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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「疾風スプリンター」

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「疾風スプリンター」2015年 香港 監督:チェ・シウォン
破風/TO THE FOR

チョン・ジウォン(チェ・シウォン)をエースとする、自転車ロードレースの強豪チーム「チーム・ラディアント」に、アシストメンバーとしてチウ・ミン(エディ・ポン)とティエン(ショーン・ドウ)が加入する。誰よりも速く走ることを目指して、血のにじむような努力を重ね絆を育み、力を合わせてチームをけん引していく三人。だが、ライバルの「チーム・ファントム」と激しい攻防を繰り広げる中、チームが資金難に陥ってしまう。

自転車ロードレース。
昨年スカパーの無料お試し期間中にツールド・フランスの前哨戦、クリテリウム・ドゥ・ドーフィネを毎晩眺めていたが、景色が良いのでこのスポーツ観戦はTVでBGM的観戦に適しているなぁと思ったもんです。

本作を最初に知った時、欧州の作品かと思いましたが、香港映画なんですもの。
アジアに於ける自転車競技ってこんなにもメジャーなん?少なくとも本作を見る限り日本より進んでいそうですが・・・。これには少し映画としての嘘があるのかもしれませんね。
いづれにせよ、自転車競技の魅力を伝えるためにスタッフが本気で取り組んだ感の強い作品で歓迎です。
アルカンシェルのラインを取り入れたオープニング・タイトルのオシャレな事。
そして、兎に角、レースシーンの撮り方が冴えわたってる。落車シーンもバンバン出てきて痛そうです。



青春スポ根物として、栄光と挫折、友情、恋愛、家族、ドーピングからハニートラップまで、ありとあらゆる物を詰め込んだ割にまとまってる。
ただ、展開はまるで2クール分のTVドラマの総集編のように、ビュンビュン飛ばしていく。それだけにキャラへの深堀はあまり望めない。

チウ・ミンとティエンのマドンナ役のシーヤオ(ワン・ルオダン)(チャリはMASIです。流石、亜細亜)
クライムでへばり気味の登場シーンがとても良いのですけれど。
彼女はアマチュア・レーサーですが、不屈の精神力を持っており、可愛いというだけでなく2人がリスペクトする対象として描かれています。
その彼女がアクシデントからある転向を決断するのですが、これには驚いた。しかし、彼女の何がそこまでの決断の源になっているのかは不明。ま、そんな事はどうでもいいのかも。





ロードレースだけでなくバンクでの練習や競技シーンも沢山出てくるのが嬉しいのです。
マディソンという2人1組の競技が興味を引きましたね。
韓国の競輪が落ちぶれた先という捉えられ方をしていましたが、実際の所はどうなんでしょう。競輪ファンとしてはちょっと面白くない。

それにしても、やはりカッコ良いバイクには鍛えられた肉体が合いますな。
個人的に好きなシーンは、チウ・ミンがバイクの整備が終わり車体を戻すと、監督の娘から「汚れてる」とダメ出しを食らう所。
整備に関しても凡事徹底が要求されるアスリートの在り方はカッコ良い。

これ、全て自己反省。

日本でこのような映画は作りにくいかな。
まぁ、アニメで「茄子」がありますから胸を張りましょう。
「茄子」シリーズほどではないけれど自転車競技モノとしては高評価。


原題の「破風」は風避けという意味だそうで、ズバリ、アシスト役って事ですね。作品にピッタリの題で邦題より遥かに良いですね。

新宿武蔵野館


武蔵野館展示のMERIDA

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