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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「アスファルト」

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「アスファルト」2015年 仏 監督:サミュエル・ベンシェトリ
ASPHALTE/MACADAM STORIES

フランスの郊外にある団地。引っ越してきたばかりの落ちぶれた女優ジャンヌ(イザベル・ユペール)と親しくなった少年シャルリ(ジュール・ベンシェトリ)は、彼女にヒロインよりも90歳の役に挑戦するよう助言する。一方、車いす生活を余儀なくされたスタンコヴィッチ(ギュスタヴ・ケルヴァン)は、エレベーターの使用を禁止されていて、人目のない深夜にしか外出できない。ある晩、彼は出会った夜勤の看護師(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)に、職業はカメラマンだと偽り……。

「ピアニスト」のイザベル・ユベールがさらに歳を重ねて・・・。本作の存在は知らなかったが映画館のポスターを見て、とても観たくなったって事で。



廃墟同然のような古びた団地と曇天の空の下に三組みの男女の物語が群像的に淡々と進む。
冷たい背景の中、それぞれの物語にちゃんとほっこり温まる瞬間がある。








落ちぶれた女優が隣で眠っている息子のような美少年の髪を愛おしく撫でる。
宇宙飛行士に、息子に聞かせた子守歌を聞かせるアラブ系の老婦人。
ストーカー的ニセカメラマンが夜勤の看護師をモデルに笑顔を作らせる事に成功する一瞬。

このような作風は嫌いではない。否むしろ好き。
ただ、ロイ・アンダーソン監督を彷彿とさせるオフ・ビート作で、それと比べてしまうと弱い。
映画的なサプライズが後一つ弱いのが否めない。NASAの宇宙飛行士が団地の屋上に着陸するっていう突飛さも何か空虚。
曇天の空とポスターになっているイザベル・ユベールの一瞬のシーンだけでは・・・。

ただ、イザベル・ユベールのブッチヨ面には味がある。歳を重ねてますます魅力的。魅力の無い熟年女性を魅力的に演じる。
また今度、新作が公開されるそうだから、そっちも観ぃよおっと・・・。

物語には3つのエピソードに共通する音に関する仕込みを経ての落ちが付いてるけど、この落ちが本当にしょーもない。
どーせ、そんな事ってしょう。これなら落ちはいらなかったのでは?
でも好きなんですよ、こういう作風。






ユジク阿佐ヶ谷


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