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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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大友良英 PITINN 年末4デイズ8連続公演 細井徳太郎 キュレートセット

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2023年、終息しないままコロナ制約が無くなり沢山のライブに行ったけれど、一つ心残りだったのが君島大空(合奏)のライブに行けなかった事。
謎の君島大空。
配信やYOU TUBEで見る限りはそれほどでもないが、この合奏は生で見たらどんなにスゴイのか1度は見ておきたいと思ってる。
そんな君島大空が年末の大友良英のセッションに参加すると知り、JAZZ方面の活動もあるのか、と2023年のライブ納めにこちらを選んだ。
この年「魚_魚」のソロアルバムを発表した、同じく若手ミュージシャン細井徳太郎がキュレーター(責任者)として大友良英を料理する。
いったいどんなライブになるのだろうか?ワクワクが止まらないじゃないですか。

会場入りするとぶったまげた。
前日も来たPIT INNの様子が完全に様変わり。
入場前からダンサーが徘徊していたり「縁日」の文字が掲げられていたりはしたが、まさかまさか
通常ステージとなる例の前日小暮さんが触ってたPIT INNサインのあるステージには椅子が置かれ客席となっており、会場内は各コーナーが配され縁日仕様になっている。一体これからどんな事が行われるのか?



大友良英 PITINN 年末4デイズ8連続公演 細井徳太郎 キュレートセット
2023年12月28日 昼の部
新宿PITINN

この日のメンバーは
大友良英(g.)/細井徳太郎(g.)/高橋佑成(p.synth)/君島大空(g.)/久場雄太(俳優)/荒悠平(ダンス)という事になっているが、各人の役割は
久場雄太(代読・野菜売り)、荒悠平(徘徊)、細井徳太郎(占い・独楽)、君島大空(やきそば)、高橋佑成(水ヨーヨー・写真)、大友良英(たたき売り)という事になる。
戸惑ってるのは観客だけではない。

大友良英が開演前から「ジャズでも聴きにこようと思ったらこのていたらくですよ。全てはキュレーター細井徳太郎のせいです。」
以降も「みんな怒ってない?」と何度も確認しながら進行していく。

席は荷物置きにし、センター大友良英の1曲30円~を後方から眺める形をメインにスタンディングで。
開演直後は荒悠平の徘徊が先導役的な立場でこのイベントの楽しみ方を促す。とても重要で効果的な役割。
大友良英のノイズギターが唸りだすと、いつの間にか写真屋さんお高橋佑成がメインステージ(本来の)ピアノに向かって即興で合わせて行く。一気に縁日が動き出した。
傍らでは細井徳太郎がタロット占いを時折マイクに乗せて語っている。
久場雄太がお祭り衣装で朗読、時々「わっしょい」と掛け声をかける。この人がこの日一番このイベントをどうにかしようという意思が感じられた盛り上げ役だ。
観客のリクエストに揺るく答えながらギターで歌う大友良英。ギターフレーズを感出ていると、それまで焼きそば焼いていた君島大空がギターで呼応する。
初めて見るお目当ての君島大空は黒髪に黒スーツ。まさか焼きそば焼いてる姿を見ようとは思わなかったが、それなりの距離のある大友良英とアイコンタクトしながラセッション。めちゃカッコいいでないの。時折見せる笑顔の白い歯も印象的。中世的イメージで最初、性別さえはっきりしなかった謎の君島大空は実に男前であった。

それでも、このそれぞれテキヤのコーナーが散漫に行われていく事にやや不安を感じつつあった、その時、救世主が現れる。通りすがりのおじさん。何故かアルトサックスが手に。なんと坂田明ではないですか。大友良英たちとのパフォーマンスに会場は一気に盛り上がる。
新宿PIT INN、今と場所は違うけど若い頃何度か山下洋輔トリオを見に来た。その時以来の再会で爆上がり。
一度PIT INNで坂田明のサックスを聴いていたら、治療した歯の被せモノがポロっと取れてしまい山下トリオ恐るべしと思った事を思い出した。

キュレーターの細井徳太郎。むしろこちらの方が君島大空より中性的で長髪に物腰の柔らかい口調でずーっと観客のタロット占いにうつつを抜かして居る。良く見るとたまにエレクトロニクス的な何か音を発しているみたい。終盤には1曲歌ってくれるかと思ったがそれは無しでも、独楽屋という事でベイブレードを回す音でセッションに加わっていた。ここでは野菜売りの包丁の音も、君島の焼きそばプレートを掃除する2丁のヘラの音さえもパーカッションとしての効果を生む。
やや場がダレてきたかと思う時、久場雄太が朗読に紛れて細井に「金返せ」毒付いてるのも面白い。そして祭りだから神輿が担ぎたいと言い出し、角材を神輿に見立てて狭い会場を爆音ギターの乗って徘徊。ちょっと危ないよ。

大友良英が観客のリクエストに応えた主なセットリスト

ジャイアントロボ
潮騒のメモリー
早苗ちゃん
風を集めて
あとはカッチョいいノイズ・ギターとか。


焼きそばも売り切れ
終盤のセッションは圧巻
荒悠平が踊り狂ってる。

約90分のセットも蛍の光でお開き。

どうなる事かと思ったが終わってみればすごく楽しめた。
カオスときどきグルーヴといった趣。

縁日風音楽イベント
オープンで通りがかりに聴かせるならまだしも木戸銭四千円以上で穴ぐらに客入れてやろうという細井徳太郎の勇気にまず天晴れ。
さらにそんな戸惑う状況で結局満足させる出演者達のプロなパフォーマンスに拍手!



これが2023年のライブ納め。
念願の君島大空初体験がこのような状況で実現しようとは
やはり合奏ライブ行ってみたい。

大友良英のターンテーブルイラストのポチ袋を10円で買ったから終演後、ミーハーなのでポチ袋に君島大空のサインもらおうとしたけど女性ファンが列をなしていたので断念して帰る。


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