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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「泥棒成金」

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「ヒッチコックとブロンドビューティー」

「泥棒成金」1955年 米 監督:アルフレッド・ヒッチコック
TO CATCH A THIEF

猫の異名を持つ宝石泥棒のジョン・ロビーは、今では引退し、リビエラの別荘で暮らしていた。ある日、偽者の猫が現れたと聞いたロビーは、偽者が誰なのかを確かめるべくニースへ。そこでロビーはアメリカから避暑に訪れた大金持ちの娘フランセスを好きになってしまう。そんな中、偽者の猫がフランセスの母の宝石を狙い……。

死んでしまうまでに1本でも多くヒッチコック作品は観ておかなくては、と思いながらもなかな進展しなくて困ったもんです。
今回の特集も3本上映という絶好の機会だったのに、これ1本だけに留まった。
だからヒッチコックのなんたるかなどぜんぜん解ってないドシロートでございます。

そんなわけで、この映画は「へぇ〜、こんなのも撮るんだ」という印象。
サスペンス要素よりむしろ女優を美しく撮りましょうという事に主眼を置いた作品ですね。
あとロケ地の美しさ。カラー映画が出回り始めた頃だからこそ、当時はその美しさに多くの観客が魅了された事でしょう。現代でもそのカラーの美しさ(風景、およびグレース・ケリーのパツキン、衣装)は夢のようです。

温泉成金の娘フランシス(グレース・ケリー)はいつでもモテる女性だが言い寄る男は皆、お金目当てという事で、それがある種のコンプレックスになっている。気品のある顔だちに似合わず、肉食系女子。最初のキスシーンのドキっとさせられます。



オープンカーで山間の道をすっ飛ばすシーンがけっこう長い。ここが一番スリリングなシーンというのだからサスペンス物としては並以下かもしれないけどね。当然、そういう物差しで観るべき作品じゃありません。
しかし、モナコ王妃となったグレース・ケリーが後にこの近辺での事故で命を落としてしまうというのは洒落になりませんね。ハンドル裁きは映画のようには行きません。



推理ものとしても事件の真相よりもフランシスがロビーを猫と見破る推理の方が面白い。

海岸でのフランス娘との3人のやり取りが面白いのと、ドライブのお弁当でフライドチキンを頬張った後の接吻がベトベトしてそうで気持ちよさそう。

グレース・ケリー、初めてまともに観ましたが本当に気品があって美しい。
水色やら純白やらピンクやら、高貴なファッションも見所です。成金だけどね。



余談ですが・・・
昔、私が一口持っていた未勝利の競走馬は彼女の名前からとって、クレバーグレイス。だから以前から親しみはあったのですよ。







ヒッチコック作品鑑賞、たったの4本
「サイコ」
「バルカン超特急」
「鳥」
「ハリーの災難」
今のところ
いっちゃん好きなのは「ハリーの災難」

なるべくなら劇場で観たいけど、そろそろDVDで手を打ちますかな。



出たがり監督。

新宿ピカデリー

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