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Channel: JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)
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「学生妻 しのび泣き」

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「加藤彰 たゆたう愛」

「学生妻 しのび泣き」1972年 日活 監督:加藤彰

今は鳴かず飛ばずの、元人気GSバンドのボーカルのジミーと、彼の追っかけだった夕子。二人は四畳半で同棲し、夕子はけなげに彼につくしている。タイトルバックでうっすらと笑いを浮かべて、学生服のまま二人の部屋に戻る片桐夕子の儚さ。ジミーは他の女と寝たり、夕子を売って麻雀の借金をチャラにするようなひどい男だが、夕子の盲目的な愛で二人は離れることができない。寂しい木枯しが吹く中で思いつめていく少女が悲しい。

歌手ジミー(加島功)の存在が1972年をよく現した作品でGSブームは既に去り、フォークが注目を浴び来るべき全盛を予感させていたあの頃。
物語としてはありきたりで陳腐。退屈極まりない。
そこはそれ日活ロマンポルノの強み。退屈でも片桐夕子、白川和子の裸、濡れ場が救い。あとはロケ地が良かったですね。
冒頭のスクラップ工場、京浜工業地帯の煙突。貨物の操車場。片桐夕子が強姦される廃墟・・・

それにしても女優陣。看板の2人と3番手以下の差がでかいな。牧恵子、曽野節子、山口明美・・・

もんぺみたいなのを履いてやきとり屋をやってる夕子の母親、白川和子が相変わらず良い。
店では娘にお姉ちゃんと呼ばせてる。貧乏や薄幸が似合うんだよね。育てる事も出来ないのにしょっちゅう子猫を拾ってくるだらしなさ。中指の包帯もなんか良い。
濡れ場は娘の寝ている隣で毛布咥えて声をかみ殺して。エロいっす。
ジミーが店に来て、夕子を連れ出す時、小遣いを渡してやって「高校だけは行くんだよ」・・・

片桐夕子はセーラー服にカーディガンで女子高生を主張しますが、どうでしょう・・・。
でもアパートに帰ってきて、おもむろに散らかった食卓を片づけたりする姿がなんか良い。

落ちぶれたジミーのヘタレ具合も凄い。女にゃ不自由しなかっただろうに、今や、夕子を捨てて他の女と寝ようとしても寸止め食らってお預け。おまけに麻雀も喧嘩も弱い。夕子に対してはひどい仕打ちをするけれど彼女の盲目的愛に非情になれず、離れられない。夕子の存在だけが過去の栄光の痕跡なのだ。

フォーク歌手での再起を促すお嬢様、嫉妬から「あの女(夕子)を売り飛ばして酷い目に会わせたい」って、どんな事になるのかと思ったら紳士的な盲人に売っただけ。夕子も自力で易々脱出。廃墟での輪姦に比べれば手ぬるい。

ラスト、ジミーさん、そこは救急車呼んであげて。当て逃げだし・・・、あのシーンは家に連れ帰らなくても路上で良くない?
どこまで行ってもダメな男・・・

ラピュタ阿佐ヶ谷

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「エイリアン 3」 Blu-ray

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「エイリアン 3」1992年 米 監督:デビット・フィンチャー

惑星LV-426のエイリアン殲滅作戦後、冷凍睡眠につく隊員たちを乗せて地球に帰還していたはずの植民地海兵隊の宇宙船スラコ号は、謎の事故を起こしていた。スラコ号から切り離された脱出艇はある惑星で回収されたが、共に生還したはずのヒックスやニュートが着陸の際に死亡、ビショップも機能を停止しており、リプリーは涙に暮れる。
脱出艇が漂着した先は、宇宙の流刑惑星フィオリーナ161(通称フューリー)だった。惑星には数十名の凶悪な男性囚人が、戒律(宗教的規律)の元で心静かに自活的な生活をおくり、放射性廃棄物を収める鉛のコンテナを作る作業に従事していた。唯一の女性であるリプリーの出現に、惑星の秩序は一時危機をむかえるものの、囚人頭であるディロンが再び囚人達をまとめる。
そんな状況下で、脱出艇に潜んでいたフェイスハガーによってエイリアンが生まれ、活動を始めた。


人気作品エイリアンも流石に3、4となると低調と聞いていたけど、どうしてどうして、良いじゃないですか。
地味目にはなったけれど、この世界観。そして、SFホラーからSFアクションと変化した1、2に対してこちらはご立派なモンスター映画と言えましょう。

物語はちゃんと2からの連続性を持たせてはいるものの、あれだけ必死に戦って守ったニュートやヒックスをあっさり殺してしまう潔さ。
2を楽しんだファンからすればやるせないやね。連続性とか無視して別物語としても良かったかも。

1から2で男前をこれ以上無いほどに上げたリプリー中尉(シガニー・ウィーバー)をさらに男前にするには頭を剃るしかないって処でしょうか。これにはちょっと苦笑。

今回、エイリアンに対抗するのは軍隊ではなく、まともな武器も持たない宇宙の果てで神にすがるしかない囚人ども。彼らが特有の資質を使って化け物に対抗していく過程も悪くない。

会社側から救出(エイリアンの捕獲)に来た連中の中にビショップと同じ顔をした開発者の登場させっるのも良いね。奴もやはりアンドロイドだったような・・・

後半の鉛ミッションでエイリアンを追い詰める、否、エイリアンに追い回される場面での怪物主観映像が活きるね。天井、壁を猛速度で這いまわる感じ。

物語は3部作のようにラストを迎え決着するのだけれど、またまた、これを掘り起こして4が作られるわけですね。こうなりゃ、4まで付き合いましょう。



劇場版(日本語吹替え・日本語字幕)完全版(日本語吹替え・日本語字幕)

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第87回選抜高校野球 第8日目 甲子園球場

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関西に来てます。高校野球です。
4年半ぶりの甲子園、もっと頻繁に来たいけれど、なかなかそうも行かないよね。
第一試合は三塁側の日陰。この時期日陰は寒いよ。
第二試合からは、見易さより温かさを取ってアルプス近くの日のあたる場所へ移動。

思ったとおり好ゲームが続きましたが、写真はあまり撮れてません。


小四女子の始球式から。

2回戦 県岐阜商VS近江


今大会注目の高橋純平投手


近江、小川投手も甲子園での防御率が高い、投手戦を期待したが立ち上がりに・・・
打力は近江が上と思ってましたが後手に回ったのが痛かった。
初回3長打速攻の県岐阜商が見事。高橋投手を楽にさせました。
終盤必死に食い下がる近江。連打が出ても、連続敵失で攻めても後続が連続三振や併殺で逸機。




県岐阜商の勝利。2年ぶりベスト8進出、浦和学院と対戦します。

第二試合 天理VS健大高崎


健大高崎 川井投手。機動破壊に好投手と強力打線が加わり台風の目か。


天理、斉藤投手も俊足。打っては2番。大型チームの天理も機動力あり。


風は冷たいがお日様ポカポカ。こてっちゃん焼きそば食べたら眠たくなってきました。


健大高崎の勝利。3年ぶりベスト8進出。盗塁なしだったけれど機動破壊の片鱗は見れた。
三塁走者が本塁目掛けて挑発的リードを取りすぎて牽制死する場面もあったけれど、内野ゴロで隙をついて本塁に突っ込んだり、二塁走者が遊ゴロの時、遊撃手がしっかり牽制してから一塁送球しても易々と三塁を陥れる。

天理応援団、お目当ての生ワッショイ鳴らず・・・

第三試合 松山東VS東海大四


二松学舎をビビらせた大応援団。スゲェです。声の応援力が半端じゃない。




松山東、初回に先制2ランの米田選手。


松山東の勢い。21世紀枠でも戦績から充分出場資格はある、牽引するのは好投手亀岡。


しかし東海大四が見事な逆転勝利。初のベスト8。


敗れはしたものの松山東の健闘が光る。8回、逆転走者が出ての二三塁。満塁策もあったかと思いますが・・・


明日はいよいよ準々決勝。
雨が心配ですが、中止にならなきゃ明日も来る予定。好カード揃いです。
中止になったら雨の神戸を観光して帰ります。ちょっと中止も期待しちゃう・・・


ベスト8予想は3つだけしか当たりません。
常総を侮っていました。

ここまで来ると、どこにでもチャンスはありですが、やはり大阪桐蔭の安定感が一つ抜けてる感じ。夏春連覇どころか3季連覇もありうる。既に風格が備わってしまって手に負えない。今大会も何処が大阪桐蔭を止めるのかが焦点になってきました。

第87回選抜高校野球 第9日 準々決勝 甲子園

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雨の甲子園
準々決勝
第3試合の途中から雨も止みました。

結局4試合とも応援していた方が負けちまったんだな。

この日は機動破壊の意味がいつもと違ってました。あれだけ走塁死を重ねりゃ、流れも手繰れないわな。自己破壊。
積極的に次の塁を狙っての事だから、あれでいいのかな。
今年のチームは打力もあるのでスタンドで見てると勿体無いと思うが・・・
しかし、破天荒な野球ではある。左邪飛で二塁走者がタッチアップで三塁狙うんだもの。

大阪桐蔭。思ったとおり勢いの付く良い勝ち方をする。準決勝は昨夏の再現。平沼投手リベンジなるか。
常総学院も惜しかったが勝負所でミスが出てしまうと大物食いは無理ですね。
本塁噴死で嫌な予感がしてました。今日の田中投手は攻略しごろと思えたので、あそこは焦らずじっくり攻めたかった。

県岐阜商の高橋投手は終盤打ち込まれました。本人、連投を言い訳にはしないでしょうけど。
浦学の打棒が見事だった。

四試合とも好ゲームでした。どの試合も延長の可能性を感じましたが全て9回で決着。

リベンジと言えば浦学も大阪桐蔭には一矢報いたいところでしょう。
東海大四は昨秋の神宮大会で浦和学院に10-0の完敗。北海道の冬を越して、今度はそうはさせないと思っていることでしょう。

決勝戦を予想しておきます。
強豪校が優位な傾向がますます強まっています。
昨夏の覇者で3年前の王者・大阪桐蔭と2年前の王者・浦和学院の決勝で、接戦の末、大阪桐蔭が夏春連覇達成。
どうでしょう?


では、夜行バスで帰ります。

三宮ネットカフェより。


第87回選抜高校野球 第9日 準々決勝(続き)

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今日は選抜高校野球初の休養日。準決勝に向けて各校調整。
私も無事帰京しましたので、昨日撮った写真をもう少しUPしながらちょっとコメント付けてみたりしましょう。
準決勝前にUPできるのはよろしい事で・・・



予定ではこの日、まだ入ったことのない甲子園外野席で観戦だったのですが、天候不良で弱雨予報のため屋根のある内野スタンド一塁側に席を取る。
開場前から降り出した雨が試合開始頃から目立ってくる。





第一試合
大阪桐蔭(大阪=7回目)VS常総学院(茨城=8回目)




大阪桐蔭、小さな大投手、田中誠也。


対する常総学院は鈴木昭汰投手。


初回先頭打者が1球目をスタンドに運び常総が先制したが、3回に大阪桐蔭も犠飛で追いつく。


4回、すぐに常総学院が相手のエラーで勝ち越し。面白くなってきました。大阪桐蔭を止められるか。

5回を回ったところで焼酎お湯割りを購入。甲子園名物焼き鳥で一杯。


結局、肝心な処でミスも出て大阪桐蔭逆転勝利。
このチームは先輩方の実績経験を引き継ぎ、なんとも安定感がある。特に本格派の投手や大打者が居るわけでもないのに。1978年の箕島を思い出させる。個人的にもあのセンバツ以来の甲子園センバツ観戦だし・・・







第二試合
静岡(静岡=15回目)VS敦賀気比(福井=6回目)


静岡の87年ぶりベスト4か、はたまた敦賀気比が勝利し、昨夏準決勝の再戦となるか。


思っていた以上に今大会の出来が良い平沼翔太投手


静岡の村木文哉投手も打たれながら粘りのピッチングが光ってる。

静岡のユニフォームは日大三と同様白ストッキングのせいか、大型選手をより以上に大きく見せる。




試合は5回の念入りなグラウンド整備もあり(ほぼ試合中断状態)
あ~、グランド整備の写真撮っておくんだった。この時、前日気に入ったこてっちゃん焼きそばを連日購入。チューハイで流し込んでいたからね。
甲子園は昔から水はけが良いわけだけれど、影には念入りな整備員の方々の苦労があるのです。
大量に新しい砂を入れていましたが、何処にどの程度の砂を入れるのか指示しているリーダーと思しき方。グッジョブ!


延長戦を期待しましたが、敦賀気比のサヨナラ勝利。二番手村松遼太朗投手はナイスピッチングだったのですが、最後に制球を乱し、やられてしまいました。






ゲームセット後、報道陣前でキャッチボールする村木投手、村松投手。
夏に戻ってきて欲しいチームです。





第三試合
浦和学院(埼玉=10回目)VS県岐阜商(岐阜=28回目)


この日一番注目の試合。浦和学院・江口奨理投手


県岐阜商の高橋純平投手。相手が強豪なので連投も已む無し。


この試合の途中で雨は止み、晴れ間さえ見えてきました。


終盤に高橋を攻略した浦和学院の勝利。
高橋投手から5点ももぎ取るとは思いませんでした。




報道陣前でキャッチボールする高橋投手「相手の方が上だった。甲子園では通用しない事が解った、1からやり直し」なんてコメントがあったようですね。順調に夏を越していただきたいものです。





第四試合
健大高崎(群馬=2回目)VS東海大四(北海道=6回目)

四試合目で東日本同士だし、他の三戦よりやや人気も落ちるので点灯試合となりましたがスタンドはガラガラ。
意外な事に試合は1点を争うゲームとなりました。


両チームともエースの連投を避けました。健大高崎、横手からの橋詰直弥投手


東海大四、左の権投手。健大高崎側は完全に読み間違えたそうです。


健大高崎、牽制に走者飛び出し挟殺される。


両チームともエースへ継投。東海大四、大澤志意也投手。昨年の西嶋投手直伝、スローボールも連日披露。


機動力の過信か、まだまだ磨きをかける途上という事ですか、東海大四に屈しました。







第87回選抜高校野球 第9日 準々決勝 甲子園



球場を出ると桜が咲いておりました。



明日、準決勝!

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「赤い帽子の女」

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「神代辰巳の世界 没後20年メモリアル特集」

「赤い帽子の女」1982年 若松プロ 監督:神代辰巳

ナチス台頭前夜、ドイツにやってきた私は、街で赤い帽子の女と出会い退廃的な日常を送るが・・・。初の海外ロケ作品で、キャストのほとんどがドイツ人、台詞の大部分もドイツ語という意欲作。二人乗り自転車レースのシーンが印象的。

冒頭の7分弱のみヨーロッパ・ビスタ(1:1.66)。その後はスタンダード・サイズ(1:1.37)にて上映。

日活ロマンポルノで昭和の歌心を巧みに使った名作を数々残してきた神代監督だが、これはどうした事でしょう。きっとこれは若松孝二がいけないんでしょう。
芥川龍之介が原作といわれる春本の映画化という事で文学的・芸術的にしようと思ったのか、何を気取っているのでしょう。開始20分くらいで嫌な予感はしたんですけど・・・
永島敏行の文学的モノローグがちやんちやら可笑しい。オリジナルではなく、なんと芥川龍之介の「侏儒の言葉」から持ってきてるってんだからバチ当たりもいいところ。

途中、泉谷しげるの登場で何か打開してくれるか僅かに期待するも、それも無し。

裸やポルノチックなシーンはふんだんにあるのだけれど、作風に気取りが感じられちっともエロくなく退屈極まりない。これがロマンポルノの神代さんでしょうかというぐらいエロくない。
そもそもあの展開でおフェラに行かないのは信じがたい。
痩せぎすなドイツ女優にも問題がありましょうか。よくぞ眠らずに鑑賞を終えたもんです。
どうせなら三ツ矢歌子出せや!

ヴェーラのチラシにもあるように見所はクラシックなタンデム自転車。それと赤い帽子の女が自分の街で乗ってるクラシックな自転車。
ちゃりんこ映画としてのみ記憶される事でしょう。

久振りにけちょんけちょん

シネマヴェーラ渋谷

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第87回選抜高校野球 敦賀気比(福井県)初V

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<選抜高校野球>敦賀気比が北陸勢初V「満塁男」松本決勝弾

第87回選抜高校野球大会は1日、阪神甲子園球場で決勝があり、2年ぶり6回目出場の敦賀気比(福井)が、14年ぶり6回目出場の東海大四(北海道)を降し、初優勝を果たした。敦賀気比は春夏を通じて福井県勢初の優勝で、北陸勢としても春夏を通じて初めて甲子園の頂点に立った。北海道勢初の選抜優勝を目指した東海大四はあと一歩及ばなかった。

○敦賀気比(福井)3-1東海大四(北海道)●

再三のピンチをしのいだ敦賀気比が、終盤の一発で競り合いを制した。八回1死二塁、松本が2試合連続で自身大会通算3本目となる本塁打を左翼ポール際に放ち、貴重な勝ち越し点を挙げた。

八回の守備では、二塁打と失策で無死二、三塁のピンチを迎えたが、スクイズを外して三塁走者を挟殺。無失点で切り抜け、その裏の決勝本塁打を呼び込んだ。平沼は8安打を浴びながら、要所で左打者の内角を厳しく攻め、最少失点で9回を投げ切った。

東海大四は一回に小川の右犠飛で先制。六~八回に三塁まで走者を進めたが、本塁が遠かった。毎回走者を出しながら、あと一本が出ず、緩急を生かした投球で七回まで被安打3と好投した大沢を援護できなかった。【丹下友紀子】

◇敦賀気比・東哲平監督の話

流れはずっと向こうにあった。疲れはあっただろうが、平沼がよく粘ってくれた。すごい投手になってきた。

◇東海大四・大脇英徳監督の話

試合が動かなくなった時の攻撃が悔やまれる。もっと仕掛けられた。結果論だがそこが悔しい。大沢はナイスピッチングだった。

毎日新聞

準決勝で波乱があり、私の予想(というか多くの人の予想)は大ハズレで面白い大会になった。
北陸勢福井の初Vは37年前準Vの福井商でなく私学の敦賀気比でしたか。仕方ないですね。夏の佐賀県の例が貴重って事で。

決勝戦は1回の表と8回の裏から試合終了までワンセグで覗けました。17番の決勝本塁打は画像が乱れてましたけど。
17番松本選手の大当たりに驚きました。「そんな奴居ったかな?」観戦した準々決勝の新聞を見返してみると、あの日は守備で入って打席は無しだったんですね。



それと平沼投手が全試合完投でのVという事も話題になってますね。
準決勝は志願しての完投だったようです。準々決勝後1日開いたといえちょっと時代の流れと違うようですが、各チーム、他にも優秀な投手を持ちながらエースと心中という選択が多かったような気がします。
春には春の事情があるのかな。二番手投手はこれから夏に向け実戦経験を積んでいくという事でしょうか。

特に大阪桐蔭の田中誠也投手の不調ぶりが痛々しかったですね。
既に準々決勝で1、2回戦での投球と違っていて制球甘く攻略可能な雰囲気出てましたから、準決勝は頭から二番手投手で来ても良いくらいに思っていました。

結局、前評判以上に今回、平沼投手の出来が良かった。
東海大四は秋の大敗で侮っていましたね。大澤投手がこれほど良い投手とは思っていませんでした。昨年話題になった西嶋投手より落ちると見ていましたが、見事堂々たる準V投手となりました。

福井県、敦賀気比高校、優勝おめでとうございます。
地域格差が無くなってきた高校野球。他に優勝旗を持ち帰っていない県は今後、東北地方初Vよりも先に優勝できるか!チャレンジして欲しいです。できれば公立で。

あぁ、青春の甲子園
今回は大阪桐蔭も平沼投手にドボン食らって、もう散々です。
東海大四が優勝すると敦賀気比の準V的中で100点加算だったんだけど・・・

175P
146位/182人

もう各地で春季大会が始まっています。


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映画INDEX

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【あ行】


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待機中
「恋恋風塵」「疑惑の影」「OL日記 牝猫の情事」

自宅鑑賞(DVD等)でかなりお気に入りになっていながらお蔵入り状態のものが・・・
「ロスト・ワールド」「マルクス兄弟 オペラは踊る」「ビリー・ザ・キッド 21歳の生涯」「荒野の決闘」以上ソフトを持っているのでいつでも再鑑賞可能。
「カフカの『城』」「ファーゴ」「ブラック・スワン」「オーメン2/ダミアン」「ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレル」以上レンタル返却。












青葉 三宮店 鰻重

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甲子園からの帰りは神戸三宮からの高速バス。

どうせ三宮に行くのなら何か美味しいものでも食べようかと事前にいくつかチェックしておいたんだけれど、甲子園球場グルメで予定以上に散在してしまったので、ここは大人しく牛丼でも食って帰ろうなんて思ってました。三宮美味計画は無しという事で詳しい場所までは調べず・・・
早めに三宮に入ってまずは高速バス待合所の場所を確認してと、待合所はほどなく発見。するとそのすぐ目の前にチェックしておいた1件の鰻屋さんがあるじゃないですか。

「あれ、こりゃ食ってかなあかんのかな」というわけでほぼ衝動的に入店。

青葉 三宮店

今年はいろいろ鰻を食べていこうと思ってはいましたが2カ月連続の贅沢となります。

腹から割いて蒸さずに地焼きする関西風の蒲焼を食べるのは28年ぶり。
前回は昼間にしこたまビールを飲んだ後で、体調悪く、大好きな鰻も美味しくいただく事が出来ず、げんなりした憶えがあります。
今回も甲子園で焼酎を飲んでいますが酔いはすっかり冷めている。ただ時間の割に空腹感は無いんだけど、どうでしょう。

鰻重は松・竹・梅とかが無くて一種類のみ。蒲焼には上があったようです。

やはり関西の鰻重はワイルド感があってダイナミックなイメージ。こいつをワシワシと食う。
タレは少し甘いが嫌な感じではない。むしろこの日の体調では望むところ。

肝吸いじゃなくて味噌汁なのね。

それにしても散在。4月一杯、質素に行きましょう。



ごちそうさまでした。
元町店もあるそうです。

鰻大好き。

白ウサギ (Jefferson Airplane)  

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Jefferson Airplane -White Rabbit-

Jefferson Airplane - White Rabbit (Grace Slick, Woodstock, aug 17 1969)

Jefferson Airplane White Rabbit Rotterdam Pop Festival 1970



One pill makes you larger, and one pill makes you small
And the ones that mother gives you, don't do anything at all
Go ask Alice, when she's ten feet tall
And if you go chasing rabbits, and you know you're going to fall
Tell 'em a hookah-smoking caterpillar has given you the call

And call Alice, when she was just small

When the men on the chessboard get up and tell you where to go
And you've just had some kind of mushroom, and your mind is moving low

Go ask Alice, I think she'll know

When logic and proportion have fallen sloppy dead
And the white knight is talking backwards
And the red queen's off with her head
Remember what the dormouse said
Feed your head, feed your head







Jefferson Airplane "white rabbit" subtitulada

Alice in Wonderland - White Rabbit (Jefferson Airplane)

White Rabbit (Alice in Wonderland) Jefferson Airplane





アリス・イン・ワンダーランド

ルイス・キャロル 芹生一・訳 「不思議の国のアリス」




JORMA KAUKONEN(g.)












オマケ
Jefferson Airplane "The Other Side of this Life"

「ギミー・シェルター」VHS

Quah / Jorma Kaukonen

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アコギ・ブルースならジェファーソン・エアプレーン、ホット・ツナのヨーマ・コウコネン。
1974年 ファースト・ソロアルバム。
発表当時は見向きもしませんでしたが、名前とジャケットには妙に惹きつけられたもんです。
こいうのが買ってみなくても簡単に聞けるのは良いです。

Quah / Jorma Kaukonen


Side 1
1. Genesis (Jorma Kaukonen)
2. I'll Be All Right (traditional, arranged by Rev. Gary Davis, Kaukonen)
3. Song for the North Star (Kaukonen)
4. I'll Let You Know Before I Leave (Kaukonen)
5. Flying Clouds (Kaukonen)
6. Another Man Done Gone (Ruby Pickens Tartt, Vera Hall, John Lomax, Alan Lomax)

Side 2
1. I Am The Light Of This World (Davis)
2. Police Dog Blues (Blind Arthur Blake, arranged by Kaukonen)
3. Blue Prelude (Gordon Jenkins)
4. Sweet Hawaiian Sunshine (Tom Hobson)
5. Hamar Promenade (Kaukonen)


今もなお、アコギ・ブルースでやってますね。
容貌がずいぶん変わってしまったのは仕方ないとして、
歌はともかく、ギターは良い感じ。


River of Time


Blue Country Heart


Ain't in No Hurry

甲子園歴史館

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選抜高校野球第8日目終了後、外野スタンド側の甲子園歴史館に行ってきました。
三塁側から出てホーム、一塁側経由で外野に向かうのですが松山東応援団OBの方々の流れに逆流する事となり、結構、汗。

館内は撮影可のようで喜び勇んで撮っておりました。
当日、写真だけフォトチャンネルに上げておったのですが、本当にいいのか?と不安になり帰ってからホームページで確認したら
「個人使用目的に限り、写真のみ撮影をしていただけます。著作物の転載を目的とした撮影は禁止」とありましたので、フォトチャンネルの方は未公開設定に変更しておきました。約3日間の命。こんな過疎地ですが、コンプライアンスって事で・・・

館内は大きく阪神タイガース・ゾーン、高校野球ゾーン、甲子園球場ゾーンに別れ、バックスクリーン・ウォークでの壁面展示など、かなり見応えがあります。600円も良心的(高校野球開催期間は高校生300円、関係ないけど)

幻のフォトチャンネル撮影リスト
・磐城高校(福島・第53回選手権準優勝)ユニフォーム
・中村高校(高知・第49回選抜準優勝)ユニフォーム
・三重高校(三重・第41回選抜優勝)ユニフォーム
・嘉義農林(台湾・第17回選手権準優勝)ユニフォーム 
・出場校の名が書かれた硬球ディスプレイ(大阪・八尾中を中心に)
・中京商(愛知・選手権3連覇)ユニフォーム
・甲子園ボウル歴代決勝戦ボード(第46回 関西学院大vs専修大を中心に)
・小山正明・47 写真プレートとユニフォーム
・遠井吾郎・24 写真プレートとユニフォーム
・江夏豊・28 写真プレートとユニフォーム
・村山実・11 写真プレートとユニフォーム
・スコアボードの手書きネームプレート(大洋・加藤、屋鋪を中心に)
・スコアボードの手書きネームプレート(阪神・別当、金田正泰を中心に)
・選抜高校野球紫紺の大旗
・三沢高校(青森・第51回選手権準優勝)ユニフォームと太田幸司写真プレート

好みが如実に現れてますな。
今度トラキチの大先輩に会ったら見せびらかして自慢してやろう。

試合が終わっていたのでバックスクリーンビューも開放
翌日の準々決勝に向けて整備がされた甲子園球場バックスクリーン・ビュー


阪神甲子園球場外周床面のレンガメッセージには歴代優勝校の名が・・・

これまでの甲子園生観戦を振り返りながら・・・


第52回選手権大会 1970年
準々決勝
岐阜短大付(三岐)2-0東邦(愛知)
高松商(北四国)7-0熊谷商(西関東)
PL学園(大阪)7-0大分商(中九州)

初めての甲子園観戦は万博で連れてってもらった。母親と妹は途中から甲子園パークに行ったので一人観戦、帰りの待ち合わせ時間が決まっていたので第4試合が見れなかったのが悔しかった。
優勝はその第4試合を延長の末滝川(兵庫)を破った新鋭・東海大相模(神奈川)
シャットアウトゲームばかりで見逃した第4試合が一番面白かったみたいですね。
PLの新美、岐阜短大の湯口・・・懐かしいですね。



第55回選手権大会 1973年
江川フィーバーのこの年、大阪に母の実家があったもんで夏休みは何年かに一度大阪入りしてました。とにかく江川を見たいというミーハーで。
1回戦
浜田商(島根)1-0甲府工(山梨)
高松商(香川)2-1取手一(茨城)
作新学院(栃木)2-1柳川商(福岡)延長15回

なんと言っても柳川商(まだ当時は新鋭)の江川対策、バスターの構えで大善戦。江川はここで負けるのかと手に汗握って観てました。
江川の敗退は当時としてみれば歴史的瞬間というぐらいのイメージでしたから。
自分が古豪・高松商の復活を異常に願っているのは2回続けて観戦しているからなのか。今、気付きました。



第50回選抜大会 1978年

これは高校の卒業旅行。野球好きのツレとツインで前泊。
1回戦
箕島(和歌山)1-0黒沢尻工(岩手)
小倉(福岡)3-0帝京(東京)
前橋(群馬)1-0比叡山(滋賀)

帝京もまだ、ようやく甲子園に出始めた頃です。応援団の人文字が見事だったと憶えています。
それよりも第3試合ですよ。松本稔投手(前橋)春夏通じて史上初となる完全試合達成!
この日もシャットアウトゲームばかりで。好試合であっても高いスタンドからの観戦なので拮抗した打ちあいシーソーゲームを望んでいたんだけれど、流石に完全試合ともなると、あの7回。8回、9回のあれあれ?ひょっとして?まさか?のドキドキ感はなかなか味わえないですもんね。
帰りは各駅を乗り継ぎ大垣から夜行で帰京。まさに青春18企画。朝の東京駅で松本投手が1面を飾るスポーツ紙を3部買って帰ったもんです。
優勝は浜松商(静岡)北陸勢の初優勝の期待が福井商に集まりましたが悲願は37年後の今年、敦賀気比が達成。



第89回選手権大会 2007年

久しぶりの甲子園でした。
こちらはブログで
第89回全国高校野球選手権大会第12日


第92回選手権大会 2010年

4、5年に一度は甲子園に行きたいなと、いや、もっと頻繁でも良いぞ。
高校野球 第10日目


第87回選抜大会
37年ぶりの選抜観戦。
今大会は37年ぶり決勝進出した福井勢が悲願達成。
新たに敦賀気比のレンガが加わるのですね。


グッズコーナーの出場校ペナント。
昔は行くたびに買って部屋中張り巡らせていましたが、もう買いません。
変わらぬデザインが嬉しいですが、変わってきたのは出場校の名前が長くなる傾向。八戸学院光星高校・・・
私学の時代ですから仕方ないですが昔から出場校は4文字に治まるのが私の理想。
平安高校、浪商高校、中京商高、日大三滝、東海大四、とかね。
龍谷大平安、大体大浪商、中京大中京、もっとも悲しいのは関大北陽・・・・、あ、これは4文字で治まったか。
そういえば東海大四も東海大札幌になるんですってね。4文字で治まらなくなる。東海札幌と約すわけにはいかない。

春の”延長””サヨナラ”特集は明日まで。


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TATTOOあり

「OL日記 牝猫の情事」

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「加藤彰 たゆたう愛」

「OL日記 牝猫の情事」1972年 日活 監督:加藤彰

丸菱商事営業部のO・L桐野しのぶは、上役の織部の紹介で見合いをさせられた後、欠勤がつづいた。織部はしのぶのマンションを訪れ、しのぶは心よく織部を部屋に入れたが、意外なことを告白した。小さい頃、心臓を患っていて二十歳までもつまい、と言われた体なのである。そして、毒入り紅茶で織部と無理心中しようとするが・・・

日活ロマンポルノ初期作品で中川梨絵の狂気の演技に尽きるのは間違いない。
狂乱の本領発揮は、アパートに上司綾部次長さんが訪れてからという事になるのも間違いない。
突然泣きだす臭い演技、南京錠の鍵を高層アパートの窓から放り投げる、私を抱いてと足元にすがりつく、毒入り紅茶で心中を図る、紅茶を水槽に入れて微笑む・・・
ただ、このどうかしている狂乱ぶりの兆候が見合いのデート場面からチラチラと窺える処がとても好き。
クールな感じでの楠見とのデート中、少年の自転車を借りて乗る。この自転車がまた、少年が乗るには当時でも大層オシャレな感じなんです。手放し運転などで運動神経の良いところを見せつける。「高校の時、一通りの事はやりましたは」と平然と言ってのけています。心臓病と整合しませんがこの際良いでしょう。自分のマンションから飛び降り自殺を偶然目撃してしまう。少しは動揺を見せるが「地面まで何秒くらいかしら」なんて言って平然。



そして、その狂乱ぶりに翻弄されていくのが超真面目な上司である綾部次長。
この山田克朗がとても良いのです。設定はいいたって真面目で会社でも家庭でも良い人で、勿論、若くて美貌の部下からの上げ膳にも食い付きません。もっとも、あの中川絵梨の狂乱では誰でもドン引きしますか。
エロっぽい妻(絵沢萌子)との情事も子作りを要求され、なんだか味気ないなと思いつつ励んでおります。女房の方はなんでもかんでも快楽を貪ってる感じの虚無感。
このあたりの描写が後半の悪夢とも幻想とも付かないシュールな展開に効いてくるのも良いですね。
幻想妄想シーンではしのぶの母親(葵三津子)との面会での淫らなシーンが秀逸でした。
葵三津子さんは脇で良い活躍をされています。今まで印象は薄かったのですがなかなかの美人です。

ついには真面目男綾部次長もしのぶの手に落ち快楽の世界へ、ついに上げ膳食っちゃうわけですけど、あれは、若いOLの魅力に屈するというよりも、鍵が発見されて解放される事が自明となる安堵感から、ついでにやっちゃえって感じですよね。解る解る・・・

見合いの席に立ち合う夫婦。着物姿の絵沢萌子さんはほとんど後姿なのですが、なんだか絵沢萌子と解っていても、ちょっと顔の雰囲気が違うように見えました。初期作品ならではでしょうか。

さらに言えば、後にロマンポルノの女神ともで言われる宮下順子様。この頃は心なしか顔付きがシャープで冷たいイメージ。
中川梨絵と対象的な日陰の女を好演。
しのぶの見合い相手、楠見の愛人として私鉄沿線の安アパート住まい。
情事の最中、駅からのアナウンスや特急電車のチャイム音、通貨電車の光が差し込んでくるロケーションで情感を高める手法。ロマンポルノの醍醐味ですかね。



そして、宮下順子、絵沢萌子の腋毛の翳りが堪能できるのも時代を感じさせます。

最後に、加藤彰監督ってよほど浅川マキがお気に入りだったようで、本作で流れるのは「こんな風に過ぎて行くのなら」「さかみち」
これは使い方の妙味も去る事ながら、浅川マキの楽曲自体の魅力が際立ち、とっても良いです。

加藤彰作品ではありませんが前作「OL日記 牝猫の匂い」もロマンポルノ初期作品探訪として見ておきたいところ。

ラピュタ阿佐ヶ谷

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「神々のたそがれ」

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「神々のたそがれ」2013年 露 監督:アレクセイ・ゲルマン
TRUDNO BYT BOGOM/HARD TO BE A GOD

地球よりおよそ800年進化が遅いほかの惑星に、30人の学者が送り込まれる。ルネサンス初期のような城の立ち並ぶ風景とは裏腹に、とある王国の都アルカナルでは大学が破壊され、追われた知識人たちは隣国イルカンに逃亡する。地球から派遣された学者の一人であるドン・ルマータと名乗る男は、アルカナルに潜入し……。

アレクセイ・ゲルマン監督の遺作で「ストーカー」などのストルガツキー兄弟のベストセラーSF小説を映画化した上映3時間超の作品という事で実は観賞に二の足を踏んでいたけれど、やはり公開中に行っておかないと後悔する事になると、爆睡も覚悟のうえで足を運んでみた。

結果・・・・、
これは観ておいて良かった。いや、体感できて良かった。観賞とか観るとかの領域を越えた衝撃度。

作品を理解できたのかというと、これっぽっちも解っちゃいないさ。
勿論、解説・あらすじくらいは頭に入れておいたから画面上で何が行われているのかは判る。果たして真っ白の状態で観ていたら何処まで判ったであろうか。
監督自身も物語を紡ぐよりも、この世界観の構築に重点を置いていたかのよう・・・。

それは、極端な長回し、眼前を障害物が邪魔をする。息が詰まるような寄りすぎのカメラ。心中、何度も「お願いだからカメラ引いてくれ」と思った事か。
遠景を撮るとなったら今度は広大な視野の中で配置された人々が蠢いている。適当にやっているのか、緻密な計算の上に成り立っているのか。多分、後者でしょう。まぁ、適当にって事は無いでしょうから。
こんな手法で中世並み文化の惑星の地獄図が眼前に迫る。
地獄図・・・。
それは汚物、糞尿、臓物にまみれ、しかもやたらと降り注ぐ雨で地面は泥濘、汗、手洟・・・。
しかも中世なのであのガチャガチャとした甲冑の疎ましさ。
最下層の人々(奴隷)は大きな首枷をしたうえで、執拗にドン・ルマータに付き纏う。汗を拭いてやったり、何やかやとお世話をさしあげているようだけれど、これがウザいのなんの。
この下層級の愚民の行動、愚かさはまるでコントを見ているようでシュールなユーモアさえあり、とても好ましい。

昨年見たサマセット・モームの「」もうんざりするほど雨ばかり降っていたし、数年前に見た「タクシデルミア」は汚物映画の金字塔ではあったけれど、アレクセイ・ゲルマンの見せる世界は、格が違う。

ロシア映画、ロシア文学はなかなか興味深いものが多いのだけれど、純粋に娯楽映画、小説として存在する事が許されない事情がある。
とくにアレクセイ・ゲルマン監督は暗黒のロシアからソ連の時代、ペレストロイカ、そしてまたロシアという時代を生きた人って事だから・・・
この世界が現代ロシア、否、人間社会の暗喩にもなってる。



正直、2、3回意識を失う場面もあったけれど、物語上の影響は無い。
でも、やっぱり見逃したシーンがあるというのは悔しい。
かと言って渋谷での上映期間中、2回、3回と観賞する気力は無い。
秋頃に下高井戸あたりに期待したいところです。

わけわからない部分は少しでも解説してもらいたいので久しぶりにパンフレット購入。しかもCD付きの1,500円と映画料金を上回るもの。
原作と映画の物語進行が平行して掲載されていて有難いのだけれど、ストーリー解説を読んで理解の助けにはなっても、そんなものにどれだけの意味があるというのか。スクリーンから感じる形容しがたい絶大なるパワーの前では愚かしい事のように感じる。







CDは本作の音を使っての中原昌也リミックス。
こちらは映画以上にわけが解らん。しかもつまらない。CD無しの1000円の方で良かった。

そういえばラストでドン・ルマータがクラリネット状の楽器で奏でるメロディーと一面の雪景色。
それまでの汚物・臓物・泥濘まみれの世界から抜けてなんだかほっとして心地良い余韻が残った。

元々の邦題は「神様はつらい」・・・
台詞にも出てきたし、この題の方がしっくりくるけれど「神々のたそがれ」と改題されたのは皆に「観客だってつらい」と突っ込まれるのを嫌っての事らしいよ。嘘だけど。













構想35年、製作15年。完成間近でこの世を去った監督の後を継ぎ完成させたゲルマンJr.途方もない遺作が出来上がったもんだ。

渋谷 ユーロスペース

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「歌へ!太陽」

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「春爛漫 歌と踊りの銀幕祭典 Dancing,Singing! 」

「歌へ!太陽」1945年 東宝 監督:阿部豊

花形歌手とその恋人、大道具係や掃除婦のおばさん。あるレビュー劇場で繰り広げられる人間模様あれこれ。東宝が戦後初めて公開した作品。エノケンのパントマイムや身のこなし、主要キャストによる歌の競演がみどころ。

50分ばかりの小品で内容は他愛ない。
レビュー劇場でのモメ事、ゴタゴタ、イガミ合いのレベルは小学生レベルで恥ずかしくなるほど。

本作は東宝が戦後初めて公開した作品である処が肝要。
1945年、まったく戦争の影を感じない音楽映画。まだ戦争を振り返るのは生々しすぎる時期だったのでしょう。
掃除のおばさんは息子を若いうちに亡くしているが戦死でなくあくまで病死。

「野球小僧」の灰田勝彦、「洒落男」のエノケン、「地球の上に朝が来る」の川田義雄(晴久)の競演が嬉しい。
川田義雄は「地球の上に朝が来る」も歌ってくれています。
バカにされながらも唖のふりをし続けるエノケンのパントマイムが良い。
轟夕起子を加えて4人のフィナーレ曲「歌へ!太陽」・・・・、それぞれ個性的な節回しでの競演は見もの。

轟夕起子のいかにも戦後間もない昭和美人ぶりがちょっと苦手。原節子と同系列か。とても豊満であり、大きく丸い鼻と二重顎。
この時代から脇で中北千枝子(最近のマイブーム)は大活躍。
彼女の役は若く物欲盛んな踊り子。轟夕起子の装飾具を欲しがるがくれないとなると罵詈雑言の我儘。これがまた小学生レベルのリアクション。

亡き母からよく聞かされていた、あのねのおっさん高勢実乗の「わしゃ、かなわんよ~」も堪能。

ラピュタ阿佐ヶ谷

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Marie Douceur Marie Colere - Marie Laforet

広沢虎造 次郎長伝

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朝、早く起きてしまうと虎造を聴いて早起き名人会を決め込む。これが面白い。まったくの爺ぃだ。
一世風靡、老若男女みんな聴いていた大衆性。

名人芸! 清水次郎長全集(二代目 広沢虎造)(限定セット)(CD10+3 合計13枚組み)

昭和浪曲界の大御所二代目広沢虎造の十八番! 従来の10枚組みに3枚追加してCD13枚組みの豪華セット!!




1.次郎長伝/次郎長と法印大五郎/次郎長と法印大五郎(秋葉の火祭り) 次郎長出立(秋葉の火祭り)
2.次郎長伝/秋葉の仇討/秋葉の仇討 名古屋の御難
3.次郎長伝/勝五郎の義心/勝五郎の義心 長兵衛の義侠
4.次郎長伝/お蝶の焼香場/お蝶の焼香場 久六とおしゃべり熊
5.次郎長伝/久六の悪だくみ/久六の悪だくみ 次郎長の計略
6.次郎長伝/大野の宿場/大野の宿場 代官斬り 石松金比羅代参
7.次郎長伝/石松と三十石船道中/石松と三十石船道中 石松と見受山鎌太郎 石松と都鳥一家
8.次郎長伝/石松と七五郎/石松と七五郎 閻魔堂の欺し討ち
9.次郎長伝/お民の度胸/お民の度胸 石松の最後
10.次郎長伝/本座村為五郎/本座村為五郎(前編) 本座村為五郎(後編)
11.次郎長伝/追分三五郎/追分三五郎 追分宿の仇討ち
12.次郎長伝 外伝/明月清水港/【外伝】 明月清水港(前編)(後編) 清水港義侠伝(前編)(後編)
13.次郎長伝 外伝/清水三下奴/【外伝】 清水三下奴(寄席収録盤) 善助の首取り 鬼吉の喧嘩状

思い切ってポチっと行こうとしたが、血煙荒神山(蛤屋の喧嘩・神戸の長吉)が入ってないじゃないの!・・・
うーん、おしい。YOU TUBEで間に合わしておこう。


二代目 広沢虎造大全集 全20枚組 【リマスターCD盤】

1. 清水次郎長伝 1勝五郎の義心 2お蝶の焼香場
2. 清水次郎長伝 1次郎長代官斬り(10) 2次郎長代官斬り(11)
3. 清水次郎長伝 1石松代参 2石松三十石船
4. 清水次郎長伝 1石松と見受山鎌太郎 2石松と都鳥吉兵衛
5. 清水次郎長伝 1七五郎と出会い 2閻魔堂の欺し討
6. 清水次郎長伝 1お民の度胸 2石松の最後
7. 清水次郎長伝 1為五郎の悪事 2追分三五郎 (前・後編)
8. 次郎長外伝 1清水の三下奴(1) 2清水の三下奴(2) 3清水の三下奴(3)
9. 次郎長外伝 1次郎長と玉屋(1) 2次郎長と玉屋(2)
10. 次郎長外伝 1荒神山(1) 2荒神山(2)
11. 次郎長外伝 1荒神山(3) 2荒神山(4)
12. 次郎長外伝 1大瀬の半五郎(1) 2大瀬の半五郎(2)
13. 次郎長外伝 1大瀬の半五郎(3) 2大瀬の半五郎(4)
14. 次郎長外伝 1大瀬の半五郎(5) 2大瀬の半五郎(6)
15. 国定忠治 1忠治唐丸篭破り(上) 2忠治唐丸篭破り(下)
16. 国定忠治 1火の車お萬(1) 2火の車お萬(2)
17. 国定忠治 1山形屋乗り込み(上) 2山形屋乗り込み(下)
18. 国定忠治 1赤城の血煙り(上) 2赤城の血煙り(下)
19. 国定忠治 1名月赤城山(上) 2名月赤城山(下)
20. 国定忠治 1忠治さすらい(上) 2忠治さすらい(下)



二代目 広沢 虎造(1899年(明治32年)5月18日 - 1964年(昭和39年)12月29日)


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春季千葉県大会 ブロック予選

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久しぶりに陽気が良くなるというのでチャリでお出かけ。
何処へ行こうか・・・。松戸方面へ
松戸運動公園

千葉県春季高校野球大会第3ブロック予選を覗いてくる。
このカードは専大松戸vs東海大浦安になると思っていたら昭和学院が東海大浦安に勝ちまして、専大松戸対昭和学院。

もういつでも甲子園にいける力は備わっていますが、まだ壁は破れていない専松。
そろそろ悲願達成しておかないといつまでも惜しいままで終わる事になりかねない。
昨秋は2回戦で敗退。予選からの出場となり本日が初戦だが、原投手ら注目選手が多く残っているので今年も優勝候補の一画であることは間違いない。

到着すると3回に専松が4点取って逆転したところ。



もうこの伝統的なユニフォームは付属4校でしか見れないんだよね。カッコいいんだけど。

専松といえば昨日は先輩の上沢投手(日ハム)をTVで観戦してました。負け投手になっちゃったけれど。
今季は先輩の高橋礼投手(専大・2年)に大きな期待がかかっています。

一方的になる可能性もあるので30分ばかり見物して去ろうとしたんだけど・・・
お日さまがとても温かいのと、試合が意外と均衡状態に入ったので結局試合終了まで見物。

原投手はこの日は外野に入り6番を打つ。
投手は左の角谷君ですね。



四球の多い昭和学院投手をいつでも攻略できそうでいてなかなか1本が出ないまま終盤を迎える。
ついに8回昭和学院が一三塁からダブルスチールの形になって1点返し、面白くなってくる。
しかし、専松も9回、盗塁をからめ漸く適時打が出て再び突き離す。
結局最終回の昭和学院の攻撃も走者を出しながら牽制死で万事休す。



専大松戸が千葉大会出場を決めました。


松戸運動公園野球場。
入口からは谷のようになっており階段上から様子がうかがえる。なかなか良い立地。



外野スタンドに植えられた八重桜はつぼみ状態。満開時はさぞ綺麗でしょう。本大会では使用されないのは残念。



お隣の陸上競技場は桜木で囲われている。
葉桜もまだ名残りがあり花弁がひらひらと散っている。こちらも満開の時は素晴らしい眺めだったでしょうな。




そういえば今年は満開の桜並木を愛でずに終わった。
近所の1本桜の観賞のみ。
走行途中でも葉桜となった桜並木に多く遭遇。なんだか、勿体ない事をした気分。週末の天候が恵まれなかったのと、今回は関西遠征もしましたからなぁ。

「愛に濡れたわたし」

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「加藤彰 たゆたう愛」

「愛に濡れたわたし」1973年 日活 監督:加藤彰

失踪した妻を探す京平は港町を訪れ、美和と成り行きで関係を持つ。京平は妻を探しながらも美和との交際が始まる。美和は謎めいた行動をとり、妹と名乗る女も現れ、たびたび「あなたの奥さんの居場所がわかった」と言いながら、京平を露骨に欺き続ける。

これはまた何ともミステリアスな作品。確かにミステリアスというよりストレンジという言葉の方が合ってる。
美和(宮下順子)と京平の半同棲な生活が始まる中、太ももの包帯に隠された蛇とJNのイニシャルの刺青。そこから妄想シーンで背中一面に刺青を施した宮下順子の妖艶な美しさは必見なんですが、これはまだミステリアス展開のほんの序の口。

一寸先の展開もまったく読めないストレンジテイストは月子(青木リサ)という妹の登場から加速していく。
次から次へと登場する男女は皆、謎を解明する鍵を握っていそうでいて決してそうではない。
中にはポルノだからこういうシーンも入れておきましょうね。という欲張ったシーンもある。電話ボックスで犯される美和とか・・・
普通このように欲張ると収拾がつかなくなったり、焦点がボケてしまったりしそうなもんだが、これが不思議とそうはならない。

なんたって見ていて面白いのだから仕方ない。
そこには芸術を気取った難解さは微塵もなく、いたってオーソドックスなポルノシーンだったりシチュエーションだったり。実はこれ脚本構成が相当練られているんじゃないか。
これが現代の下手なピンク監督が撮ったら突拍子もない駄作ができあがりそうな雰囲気満々(実際そういうピンクは多い)なのにそうはならない。

「照子を隠しているな」とサングラスの小池(高橋明)の参入。トルコの照子が美和の正体かと思うとそうではなく、これは京平同様失踪妻を探している男。妻との人違いで美和とも接触する小池。

真相を語る高橋明の「俺はちゃんと仕事もしているし、カラーテレビだってある。子供も居る。そりゃあ殴ったけれどもそんな事でへこたれる女じゃないんだ」っていう独白がナイス。

京平がトルコ街で美和を見かけ後を追い店に入って「さっき入ってきた娘」と指名してみるとまったく違う女が出てきて、仕方がないからトルコサービスを受ける。

京平の失踪妻を調べている興信所のノーブラ・スリムな女探偵も京平に惚れていて脱ぎ要員。この興信所女が京平の知りたくもない美和の性悪な過去の男の事を調べて京平の耳に入れる。
美和のアパートに行ってみると、小池と情事の最中で京平には小池がJNに思える仕掛けも面白い。

さらには火葬場で二の腕に「美和いのち」と刺青した男と格闘になるがこれも本命男では無い。本命(長弘)はラストに登場し、衝撃的な結末を・・・

ストレートなクレオパトラヘアで登場する中川梨絵に至ってはまったく何者なのか解らない。
そこはそれ宮下順子と二大女優ですからこの二人のシーンはかなり見所になる。
侍らしている若い男たちに土手で美和を輪姦させる。美和は秘技で次々と男を昇天させ、太ももの刺青に気付いた男たちは怖気づいて逃げ出す中、中川梨絵が刃物で刺青部分を十字に切りつけると、宮下順子が「それを貸しなさい」と刃物を奪い自ら刺青を抉るという痛いシーン。

明らかに欺いていて何らかのたくらみがある美和に翻弄される京平だが「不思議な女だ。騙されることが気持ち良いと感じる」と言ってるが
見ている方も映画の展開に翻弄されながらも不思議と気持ち良くなる。

京平と警官のシュールなやりとりなんぞは文学的でもあり安部公房っぽくさえある。

全編に流れるありきたりなジャズも、往年の日活アクションっぽくてストレンジな作風に妙に嵌ってる。

心理の読めないミステリアスな美和ではあるけれど、宮下順子の抱かれの演技の素晴らしさと、垣間見せる可愛らしさによって女の一途さを現しているのも見事。

ロマンポルノ観賞可能年齢に達する前からの憧れの女神、宮下順子様も、他の多くの魅力的なポルノ女優さんに出会ってからは自分の中で存在感が薄まっていたけれど、宮下順子の魅力を再認識できた作品でもある。
もんぺ姿で畑を転んでシャケ弁を撒き散らしてしまう宮下さんが良い。

これは、またまたお気に入りのロマンポルノ作品に出会ってしまいましたとさ。

ラピュタ阿佐ヶ谷

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