「日本映画音楽家Ⅰ 武満徹」
「火まつり」1985年 KADOKAWA 柳町光男
1985年に熊野市二木島で実際にあった事件をモデルに、自然と人間、土着的な神話と現実を見事に融合させて描いた、柳町映画と中上文学の到達点。柳町の作品を高く評価してたという武満は、アンサンブルに民族楽器や鳥笛を重ね合わせ、熊野の自然と人間の交感の官能性を浮かび上がらせた。
褌肉体美を見せびらかす北大路欣也の男臭が凄い事になってる。立ったままする事に執着する性癖がおもろい。
キャラ的に明るい肉体派のスケベ野郎というくらいなので、終盤の凶行に至る不穏感をあまり感じずに進む。内容を知らなかったので唐突感あり、森下愛子同様にビックラしてしまったよ。ファスビンダーのR氏のような不穏感がビンビンなやつの方が好きかな。
その分海と山の大自然と人間の営みに神聖なるものを描いてる。
妖艶な太地喜和子を存分に堪能できる。海洋公園の建設に奔走する町のブローカー・三木のり平をたぶらかし、寸止めでするっと逃げるのがなかなかおもろいし三木のり平のド助平哀感が良い。
流石の武満音楽が良いのは勿論なのだけれど、個人的には川上麻衣子がカセットで緩くダンスする光景がいかにも80年代ぽくて良かった。
熊野一族7人殺害事件
紀勢本線仁木島
シネマヴェーラ渋谷
2022年4月
「火まつり」1985年 KADOKAWA 柳町光男
1985年に熊野市二木島で実際にあった事件をモデルに、自然と人間、土着的な神話と現実を見事に融合させて描いた、柳町映画と中上文学の到達点。柳町の作品を高く評価してたという武満は、アンサンブルに民族楽器や鳥笛を重ね合わせ、熊野の自然と人間の交感の官能性を浮かび上がらせた。
褌肉体美を見せびらかす北大路欣也の男臭が凄い事になってる。立ったままする事に執着する性癖がおもろい。
キャラ的に明るい肉体派のスケベ野郎というくらいなので、終盤の凶行に至る不穏感をあまり感じずに進む。内容を知らなかったので唐突感あり、森下愛子同様にビックラしてしまったよ。ファスビンダーのR氏のような不穏感がビンビンなやつの方が好きかな。
その分海と山の大自然と人間の営みに神聖なるものを描いてる。
妖艶な太地喜和子を存分に堪能できる。海洋公園の建設に奔走する町のブローカー・三木のり平をたぶらかし、寸止めでするっと逃げるのがなかなかおもろいし三木のり平のド助平哀感が良い。
流石の武満音楽が良いのは勿論なのだけれど、個人的には川上麻衣子がカセットで緩くダンスする光景がいかにも80年代ぽくて良かった。
熊野一族7人殺害事件
紀勢本線仁木島
シネマヴェーラ渋谷
2022年4月