「タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら」2010年 カナダ 監督:イーライ・クレイグ
気のいいタッカーとデイルは念願だった別荘を手に入れ、休暇を過ごしにやってくるが、近くでキャンプをしていた大学生グループから人里離れた山小屋に住む殺人鬼と勘違いされてしまう。さらに、2人が川で溺れかけていた女子大生を助けたことが誤解を生み、血まみれの死人が続出する事態へと陥っていく。
おバカはスプラッタコメディで、勝手にどんどん死んでいく(集団自殺)にくっだらねぇなぁ、でもこういうの好きという感じで血みどろ画面にもリラックスして鑑賞していた。
中盤あたりから手ぬるい感を覚え始めると同時に何なんだ、血しぶきの根底に流れる妙な温かさ。
スプラッタコメディとしては最後までおバカに殺し合い、残酷の極みを貫き通せないし、偶然に死んでいく過程も工夫今一の感の中途半端な作品とも言えるのですが、これがけっこう良いのです。
強面の髭面、田舎者の便所修理屋で気のいいデイル(アラン。テュディック)はコンプレックスの塊。親友タッカー(タイラー・ラビン)に促されて女子大生に話かけるのだが、何故か手には大鎌。おどおどした態度から、その風貌の印象によって誤解が生まれる。
「俺みたいなのが、君みたいな子に話すると殺されると知るべきだった」って、そう、人は外見で判断されるのが常。
そのデイルに対する誤解に気づくのが、大学生グループ一の可愛い子ちゃん、へそ出しの心理学専攻、セラピスト志望のアリソンちゃん(カトリーナ・ボウデン)
アリソンとデイルのほのぼのとした関係に和む中盤以降、しかしそれもストックホルム症候群と誤解され。
一番狂っているは青シャツの大学生チャド(ジェシー・モズ)。この子には出生前の両親の悲劇という祖母からの擦り込みがあるんだが、その事件の真相も解る。擦り込みだけでなく、血がそうさせたって悲哀。
「お前は自分に対する評価が低すぎる。望む物を自分の力で手に入れろ」
重傷を負ってもネガティブになるデイルを励ますタッカーの友情といい、良い雰囲気の美女と野獣のアリソンとデイルのスプラッタとは思えないハッピー・エンド。
天邪鬼でハッピー・エンドは時折白けるのだが、バカバカしいだけに、このハッピー・エンドは悪くない。
「死霊のはらわた」「13日の金曜日」など過去のホラー・スプラッターへのオマージュたっぷりの本作は
ヘタレな内容なれど、コンプレックス万歳!!でもって、思っていたものとちょっと違う、ほの温かいナイスな作品。良いんじゃねぇ。
気のいいタッカーとデイルは念願だった別荘を手に入れ、休暇を過ごしにやってくるが、近くでキャンプをしていた大学生グループから人里離れた山小屋に住む殺人鬼と勘違いされてしまう。さらに、2人が川で溺れかけていた女子大生を助けたことが誤解を生み、血まみれの死人が続出する事態へと陥っていく。
おバカはスプラッタコメディで、勝手にどんどん死んでいく(集団自殺)にくっだらねぇなぁ、でもこういうの好きという感じで血みどろ画面にもリラックスして鑑賞していた。
中盤あたりから手ぬるい感を覚え始めると同時に何なんだ、血しぶきの根底に流れる妙な温かさ。
スプラッタコメディとしては最後までおバカに殺し合い、残酷の極みを貫き通せないし、偶然に死んでいく過程も工夫今一の感の中途半端な作品とも言えるのですが、これがけっこう良いのです。
強面の髭面、田舎者の便所修理屋で気のいいデイル(アラン。テュディック)はコンプレックスの塊。親友タッカー(タイラー・ラビン)に促されて女子大生に話かけるのだが、何故か手には大鎌。おどおどした態度から、その風貌の印象によって誤解が生まれる。
「俺みたいなのが、君みたいな子に話すると殺されると知るべきだった」って、そう、人は外見で判断されるのが常。
そのデイルに対する誤解に気づくのが、大学生グループ一の可愛い子ちゃん、へそ出しの心理学専攻、セラピスト志望のアリソンちゃん(カトリーナ・ボウデン)
アリソンとデイルのほのぼのとした関係に和む中盤以降、しかしそれもストックホルム症候群と誤解され。
一番狂っているは青シャツの大学生チャド(ジェシー・モズ)。この子には出生前の両親の悲劇という祖母からの擦り込みがあるんだが、その事件の真相も解る。擦り込みだけでなく、血がそうさせたって悲哀。
「お前は自分に対する評価が低すぎる。望む物を自分の力で手に入れろ」
重傷を負ってもネガティブになるデイルを励ますタッカーの友情といい、良い雰囲気の美女と野獣のアリソンとデイルのスプラッタとは思えないハッピー・エンド。
天邪鬼でハッピー・エンドは時折白けるのだが、バカバカしいだけに、このハッピー・エンドは悪くない。
「死霊のはらわた」「13日の金曜日」など過去のホラー・スプラッターへのオマージュたっぷりの本作は
ヘタレな内容なれど、コンプレックス万歳!!でもって、思っていたものとちょっと違う、ほの温かいナイスな作品。良いんじゃねぇ。