「半處女」

「玉石混淆!?秘宝発掘!新東宝のとことんディープな世界Ⅳ」

「半處女」1953年　新東宝　監督：内川清一郎

高三の仲良し四人組が経験するひと夏の恋と性を描く。兄やその友人たちとの淡い恋バナと思いきや、貧困、女給のバイト、芸者への転身、妊娠騒動と怒涛の運命がJKたちを襲う驚愕の展開に。肺病と性病に侵された”闇の女”リリーを演じる安西郷子のデビュー作！



良きに付け悪きに付け時代感じる。1953年ならちょうど母親世代が女子高生だった頃かぁ。
左幸子、南風洋子、南寿美子、城美穂らが思い思いの制服を着て登校。
まだまだ制服統一するほど裕福じゃなかったのかな。
芸者の娘、城美穂のノースリーブ服が良き。
お茶の間でも気の良いお婆さん役が好印象の南風洋子の娘時代。やはり気品がある。一番裕福な医者の娘でピュアでリーダー的。城美穂が彼女に仄かに百合要素を醸す。
左幸子は貧しいのでバイトに明け暮れてる。河童にだってなる。ヤンチャな娘。看板屋のおじちゃんからサンドイッチマンの仕事を紹介してもらってるのだ。
ついには女給のバイトで酔客にからまれ、自分も酔ってしまう。
幼馴染の兄の友人、和田孝に「女の子は心も身体も綺麗じゃないといけない」なんて諭されてる。
南寿美子は南風洋子の兄、片山明彦と恋仲になり妊娠？。片山明彦のダメなボンボンぶり。ひと様の娘を瑕ものにしたかもしれないのにさほど意に介さぬ富裕な家族。南風洋子怒るね。

安西郷子初出演作でスチールに水着姿あるが本編には無し。当初は女子高生役だったのか？
性病患うパンパン役にしてはあまりに可憐で清楚。女子高生たちと一瞬、目と目が合うスリリング。
川向うの病院へ戻る船や浅草松屋屋上遊園地にOLされる月で手を振る名シーン、綺麗。
沼田曜一の役が良すぎんぞ！

それぞれの卒業後の進路が明らかになるエンディング。
左幸子がキャラの割につまらないな。これも時代か。





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