「色情団地妻　ダブル失神」

「新東宝ピンク映画　ラストフィルムショー」

「色情団地妻　ダブル失神」2006年　新東宝　監督：堀禎一

元プロボクサーで取立て屋をやっている夫とその妻、そして夫がプロレスラーの夫婦･･･。生活苦と不倫のためにひび割れていく夫婦関係を2003年デビューの堀禎一が丁寧に描出。もろくもしたたかな絆で結ばれた夫婦の姿を通して時代の混沌とした不気味さが浮き彫りになる。



堀禎一追悼もう一丁って事で。
何故だか小林悟（ピンク映画監督）と高野光（元ヤクルト他プロ野球投手）に本作を捧げるスーパー？
それでもピンクだと安心。

シナリオは破綻している。特に子供が被害にあった後、観客のミスリードを誘う展開。
ストーリー重視で見ていると東大出にバカにされている気分になる。
東大出の頭脳にこっちがついていけないのか、東大出なのに馬鹿なのか、まぁそれはどっちでも良いか。

それでも予算の無さをカバーする工夫と思える二度に渡る姿見ごしの夫婦セックスとかプロレス場面の暗い照明が案外効果的だったり、長回しの多用とか。
年齢を重ねた葉月蛍の表情を捉えたショットの秀逸さなど見所は数々。



ボクシングジム社長（しのざきさとみ）の舞う殺人指令。
今一納得しかねる物語にあの舞いの登場で全て「あ、そういう事なのね」と極めて重要なポイントを担っていた？･･･まさか！






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