今回はパス。
ポストカード2枚で我慢する。

強さを強調するためか、五大明王像は鬼などを踏みつけている場合が多い。
この踏みつけられている側が、強面の明王に比してどこか間抜けで可愛らしくも哀しい。
Hero-Nには苛めているようにしか映らなかったみたい。
ポストカードを選ぶ段でも「踏みつけてないやつにしよう」と・・・





「五大明王像」(京都・醍醐寺蔵)
騎牛像の牛がまた、可愛らしいんだよね。騎乗する明王とのアンバランスさが面白い。

仏像フィギュアも売っています。
とても欲しくなるのですが1体4,200円では買えません。
展示品でもっとも欲しくなった物がこちら



国宝 「諸尊仏龕」
唐時代・8世紀 和歌山・金剛峯寺蔵

仏龕とは仏像と厨子を1つの材から彫り出したものでこの仏龕は白檀製。空海が唐から持ち帰った物。
私も持ち帰りたい。

空海

上野 東京国立博物館 平成館
9月25日まで
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