「素晴らしき哉、SHOW BIZ人生!」
「東京ドドンパ娘」1961年 日活 監督:井田探
日本全国に爆発的なブームを巻き起こした大ヒットナンバー「東京ドドンパ娘」の映画化。斜陽レコード会社に迫るのっとりの魔手…、起死回生のウルトラC──。狂熱娘・渡辺マリがデビューを目指す新人歌手役で登場。
ダイヤモンド・レコードの社長、鶴野亀三郎は高血圧のため自宅療養を続けることになった。専務の小松は社長の座は自分にまわってくると睨んでいたが社長に呼ばれた小松はビックリ仰天。二十数年前にできた男のかくし子を探し出して社長にするというのだ。小松はヤクザの親分悪津の子分五郎を鶴野のかくし子桜井光彦にしたてて、若社長になりすまさせ、会社乗っ取りのためわざと損失になるような事ばかりさせていた・・・。
日本が生んだ誇るべきラテン・リズム「ドドンパ」
この都々逸とルンバを合わせて作られた造語のリズムは流石に日本人の魂に根付く物で、渡辺マリの100万枚の空全のヒットだけに終わらず、時を隔てて何度もリバイバルで新曲が作られ今でも親しまれている。
1961年の楽曲だからもちろん私にはブームの記憶はありません。
我々世代では桜たまこの「東京娘」が鮮明に記憶されているんじゃないでしょうか。
そんなヒット曲をモチーフに作られた歌謡映画の小品でストリーは他愛も無いものですが、この軽妙さは捨てがたく素晴らしい。
実に愉快な気持ちにさせてくれる。意外なほど脚本が良いので驚くんです。
五郎の本当の素性が知れた時、なるほどそう来るかと妙に感心してしまったでないの。
冒頭ダイヤモンド・レコード鶴野亀三郎社長が売り出し歌手に、流行は繰り返すのだとばかりに懐メロを歌わせようとしています。そこに歌手志望の渡辺マリが乱入し、「東京ドドンパ娘」を披露。昔堅気の社長はあまりにも刺激的なリズムに卒倒し頭痛を訴えてしまうのだが・・・。
社長を襲った元凶リズムこそがその後、流行を繰り返し親しまれる事になろうとは、鶴野亀三郎も本作製作スタッフも当時は知る由もなかったわけだ。
劇中、田代みどりや渡辺マリがオープンカーでスタジオに駆けつけるシーンが2度ほど見られ、カッコ良いのだけれど、当時の東京がいかに殺風景であったかというのにも驚く。紀尾井町あたりだという。
小松専務の森川信と木原部長の神戸瓢介の繰り広げる軽妙喜劇は必見。
由利徹は本作では並かもしれないが、この人はスクリーンに出てくるだけで嬉しくなるので充分。
神部瓢介のあざといギャグにはチト困ってしまうが、それも嬉しい。この人の事は知らなかったので調べてみたら上方落語出身の役者さんらしい。3代目林家染之助。
それに加えて能天気に明るいリズムの「東京ドドンパ娘」が来るのだから、なんとも幸せな気分にさせてくれる。複数回鑑賞にも充分耐えうる作品、って事でDVD狙ってます。
東京ドドンパ娘
ドドンパのブームはこの映画1本で終わる事なく他にもいくつか製作されている。
「ドドンパ酔虎伝」と言う作品は是非、見ておきたい。勝新のミュージカル時代劇らしい。
ラピュタ阿佐ヶ谷
「東京ドドンパ娘」1961年 日活 監督:井田探
日本全国に爆発的なブームを巻き起こした大ヒットナンバー「東京ドドンパ娘」の映画化。斜陽レコード会社に迫るのっとりの魔手…、起死回生のウルトラC──。狂熱娘・渡辺マリがデビューを目指す新人歌手役で登場。
ダイヤモンド・レコードの社長、鶴野亀三郎は高血圧のため自宅療養を続けることになった。専務の小松は社長の座は自分にまわってくると睨んでいたが社長に呼ばれた小松はビックリ仰天。二十数年前にできた男のかくし子を探し出して社長にするというのだ。小松はヤクザの親分悪津の子分五郎を鶴野のかくし子桜井光彦にしたてて、若社長になりすまさせ、会社乗っ取りのためわざと損失になるような事ばかりさせていた・・・。
日本が生んだ誇るべきラテン・リズム「ドドンパ」
この都々逸とルンバを合わせて作られた造語のリズムは流石に日本人の魂に根付く物で、渡辺マリの100万枚の空全のヒットだけに終わらず、時を隔てて何度もリバイバルで新曲が作られ今でも親しまれている。
1961年の楽曲だからもちろん私にはブームの記憶はありません。
我々世代では桜たまこの「東京娘」が鮮明に記憶されているんじゃないでしょうか。
そんなヒット曲をモチーフに作られた歌謡映画の小品でストリーは他愛も無いものですが、この軽妙さは捨てがたく素晴らしい。
実に愉快な気持ちにさせてくれる。意外なほど脚本が良いので驚くんです。
五郎の本当の素性が知れた時、なるほどそう来るかと妙に感心してしまったでないの。
冒頭ダイヤモンド・レコード鶴野亀三郎社長が売り出し歌手に、流行は繰り返すのだとばかりに懐メロを歌わせようとしています。そこに歌手志望の渡辺マリが乱入し、「東京ドドンパ娘」を披露。昔堅気の社長はあまりにも刺激的なリズムに卒倒し頭痛を訴えてしまうのだが・・・。
社長を襲った元凶リズムこそがその後、流行を繰り返し親しまれる事になろうとは、鶴野亀三郎も本作製作スタッフも当時は知る由もなかったわけだ。
劇中、田代みどりや渡辺マリがオープンカーでスタジオに駆けつけるシーンが2度ほど見られ、カッコ良いのだけれど、当時の東京がいかに殺風景であったかというのにも驚く。紀尾井町あたりだという。
小松専務の森川信と木原部長の神戸瓢介の繰り広げる軽妙喜劇は必見。
由利徹は本作では並かもしれないが、この人はスクリーンに出てくるだけで嬉しくなるので充分。
神部瓢介のあざといギャグにはチト困ってしまうが、それも嬉しい。この人の事は知らなかったので調べてみたら上方落語出身の役者さんらしい。3代目林家染之助。
それに加えて能天気に明るいリズムの「東京ドドンパ娘」が来るのだから、なんとも幸せな気分にさせてくれる。複数回鑑賞にも充分耐えうる作品、って事でDVD狙ってます。
東京ドドンパ娘
ドドンパのブームはこの映画1本で終わる事なく他にもいくつか製作されている。
「ドドンパ酔虎伝」と言う作品は是非、見ておきたい。勝新のミュージカル時代劇らしい。
ラピュタ阿佐ヶ谷