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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「たかが世界の終わり」

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「たかが世界の終わり」2016年 加・仏 監督:グザヴィエ・ドラン  
JUSTE LA FIN DU MONDE/IT'S ONLY THE END OF THE WORLD

「もうすぐ死ぬ」と家族に伝えるために、12年ぶりに帰郷する人気劇作家のルイ。母のマルティーヌは息子の好きな料理を用意し、幼い頃に別れた兄を覚えていない妹のシュザンヌは慣れないオシャレをして待っていた。浮足立つ二人と違って、素っ気なく迎える兄のアントワーヌ、彼の妻のカトリーヌはルイとは初対面だ。オードブルにメインとぎこちない会話が続き、デザートには打ち明けようと決意するルイ。だが、兄の激しい言葉を合図に、それぞれが隠していた思わぬ感情がほとばしる─。



原作は戯曲との事で少ない登場人物。
生ぬるくない、随分意地悪な家族愛作品。執拗なアップの絵で綴られる会話劇で背景など観客の脳内補完に委ねられる部分か多いためミステリー的に楽しめる。
各人、表情の奥に見える心を想像していく。皆、演技が素晴らしい。
ウルウルと目に浮かぶ涙の意味。流れ落ちる涙と汗・・・

ヴァンサン・カッスルの極端なキャラにドン引くが、終盤は圧倒される。
本題を言い出しかねてる主人公だが、実は家族全員、察していると仮定すると、また別の見えかたも。

ピントの合わせ方、唐突に始まる音楽が特徴的。
若い才能の監督で初めて見たが他もチェックしたい。
ただ、音楽の選曲、使い方はあまり好みじゃない。
「恋のマイアヒ」懐かしかったけど2チャンフラッシュが浮かんじゃって、集中削がれる。


ギャスパー・ウリエル・・・劇作家ルイ


レア・セドゥー・・・妹・シュザンヌ。腕の刺青、薬物とかなり危ないキャラだが比較的まともに思える。見たことあると思ったら「ロブスター」の人ね。


マリオン・コティヤール・・・義姉、血のつながりは無いが一番心が開かれていそうでいて、コミュニケーションは不器用。


バンサン・カッセル・・・僻みっぽく、信じられないくらい嫌悪感を打ちだしてくる兄。見たことある顔と思ったら「ブラック・スワン」のコーチね。S演技が凄い。


ナタリー・パイ・・・母、母の愛、ルイとの対話の温かさ。





新宿武蔵野館

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