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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「ベルリン・アレクサンダー広場」 第14話

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「ベルリン・アレクサンダー広場」1979年 独 監督:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー

第一次大戦敗戦の痛手で社会は不安定を極め、失業者は日々増加し、犯罪が横行していた。またナチスと共産主義者の対立も激しさを増していた。その半面ベルリンはヨーロッパ有数の大都市として爛熟した文化が花開いた。そんな激動の時代を一人の”普通”の男、フランツ・ビーバーコップが辿る受難に満ちた物語である。

第14話[エピローグ]ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー:フランツ・ビーバーコップの夢についての私の夢。
このエピローグが示すのは、二人の破滅した男の関係をめぐるグロテスクなイメージのパノラマである。



ついに最終話までコンプリ。13話から連チャンレイト・ショー
長大なフランツ・ビーバーコップの物語の結末として、悪夢のようなイメージの連続を持ってくるのはある意味ずるいと思うけど、そのイメージの羅列がファスビンダーっぽくドロドロしていて魅惑的。

ラインホルトは監獄に行き、やっぱりそこで同性愛方面に行くんだね。

悪夢の如きグロテスクなイメージ
アレクサンダー広場の篝火。2人の天使。
屠殺のイメージ全裸の肉の筑山。
娼婦バビロンの口上。
聖母マリアの抱くイエスがフランツ。
十字架に架けられたフランツ、きのこ雲。

ドイツの生んだRadioactivity(クラフトワーク)が妙に合う。まるで本作のため、書き下ろしたよう。In The Mood・・・

ギュンター・ランブレヒト演じるフランツが追体験する人生のさまざまな局面。
そうか、思えばハルク・ボームのリューダースが発端でした。後半のゴットフリート・ヨーンのラインホルトに気を奪われていたけど、重要人物リューダース。
個人的にはリナの影響度をもっと強く表現して欲しかったか・・・
メックの独白によると、男を作って出て行ってしまったようだが・・・

ラインホルトとフランツのボクシング・シーンが秀逸。背景がハイスピードで流れる。
格闘?抱擁?Radioactivity

ハンナ・シグラのエヴァもせっかくフランツの子を身ごもったが、そこまで。
ラインホルトに懲役10年の刑に不服で叫びたてる。




Radioactivity

全14話・全15時間の圧倒的体験、完了!
面白かった。特に第5話、第12話の高揚が良いです。

全14話、テレビ映画用に制作された本編、ファスビンダーは当然劇場用映画とは違った作り方をすると言う。当然でしょうね。
時間の短い劇場映画では、もっと多くのショック効果を使う。
「ベルリン・アレクサンダー広場 劇場版」の構想があったらしいが日の目を見なかった。・・・つくづく残念ですね。

「ベルリン・アレクサンダー広場」第1話〜第5話
「ベルリン・アレクサンダー広場」第6話〜第9話
「ベルリン・アレクサンダー広場」第10話〜第11話
「ベルリン・アレクサンダー広場」第12話〜第13話

渋谷 ユーロスペース

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