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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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三島由紀夫 「命売ります」

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祝・読書 復活! 小説を読むのは約10カ月ぶりぐらいでしょうか。
復活に選んだのは本屋さんで平積みされていたこちら。

「命売ります」三島由紀夫 ちくま文庫

これが大正解。やはり、文豪の書く通俗小説は良いです。
三島由美夫(*)、否、三島由紀夫は「金閣寺」「青の時代」くらい、あとは「近代能楽集」を読んだかな。この勢いで、絶対に読む事はないと思っていた「仮面の告白」を探訪しても良いかもと思うほどでした。行かんけど。

一応連作短編的な構成ではあるけれど、一つの小説として続いている。
週刊プレイボーイ連載だけあって最初の頃の性描写が、その時代を考慮しても、絶妙生々しさ。
チラっとしか覗き読んだ事ないけれど、豊田行二が書いたと言っても信じちゃう。違うか?
一度、生を捨てて開き直ってる主人公がやたらモテるのは納得できので憎らしさは無い。

中盤に吸血鬼物語になって様相が少し変わってくるが、この吸血鬼物語がまた絶品。今、映画化してもかなり面白いものができそう。
三島由美夫(*)は吸血木でしたけどね。

そして後半はハードボイルド、スパイ物語になって行きながら、文学的な死生観さえも。
なにしろ読み易いのがイイ。読書復活には最適でした。


本屋さんのPOPを模した腰巻も良い感じです。腰巻はいつも煩わしいので即剥ぎ棄てなのですが、今回は画像で残しとこ。
まさに、もっと早く教えてよ。
ちくま文庫さんはちょいちょいヒットな企画を出してくれるので嬉しいですよね。

今年は頑張って少しでも多く小説を読んでいこうと思っていた矢先。これを契機に沈んでいた読書欲がめきめき沸いてきましたぞ。

命売ります (ちくま文庫)著者 : 三島由紀夫筑摩書房発売日 : 1998-02ブクログでレビューを見る»

(*)今回読書復活のプロローグでこちらを読了したばかりですのでね。
「鬼太郎夜話」


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