Quantcast
Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4203

「東海道四谷怪談」

$
0
0
「絶対に観てほしい時代劇」

「東海道四谷怪談」1959年 新東宝 監督:中川信夫

低予算の中、撮影、美術などのスタッフの実力が結集し作り上げた日本映画史上、空前絶後の大傑作!冒頭の長廻しから、障子の向こうに現れる隠亡堀、戸板返しなど独創的な映像美が炸裂する!中川は怪談映画を人間悲劇の一つの表現形態と見なし、時代劇ならば封建制の中の諸矛盾を追求することから出発すると語っている。

名作怪談、7年ぶりの鑑賞。
今回は「怪談かさねが渕」(1957年)と2本立て上映というのが良い。
かさねが渕があってこそ、その2年後にこんな名作を作っちゃうんですから。かさねが渕も悪くはないが、まったく洗練されてしまっていて驚く。いかに本作が優れているかがよく解る。
単にモノクロからカラーになったってだけじゃないよ。

時代劇としての様式美が長回しによってより誇張されているかのよう。はっきり言って気持ち良いです。





こんな美しいシーンも。
扇子をひらひら伊右衛門殿。個人的にこのところ株を上げている池内淳子と。

お化け屋敷大会。
座敷が隠亡堀に一変するあたりなんか、やりすぎ一歩手前の絶妙感が素晴らしい。

比較して「怪談かさねが渕」の方が優れている点を一つだけ見つけました。
お袖役の北沢典子。これは完全にお久役の北沢典子に軍配。

音楽も一段と工夫が凝らされているようです。単なる怪談ひゅーどろどろを超越している。
「四谷怪談は名曲なり」オリジナルサウンドトラックで聴きたい。
渡辺宙明でググるとどうしても宇宙刑事とかヒーロー物が出てきて東海道四谷怪談にブチ当たらない。残念~。






池袋 新文芸坐

「東海道四谷怪談」2009年9月

にほんブログ村 映画ブログへ blogram投票ボタン

Viewing all articles
Browse latest Browse all 4203

Trending Articles